デジモンカード、めっちゃ面白いじゃん
最近、デジモンが熱い。
今年の2月には劇場版アニメ「LAST EVOLUTION 絆」が上映され、春からは新アニメの「デジモンアドベンチャー:」も放送スタート。
デジモン公式サイト「デジモンウェブ」を見ると「デジモンの夏2020」と銘打って、様々な新商品やイベント・キャンペーンなどが企画され、なんだか盛り上がってる感じが出ています。
で、この春から新たに、デジモンの「カードゲーム」が発売されることになりました。その名も「デジモンカードゲーム」(そのまんまだ)。公式の略称は「デジカ」だそうです。
デジモンでカードゲームというと「まもる(Aを0に)」でおなじみの昔なつかしのカードを思い浮かべる方も多いと思いますが、今回はそれとはまったく別の新しいカードゲームのお話です。
↑昔なつかしのアレ。これとは別のカードゲームです。
そんなデジモンカードゲームをちょっと触ってみたところ「このゲーム、『デジモン』の『カードゲーム』としてメッチャよくできてるな~~~!」って面白くなっちゃったので、その勢いのままにnoteを始めて、今こうしてキーボードを叩いているという次第です。
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どういう人むけの記事なの?
「このデッキが最強!」とか「次のパックで高騰するカードはコレだ!」みたいな攻略情報は、他note執筆者様や他ブログなどにお譲りするとして……
・昔デジモンで遊んでいて、また最近のいろいろなデジモン商品展開をみて「懐かし~~!」って思っている人
・カードゲームはよく遊んでいるけど、「そもそもデジモン知らんしな~~」と思ってデジカには手を出していない人
・20年以上デジモン追いかけ続けているけど、いまさら新しいカードゲームを始めるのもなぁ…と思っている人
みたいな人に「デジカってココが面白いのか!」というポイントを紹介できればいいな……あわよくばデジカを布教する時に「デジカ面白いからやってみよーぜ!」という時に参考にしてもらえれば……などと思っています。
デジモンを「育てる」ということ
はじめに、「デジモン」というコンテンツそのものについて触れてみたいと思います。
(俺は歴戦のテイマーだからデジモンの事は知り尽くしているぜ!という方はツルツルっと読み飛ばしてもらって大丈夫です!)
デジモン、「デジタルモンスター」の誕生は1997年。
「戦うたまごっち」をコンセプトにした、キーホルダーつきの携帯育成ゲームがデジモンの最初の商品でした。
プレイヤーはデジモンを育成する者、「デジモンテイマー」となり、卵から孵化させたデジモンにエサをあげたり、トレーニング、トイレ、夜になったら寝かしつけ……などの世話をし、そして時には、他のテイマーとデジモン同士を戦いあわせます。
そしてデジモンは現実世界と同じ時間を経過することによって、「幼年期→成長期→成熟期→完全体~(それ以降)」といった順番に新たな姿へ「進化」をするのですが、それまでにあなたとデジモンが過ごした時間の結果に応じて、デジモンはさまざまな姿に進化先を変えていきます。
毎日こまめに世話をして、トレーニングもバトルもしっかりこなしたデジモンは、強くて勇敢なデジモンへと進化していきます。
逆に夜更かしばかりしていたり、トイレなどお世話をサボっていたようなデジモンは、育ちの悪いタイプのデジモンに進化したり……なんて事も。
現実世界と同じ時間を過ごすというのがミソで、たとえガラの悪いデジモンに進化したとしても、自分が手をかけて育てたデジモンなら不思議と愛着が湧いてしまうのが面白いところ。どのデジモンに進化するのかは蓋を開けてみるまでわからないので、進化の瞬間は毎回緊張の一瞬でした。
デジモンという企画のいちばん最初の商品ながら、「デジモンを育成し、進化させ、バトルする!」というコンセプトは、この時点で明確に完成していたと言えるでしょう。
アニメ「デジモンアドベンチャー」でブレイク!
その後1999年には、デジモンと「選ばれし子供たち」の冒険と成長を描いたTVアニメ「デジモンアドベンチャー」が放映されデジモン人気は大ブレイク。その後もアニメシリーズは継続して放送され、現在まで続くデジモンシリーズの地位を築きました。
↑デジモンのアニメ見た事なくても「Butter-Fly」は聞いたことある!なんて人もいるのではないでしょうか。アニソン界の金字塔です。
「選ばれし子供たち」のパートナーデジモンは、未だに他のデジモンたちと一線を画す人気ぶり。中でも主役キャラ二人のパートナーデジモンとして活躍したアグモン、ガブモンは、現在に至るまで「デジモンの顔」と言える大人気キャラになりました。
複数のアニメ作品が作られた中でも初代「デジモンアドベンチャー」の人気は圧倒的で、前述したように2020年になっても新作アニメが製作されるなど、根強い人気ぶりがうかがえます。
以降のデジモンはこのアニメを中心に展開していきますが、アニメ以外にも前述のデジタルモンスターカードゲームや、家庭用ゲームの発売、携帯ゲームの後継機など、アニメシリーズとはまた違った展開が行われていきます。(どうやらアニメ、ゲーム等、全てのコンテンツで登場したデジモンの総数は、今や900種類以上に上るとか……)
このように20年以上の歴史があるデジモンシリーズの中で、今年の春から装いも新たに発売されたカードゲームが……今回ご紹介する「デジモンカードゲーム」というわけです。
デジカってどういうゲームなの?
