クロエについて1

　クロエの魂はずっとリルの魂を追いかけてる。
　魂のストーカーです。
　とにかくリルの魂に惚れ込んでいて、出会えば必ずリルの魂に惹かれて献身する。
　人質同然の神獣の賢者も同じ魂で、やっぱりディディエに出逢って、女に化けて、妾という立場でその権勢を支える。
　クロエも賢者もとにかくリルの魂が無条件で好きだけど、リルの魂はいつだって公平で調和的だから、クロエの魂が独占出来る事なんてない。
　それでもとにかく好きで好きで仕方ない。

　きっとずっと追い回してる気がする。
　クロエの魂が、こんなにもリルの魂にストーク出来るのは、霊界の王とそういう契約を結んだから。
　いつ如何なる時もリルの魂を追えるように、願った。
　その引き換えに神獣となって、信仰者のいなくなってしまうこの世界が終わるまで、魂を縛られる。
　人柱のような物で世界を支える為に必要だったから、クロエの魂は永遠とも言える永い時を孤独に生きなければならない。
　クロエの魂はそういう犠牲を払ってでも、リルの魂を追いたかった、献身的で健気な魂なのです。

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