見出し画像

「AI崩壊」と人間選別

「その日、AIが命の選別を始めた!」
映画「AI崩壊」(2020年、入江悠監督、大沢たかお主演)を観た。

2030年の日本は、今まで以上に格差社会が拡大し、人口の4割が高齢者と生活保護者が占めていた。そして医療人工知能AI「のぞみ」が全国民の個人情報を一元管理し、新しいインフラとして不可欠な存在となっていた。
AI「のぞみ」開発者が、人を助けるためのAIとして製造した天才科学者の桐生浩介(大沢たかお)だった。浩介の妻・桐生望(松嶋菜々子)は、共同開発者でもあったが若くしてガンで死んでしまった。もし生存中にAI「のぞみ」が認可されていたら、生き続けることができたのではと悔やまれていた。浩介は傷心のなかで、娘の桐生心(田牧そら)とシンガポールに余生は永住するつもりでいた。HOPE社のAI「のぞみ」の管理と運営は浩介の義弟・西村悟(賀来賢人)が社長となって陣頭指揮にあたっていた。そんなある日、人工知能AI「のぞみ」が内閣総理大臣賞を受賞し、AI開発者の桐生浩介は、日本に招待されて公の場で挨拶をすることになった。
しかし、AI「のぞみ」のメインサーバーに浩介が対面すると突然暴走を始めた。何者かに悪意のプログラムをインストールされて、人工知能が学習を続け、人間の指示には従わなくなり、人間選別の自動プログラムが起動し始めた。浩介はテロリストの嫌疑をかけられて、警察から指名手配をされて命を狙われるようになった。

警視庁は最新のAI人工知能【百眼👁】を駆使して、特別隊がターミネーターのように浩介を追いかける。はたしてAIの暴走は誰の陰謀によるものなのか、そして人間の命はAIによって葬られてしまうのかという物語です。個人情報は、どこにいても管理されている事に驚愕しました。
AIが管理する社会といえば、今ではAIは社会的インフラとして不可欠のものになっています。ライフラインの多くは、人工知能によって制御されて、もし暴走してしまったら命の危険を伴うほどに、その影響は計り知れません。

人間のランク付けも人工知能AIが、多くを占めていることを考えれば、アナログからデジタルへの移行の危険性を改めて考えていかなければならないと思いました。人間の優劣も、その人にしかないオンリーワンの魅力もあるわけで、人間を簡単にジャッジすることは、神様でなければ誰にでもできるものではありません。いろんな面で考えさせられる映画でした。(敬称略)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?