02:狙い通り内定獲得できる外大生とそうでない外大生の違い

<本項の概要>
まず始めに「狙い通り内定獲得できる外大生とそうでない外大生の違い」というテーマから入っていきたいと思います。本項では、良い形で就活を終えた外大生の特徴から、狙い通り内定を獲得するためのマインドセットを提供していきます。具体的なステップ論や方法論というのは次の項からになりますので、面倒くさい部分をすっ飛ばしたい方はこの項は飛ばしていただいても良いかもしれません。ただし、外大生の就活に通底する極めて重要な考え方を示していきますし、この考え方自体が合否を分けると言っても過言ではありません。ここを理解しておけば次の項以降の理解度や腹落ち感が著しく高まることになります。では、早速中身に入っていきましょう。ここで扱うテーマは以下の通りです。

―売り手市場時代の関心事
―免責事項
―狙い通り内定を獲得するための肝
―就活におけるコミュニケーション能力の正体
―就活の正体
―補足:ブラック企業の不都合な真実

<売り手市場時代の関心事>
昨今の外大生の就活の傾向として、基本的には「ご自身が納得される形で就活を終えられる方が非常に多い」と当アカウントの中の人達は認識しています。この傾向は、実は一昔前までとはまるで違った様相となっています。ほんの数年前までは就活というのは買い手市場でしたので、本当に厳しい戦いでした。今となっては考えられないかもしれませんが、内定は1つ獲得できれば良い方で、獲得できなければ就活留年(浪人)というのが割と普通だったのです。しかも就活留年しても次の年に希望通りの企業に入れる保証はどこにもなく、むしろそれはほぼ不可能。つまりは納得できたか否かに関わらず、どこでも良いから1社でも内定が出たらそこで働く、というのが世の中の就活生の基本パターンでした。当然、入社した会社を辞めたくなったとしても、他の会社に簡単に転職できる保証もこれまたありませんので、入社後その会社が自分に合わない場合、即ち世に言うミスマッチが起きてしまった場合でも、比較的みんな我慢して働いていた印象です。世の中の企業の大部分が所謂ブラック企業なわけですが、それでもなかなか新卒で入った会社を辞めない背景にはそんな時代背景があったという説もありますし、そんな時代を生きた卒業生の実感としてその背景は理解できます。OB/OG訪問を受けても、就活を終えた後の報告では「うまくいかなかったのでもう一年頑張ることにしました」という報告を受けることも多かったのが実情です。今の売り手市場の時代には当たり前となっている複数内定というのは、極一部の、慶應大学を中心とした大人語を駆使するスーパー大学生にしかできない離れ業だったわけです。流石の慶應でさえ、そんなに優秀な学生ばかりを量産することはできませんから、大学を問わず、平均的な学生にとっては実に厳しい就活戦線でした。大人語を話せない外大生には特に辛い時代でした。翻って今は、仮に大人語を話せない外大生でも複数の内定を獲得できるケースが増え、それはそれで内定した後に企業を選ぶという苦労ができたとは言え、選択の段で熟考するフェーズが入りますので、ご自身が納得いく形で就活を終えているようです。なので、まずご安心していただきたいのは、よほど失敗しない限り、外大生は今の時代、就職自体はできる、ということです。

※(2020/5/8追記)スロースターターだった21卒、および22卒以降の就活生についてはコロナ禍により上述した一昔前の時代のような、買い手市場への回帰が起こる可能性が高いです。関連した話は大人語講座のQ&Aのこちらでも記していますが、当該環境下における心構えについてはまた別途検討が必要です。当初本講座のスコープ外としていたインターンシップやリファラル採用等についても補足する予定です。準備ができ次第、本マガジンを更新致します(とは言え大枠の考え方については本講座とは何ら変わりませんで、レレバンスは保たれますのでその点はご安心いただければと存じます)。

※(2021/8/24追記)上場企業の4~6月期の決算が同期間で最高になるまで経済が回復してきました。もちろんコロナ禍によって物凄く苦しんでいる業界もありますし、何よりこの回復の背後にはどのようなメカニズムが働いているのかを考える必要があります。いずれにせよ、一昔前の時代のような買い手市場への回帰というのは、業界を選びさえしなければしばらく無さそうな様相を呈しています。