前置きがとっても長~~~くなってしまいましたが、ここからはいよいよ「デジモンカードゲーム」自体の紹介です!
このゲームは、「デジモンテイマー」となって、自らのデジモンを育成しながらライバルと戦う対戦型カードゲームです。
デジモンカードの基本的なルールはとっても簡単で、「対戦相手の5枚の盾カード(セキュリティ)を割って、直接攻撃を通したら勝ち!」
という、カードゲームをやってる人だったら一発で「あっ、デュエマね!」と理解できる基本ルールになっています。
また、このゲームを特徴づけるルールのひとつが「メモリーゲージ」の存在です。
10~0~10の数字が書かれたこのゲージは、お互いがカードを使用する際に支払う「コスト」に応じて、ゲージ上のカウンターが移動していきます。
(例えば、自分ゲージが「2」の時にコスト「5」のカードを使うと、ゲージ5マス分「2→1→0(ここから相手ゲージに移る)→1→2→3」といった具合にカウンターが移動します)
このカウンターが、0を通り越して相手側のゲージに移動するとターン(手番)が入れ替わるという、TCG(トレーディングカードゲーム)の中でも類を見ないこのゲームの特徴の一つです。
「相手がたくさんコストを支払ったから、今度はこっちがたくさんコストを使える!」「相手に大暴れさせないように、うまくゲージの数を少なくなるようにターンを返そう!」という駆け引きを生み出すデザインになっており、メモリーゲージの数字を巡った攻防がこのゲームの醍醐味と言えます。
「デジモン」の世界観として考えると、このメモリーゲージは「お互いのテイマーが育成に費やしたリソース」、つまり「時間」を表しているのではないかと思っています(これはオタク特有の深読み)
すべてのテイマーに共通のリソースである「時間(メモリーゲージ)を、いかに最大限活用して強いデジモンを育成するか?」という命題は、携帯機の頃から共通するデジモンのテーマと言えるでしょう。
↑メモリーゲージのカウンターをデジモンのミニフィグで代用するのがマイブームです。動かしやすいしかわいいよ。
デジモンといえば「進化!」
さて、そんなデジモンカードゲームですが、「デジモン」を題材にしているカードゲームなので当然「進化」がゲームデザインに取り入れられています。
今作で盤面に出てバトルを繰り広げるデジモンのカードには、カードの効果(いわゆる「テキスト」とよばれるもの)が2種類存在しています。
一つはデジモンが盤上にいる時に発揮される、通常の効果。そしてもう一つは、そのデジモンが進化の素材となったとき、進化先のデジモンに受け継がれる「進化元効果」という効果です。(上記のカードでいうと、「メタルグレイモン」という名前より上に書いてある効果が通常効果、名前より下の効果が進化元効果にあたります。)
今作において「デジモンを育成する」という行為は、「進化元効果を受け継がせることで、強い能力を持ったデジモンを誕生させる」という形でゲームに落とし込まれているのです!
もちろんカードゲームなので、強い効果を持ったデジモンに進化できるかどうかには「きちんと進化順通りにカードを引けるか?」といったカードの引きの強さ、つまり運が絡んできます。
ちなみにこのデジモンカードゲームでは、デジモンを進化させると「進化ボーナス」といって、山札から一枚カードを引くことができます。(他カードゲームからデジカに移ってくると一番ビビるのはこのルールかな……と個人的に思っています。)
カードゲームにおいて、手札の多さはそのまま「選択肢」の多さ。進化すればするほどたくさんカードを引いていけるので、積極的に進化させていきたいところです!
カードの引きが強く、順当に進化を重ねてデッキがよく回る(想定されたとおりにプレイできる)時は、「デジタルモンスター」でいうところの、いわば育成がうまくいっている状態で、強力な能力を持ったデジモンが相手デジモンやテイマーを打ち破るでしょう!
逆に進化順通りにカードを引けないなどデッキがうまく回らない時は、デジモンが進化できなかったり、高いコストを払って進化元を持っていない、少し弱いデジモンをそのまま戦場に出さなければなりません。これはいわば、育成が上手くいかなかった場合にあたりますね……
カードの色と進化のレベル(幼年期~成長期~と対応した数値)の合致したデジモンならどのデジモンでも進化できるので、最終的に同じ究極体を出すにしても、プレイする度に毎回新しいデジモンを育成していくことになります。
ちゃんと順番通りに進化先のカードを引けるかどうか、一喜一憂しながらお互いにデジモンを繰り出していくのですが……この「どう進化していくか分からないドキドキ感」というのが、携帯ゲーム「デジタルモンスター」で提示されていた育成と進化のドキドキ感を見事に再現しているな~!という気持ちになりました。
デジカの「攻撃」はちょっとムズカシイ!
