契約書の審査


こんにちは、法務担当のつかさんです。

前回は簡単な自己紹介とか書いてみました。
今回は、契約書の審査業務について書いてみます。

まずは簡単な自己紹介


とあるITベンダーの法務担当をやってます。
社会人経験はもっぱら営業一筋でしたが、昨年に転職してからスタッフ部門で知財法務を専任で担当しています。
鉄道模型をたまにいじってますが、こちらも素人初心者です。

契約書の審査とは


多分、どこの会社でも仕事をする上で様々な条件で取引先相手からモノを買ったり、何かをして貰う依頼をしたりします。
その時は、お互いに取引条件を相談して取り決めて、お互いが合意した条件を書面などの形にして押印した契約書として取り交わすのが一般的かと思います。
この取引条件などの契約書内容が、会社にとって不利な内容になっていないかを確認するのが、私の様な法務部門の仕事の一つになっています。

当社の審査方法


当社では、契約書を結びたい担当者から、メールで契約書案と審査依頼を送ってもらう方法をとっています。
ただ、何の契約書の審査でも、必ず背景や経緯、目的とマイルストーンは確認する様にしています。
これは、その契約書でどこまで相手の要求に対してリスクを回避、若しくは軽減する必要があるかを判断するために必ず確認する様にしています。

審査の課題


着任前は、締結したい契約書案をメールで送ってもらい、当社の標準契約書に照らして、追加修正などをしてもらう様に指示を出していただけでした。
これだと、担当者によっては修正方法が異なってしまい、他条文との整合性が取れなかったり、案件によって実態に沿わなかったり、同じ相手に対して違う内容で返してしまうこともありました。

これでは、相手側では「前回の契約では問題なかったのに、なんで今回はこういう回答なんですか?」と質問をもらってしまうことにもなり、回答に困ってしまうことになってしまいます。

審査基準と内容の統一性


そこで着任後は、回答内容のブレがない様に、当社のスタンスや回答内容の統一性に気をつける様に整理しています。

具体的には、審査依頼時に審査依頼票を新しく作り、一緒に提出して貰う様にしました。

この依頼票はEXCELで作ったものですが、契約書の種類によって、次の様な観点でチェックするよする様にしています。
重要な内容が満たされているか?
必要事項が記載されているか?
記載がない場合は、どう対処するのか?

このチェック内容をもとに、リスクが高い内容なら修正案を作成して調整してもらいます。
反対にリスクが低い、又は無い場合は、先方の様式でも締結できる回答をして社内稟議に進めてもらいます。

依頼票を作った別の目的


この依頼票を作った目的は、先に書いたリスク観点や修正案の回答について、担当者ごとのブレを生じさせない為ですが、他にも狙いがあります。

審査を依頼する担当者が、この依頼票の各項目をチェックする事で、自分が契約しようとしている条文内容がどんな内容なのかを把握し易くなる様にしています。
相手先に説明するのは担当者になるので、法務回答をそのまま伝えるより、説得し易くなる様に考えています。

勿論、法務担当側が審査しやすい様にする目的もあります。

導入時は色々慣れない為、書き方やチェック方法の問合せもありましたが、1年経った頃には依頼の半分以上がすんなり審査できる様になりました。
導入の相談時はそこそこ拒否反応もありましたが、目的と期待効果を説明して納得してもらってはいたので、結果オーライってところですね。

まだまだ発展途上


今回は審査について触れてみましたが、まだまだ書き足りないところがあって個人的には消化不良な感じがしてます。
セルフチェックに向けた仕組みとか、環境の課題と合わせて整備していくところとか。

とは言え、欲張っても仕方ないので、今回はこの辺で区切りたいと思います。

それではまた。

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