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【き】器用さを求めてたけど

 「器用な人になれたらいいねなぁ」ってずっと思ってました。
手先が器用な人、人との付き合いが器用な人、色々な器用があると思うんですけど
私は「習得の器用さ」を求めていたんです。

 所属してるバンドでギターボーカル担当なんですけど
役割人以上に多いのに覚えが悪すぎて。
弾けても不恰好だったり、間違えないことばかり考えてしまって
ステージで楽しむって言うことが本当にできないような気がして、
途中までは怖さの方が大きかったんですよね。

 周りはどんどん上手になって、でも下手って思われたくなくて
集合二時間前に来て校舎裏で弾いてたりとか
下校時刻ギリギリまで空き教室で歌ったりとかそんなことばっかりしてました。

 創作においても同じですね。
活動当初本当に短編すら描けなくて、見てもらえないのを数のせいにしたり
運が悪いとか色々言い訳してどうにか保ってたんですけど
やっぱりそんなんじゃ上達するわけがなくて。
本気で離れたいって思ったことも正直ありました。

 でも最近気づいて、器用さがないから私なのかなって思えるようになりました。
暗譜はまだまだ苦手だし、ステージも怖いけど
練習する時間は好きだし、自作を読んで添削する時間も好きです。
好きなことだから不器用なままでいたいって思えるようになりました。

 器用に全てをこなせる人はやっぱり羨ましいし、すごいと思うけど
泥臭く時間を割いて何かを創る姿が誰かに届くこともきっとあると思うから。
 それで何かを成し遂げた時に、同じように器用さを持ち合わせなかった方の光になれたら嬉しいなって今は思います。

 詳細は言えないのですが、八月下旬初めてのライブがあります。
体調崩して練習遅れてるし、メンバー一人だけ全曲参加で正直不安しかないけど
今はただ頑張ろうって思ってます。

 コンテストもその他新作もライブも全部走り切りたいです。
そのほうが生きてる感じがするので。

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