ではこの講座は必要ないではないか、という話になってしまいそうですが、この講座を必要とする人達にとってポイントとなるのは「内定企業が『狙い通り』のものか否か」です。実は、売り手市場の時代でも買い手市場の時代でも、OB/OG訪問をしてくれた外大生からの変わらない報告内容があり、その内容とは「第一志望ではありませんでしたが…」という枕言葉がつく報告です。つまり、内定を得ることはできるし、ちゃんと企業を選んで就活を終えていくので本人達の納得度は高いのですが、「その企業が当初の第一志望だったかどうか」ということで言うと必ずしも上手くいっている事例ばかりではない、ということです。もちろん第一志望の企業に行けることが必ずしも良いかと言われると、それは何年も経たないと正直その良し悪しは判断できません。特に外大生の第一志望となりがちなグローバルで活躍の場が想定される日系大企業は衰退の一途です(尤も、中小企業だろうが成長企業だろうが、今はGAFAでさえも世界的に悪者になっている状況ですので先はなかなかに見通しにくいのですが…)。そんなご時世に企業選択における重要な軸の一つとなり得るのがポータブルスキル、つまりはその企業を離れても自分の価値を発揮できるスキルをその企業での実務を経て得られるか否かだと思われます。その意味で、昔のようなどこでも良いからとにかく一社でも内定を貰う、という時代とは異なり、狙い通りの企業から内定を獲得できるかどうかというのは、選択肢が増えた今の就活生にとって相応の関心事になり得ます。ということで本講座は「狙い通り内定を獲得する」その確率を上げるための講座である、ということをご理解いただき、ここからは「狙い通り内定を獲得する」ためのマインドセットの話に入っていければと思います。

※補足
上記でブラック企業の話が出ました。しかも「世の中の企業の大部分が所謂ブラック企業」と過激な書き方をしてしまいました。ちょっと言い過ぎたかなと反省しつつも、社会経験が少ないがために学生が誤解しがちなブラック企業の真実については、無料ではお渡ししにくい情報をメディア企業の記者達から得ていますので、それは本記事の有料エリアにてご紹介することに致します。

<免責事項>
本題に入っていく前に心苦しいお断りがあります。大変申し訳ないのですが、当たり前のことながら、ここから先の内容は「『必ず』成功できる」という類のものではありませんのでご注意ください。「全員が『絶対』狙い通り内定獲得できる」ノウハウが世の中にあれば、こんな楽な話はありません。残念ながらそれはほぼ不可能です。我々が提供できるのは、あくまで、一定の定量的な経験に基づく方法論です。これは後でも触れますが、確実に成功する方法を示すのは難しいのですが、確実に失敗する方法を示すことは比較的容易です。以後示していく内容は、確実に失敗する外大生の事例を数多く見てきた視点から失敗をなるべく避け、成功する確率をできる限り高める、という考え方でお伝えしていく内容です。よく言われることなのですが、就活というのはどうしても「運」の要素が絡みます。面接という手法を取り入れる以上、あるいは最終的には人が内定者を選ぶ以上、合う/合わないという相性の問題は出てきてしまいます。本気で合わない人が自分の面接官になってしまった場合、それはもう運が悪かったとしか言いようがないことになります。一方で、今も昔も「実力」が重要な要素であることも疑いようのない事実です。ここで言う「実力」が何を示すのかは講座の肝になってくるので追って詳述しますが、その「実力」を最大限に高めておくことで(実力を下げる方法を取らないことで)、「運」が回ってきたときに確実に自分のものとする、というのがコネ無し就活生の基本的な就活の戦い方になってきます。そのあたりの機微について、本題に入る前に明記しておきたいと思い、補足させていただきました。

<狙い通り内定を獲得するための肝>
前置きが長くなりすみません。本題です。

極めて多くの学生達を見てきた当アカウントの中の卒業生達からすると「狙い通り内定獲得できる外大生とそうでない外大生」には明確な違いがあり、それぞれに特徴があります。狙い通り内定獲得「できない」外大生は、学生時代に自分がしてきた体験(部活・バイト・留学・インターン等々)なり、自己PRなり、その企業を志望する理由なり、その企業でやってみたいことといった問いかけに対し、「『自分の言葉』で表現し、『熱意をもって誠実に』相手に伝える」ということをしています。それの何が悪いのかと思われる方もいるかもしれませんが、この方法だと「狙い通りの内定獲得」は難しく、それで上手くいったとしたら「本当に運が良かっただけ」であり、「売り手市場で良かったね」ということに過ぎません。では、狙い通り内定獲得「できる」外大生はどのような特徴があるか、という話をしていきましょう。それは、前述のような問いかけに対し、

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