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私とあの人との間にはラインなどない

何かが苦手だという方も多いだろう。きっとみんな何かしら苦手なことがある。

人付き合いが苦手だとか、楽器は全くひけないとか、運動は一切ダメだとか。私も、音階はまったくわからないし、中学数学で出てくる空間図形などはいくら考えてもわからなかった。

楽器がひけないとか、運動ができないとか、音痴だとか、そんなことが苦手な人は、ただそれが苦手だと言われるだけだ。でも、文字がよく読めないとか、左と右がわからないとか、いろんな音が一緒に聞こえるとか、そんなことが苦手な人は、専門家に相談してその「症状」に何かの名前をつけられる。

みんな苦手なことがあるのだ。ただそれが、日常生活で大きなウエイトを占めている部分なのか、たまにしか使わない部分なのか、程度が大きいのかという違いだけだ。そして、その程度の違いにはグラデーションがあって、ある一定の程度を越えたら、またそれは専門家から名前をつけられる。

だから、なんとか障害とかなんとかHDとか、他の人と全く違う特性を持つ人がいるのではなくて、苦手なものの一つが、たまたま普段の生活でよく使うものだったり、ある一定の程度を越えていたりするだけなのだ。そこに明確なラインはない。

私たちがこっちにいて、あの人たちがあっちにいるなんてことは、全くないのだ。


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