32:2022/5/31 大人語講座メルマガ 第14号:グループディスカッションの合否を分けるもの / ネガティブフィードバックをしなくてはいけない時、 他

今月は、既に就活講座の方で内容を先出してしまったのですが、「就活におけるグループディスカッションの合否というのが実際のところ何で決まっているのか」というのを一つ目の話題に。もう一つは、今月何やらTLが芳ばしくなった瞬間があったと記憶していまして、その件について書いてみようと思います。後者の方は、傍から見ていた情報だけですと、何やら大学のとある授業中にTLでその内容のお粗末さに怒りを募らせていた学生がいたようで、どうも授業の最後らへんに先生に直接抗議したっぽい、というものです。本当に気になったのはその後で、何だかその学生が自分が行った抗議をTLでやや反省している旨の投稿をしていた点です。界隈で様子を見届けていたっぽい学生達からも、あの場で直接抗議するなんて尊敬する、みたいな声もあれば、ちょっと怖かった、とか、言い過ぎ、とか、みんながいる前でやるな、みたいな声もあって賛否両論聞かれました。実際にその場に居合わせたわけではなかったのでもちろん微妙な温度感は全く分からないわけなんですが、もしかしたらネガティブフィードバックが完璧ではなかった可能性もあったのかもしれません。といっても、ネガティブフィードバックってメチャクチャ難しいんですけどね。下手したらハラスメントになってしまう恐れもありますし。ということで、難しい話なんですが、ちょっと考えてみようと思いました。

今月はそんな2点なので、ヘッドラインなどなしで、いきなり本編に入っていきましょう。

// 就活におけるグループディスカッションの合否を分けるもの

最初にお断りですが、こちらの内容は、先日の就活講座のQ&Aコーナーにて回答した内容と全く同じとなります。

では、内容に入って参りましょう。

日系大手企業のGD(=グループディスカッション)で実質的に内定を出す立場を直近で複数回経験してきている先輩が講師有志一同に加入されましたので、GDの裏側の情報精度が上がりました。今まで大人語講座で教授してきたプロジェクトファシリテーションのお話や、本就活講座でお伝えしてきたことから大きく外れることはないものの、今まで特に学生の立場から説明がつかなかった以下のような質問にも明確にお答えできるようになってきました。今回は、表題の質問も含む以下に全て回答できればと思います。いずれもGD界隈では議論の的になりがちながらも、学生だけで答えを出すことが至難な質問集になるかと思います。

・リーダーやファシリテーターの役回りをすることは有利に働くのか?

・タイムキーパーや書記の役回りをすることは有利に働くのか?

・発言量は合否にどのぐらい影響するのか?

・GDの議論のアウトプットの精度はどの程度合否に影響するのか?

・発表を担当した方がよいのか?

・チームメンバー全員が内定することはあるのか?

・全く発言しなくても内定が出た人物がいたがなぜなのか?

・結局のところ、GDでは何を見られているのか?

・GDに勝ち筋のようなものは存在するのか?

それぞれ、明快に回答していきます。そうは言っても、最後から2番目にある「結局のところ、GDでは何を見られているのか?」が見えてこないと他の質問にも答えにくい、というのがありますので、先ずはそこからスタートしてみようと思います。なお、いきなり「明快に」という宣言から逸脱してしまいますが、この質問の正解は「企業によって違う」という答えになってしまいます。ですから、企業研究の一環でその企業の「採用要件は何か」ということを明確にしなくてはいけません。人事に聞いたら教えてくれる可能性は高いと思います。そこで嘘の採用要件を教えてくるような鬼畜人事は流石にいないことを祈りますが、仮に本当のことを教えてくれたとしても、割と箇条書き的な簡潔な回答になるはずです。「●●な人材」というのを4つとか5つとか、いくつか教えてくれる感じとしましょう。その上でその「●●な人材」の解像度を高めるべく、OB・OG訪問でよりその企業の採用要件のイメージを正しく解釈する必要がある、というのがスタート地点です。これはGDに限ったことではなく、全ての面接に適用される大原則です。皆様がその企業の採用要件を理解されている、という前提でここからは記せればと思います。ここでは日系大手企業を例に取ります。最初に書類選考や複数回面接があり、その後でGDが課されるパターンを想定します。改めてになりますが、ここからの話は一例に過ぎず、実際のところは企業によって異なり、真の評価は実際に評価する人物しか知らない、ということは頭の隅に置いておいていただけますと幸いです。また、ここに書いてあることを全て知ったとて、内定のためには相応の運も必要になることは書き添えておきたいと思います。その理由も本Q&Aの中で全て明らかにしていきます。

日系大手企業の場合は、

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