デジカの勝利条件は、最初に紹介した通り「相手の盾(セキュリティ)に5回攻撃してダイレクトアタックを成功させる」とご紹介しましたが……
このゲーム、どうにも「アタックする」という行動が難しくデザインされています!
先程「相手プレイヤーの盾カードを攻撃して割る」というルールを紹介しましたが、相手の盾カードに攻撃してめくった時にデジモンが潜んでいた場合、攻撃したデジモンとバトルが発生します!
攻撃したデジモンのパワーがセキュリティの中のデジモンより低いと、なんと攻撃した側のデジモンもやられてしまいます!
また、攻撃に参加したデジモンは次の自分ターンまで「レスト状態(カードが横向きになる)」になるのですが、レスト状態のデジモンは相手のデジモンから攻撃の対象にされてしまいます。(逆に言えば、レスト状態にしなければ相手デジモンからデジモン同士のバトルを挑まれることはありません。)
このように「攻撃する」という行動に相応のリスクが設定されているので、「セキュリティデジモンに倒されないように進化してパワーを高めよう!」「相手デジモンに殴り返されないように強力なデジモンになってから攻撃しよう!」といったような、デジモンをしっかり鍛えてからバトルさせようという、「育成」に対する動機付けが自然にゲームデザインに組み込まれているのです!
デジモンカード、顔がいい
ここまでゲームシステムとしてのデジカの魅力を語ってきましたが、デジカを語る上で外せないのはカードの顔……つまり、イラストの良さです!
↑はいカッコイイ~~~~!!!! 公式サイトのカードリストを眺めるだけでも楽しいです。
デジモンの生みの親でもあるキャラクターデザイナーの渡辺けんじさんはもちろん、「X抗体デジモン」のデザインを手がけたAs'まりあさん、「ガンダム」のプラモ箱絵などで有名な森下直親さんなど、超豪華イラストレーターによる美麗なイラストは、コレクションとしても魅力的です!
上記で紹介したカードはいずれも希少度の高い「パラレル」のカードですが、レア度の低いカードでも様々なデジモンの生態を描いたイラストが描かれているのでパックを開封するのが楽しいです!
いま始めよう、デジカ!
「メモリーゲージ」「進化システム」「セキュリティバトル」といった要素が、「デジモンを育成し、進化させ、バトルする!」というデジモンの特徴をよく再現しながら、カードゲームとしても奥深い戦略性があるぞ!ということがご理解いただければ幸いです。
そして最後のオススメポイントは……なんといってもデジカは、まだ今年2020年の春に生まれたばかりのカードゲームだということ!
誰もが最初は初心者テイマー!という環境は、新しくカードゲームを始めるにあたってかなり参入しやすい環境と言えるでしょう。
すぐにデジカを遊べるスタートデッキも、ひとつ500円(税別)と手に取りやすい価格なので、この記事を読んで「ちょっと……面白そうじゃん……」と思われた方は、ぜひ一度お手に取ってみてください!(なんなら2個買って、ひとつをお友達などに貸したりプレゼントして一緒に遊んでもいいかも?)
遊びの幅を広げるブースターパックもまだ2種類のみと、カードプールが限られているので(オメガモンとかベルゼブモンみたいな一部のカードを除けば…)比較的カードもまだ集めやすい方なのではないかな~~と思います。
7月からは、デジカプレイヤー同士のゆるやかな交流を目的にした「テイマー交流会」、そして8月からは優勝をめざして力比べをする公認大会の「テイマーバトル」などの各種イベントも開始し、各地のカードショップではテイマー達が自慢のデッキでしのぎを削っています!
まだ各ショップでコミュニティができ始める段階だと思いますので、ぜひ一度大会や交流会に参加してみると、新しいテイマーやまだ見ぬデッキとの出会いがあるかもしれませんよ!(カードショップでイベントに出るときはマスクを忘れずに!)
あとこれは余談なんですけど、公認大会で優勝すると貰えるメタルグレイモンのカード、なんか知らんけどめちゃくちゃ高額で取引されているので「俺は賞金のためにデジモンをやるぜ~!」という人もいるのではないでしょうか……それはそれでひとつのロールプレイかも……
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
この記事をきっかけに、新たなデジカプレイヤー……もとい、デジモンテイマーが誕生したとすれば、それに勝る喜びはありません。
最後にデジモンカードの「対戦開始の掛け声」でこの記事を締めくくりたいと思います!
「デジタルゲート、オープン!」
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