金ロー「リメンバー・ミー」を見た

金曜ロードショーでやってたディズニー×ピクサーが制作した「リメンバー・ミー」を見た。
見たと言っても金曜ロードショーで前々から見たかったリメンバー・ミーをテレビ放送するっていうのでとりあえず録画だけしたのを見た次第だ。

映画公開からリメンバー・ミーは良い!という噂を聞いてずっと気になっていた。
観て感動したのはもちろん、かわいいアニメーションの中でもこの作品の舞台「死の国」つまり死を扱うテーマを避けられないのだがそれをマイルドにしつつ、子供にもわかりやすくてだれが見ても感動する映画となっていたのが驚きだ。

最初は音楽を禁止する家族と主人公が音楽が好き、というので音楽をやめさせたい家族VSどうしてもミュージシャンになりたい少年という構図で家族愛がいきすぎた故の家族の呪いかと思ってしまった。
ミゲルの家族はミゲルのことを愛しているのは序盤からでもわかるがミゲルにとってはその愛よりも音楽禁止というものが毒に思えてしまう。よくみるとミゲルの父親だけは序盤からなんとなくミゲルの音楽を許してやりたい感じはしていたがおばあちゃんは怒りの音楽禁止ばあさんだった。

ママココが年老いているからか、家族の名前もわからないほどでお父さんだけは「パパ、パパ」とつぶやいていた。それが唯一、死者の国でヘクターが消えずにいる理由でもあったけど家族の名前がわからないほどになっているのが少しショックだった。そのシーンは明るめに描かれているが本当の家族の心情は辛いものではあるだろう。でも生きてる家族自体はママココを愛していた。
それもあって最後のリメンバー・ミーを聴いて笑顔になって娘の名前も呼んだシーンはショックの救済をしてくれて感動した。

あのシーンまで、ママココが死んでしまうのではないか と冷や汗だった。結果的には死んでしまったがお祭りのときにはヘクターなど死んだ家族とともに生きている家族の元にやってくる。テーマにそった終わり方で死への悲しみがないわけじゃないけど明るい終わり方になっていて良かった。
人はいずれ死ぬけどそれが悲しいことでもあるけど思い出がある限り前向きになれるってことなのかな。

死の国はあるけれどその国でも現世で生きている人が忘れてしまったら二度目の死になり、消えてしまう。現世の人が思い出してくれるかぎり、死の国では存在し続ける。ワンピースのドクターヒルルクの名言「人はいつ死ぬか…人に忘れられた時さ」のまんまじゃん!
本当にそのとおりで死んだ人を忘れないのと死んでしまった家族、人も今を生きている家族もすべて愛して大切にすることを教えてくれた映画でした。
また自分が愛される存在になるのも忘れないように、ということも。
自分が愛される存在にならず、悪事をやっていくとデラクルスのようになる。という教えもあると思う。
物語中盤でエルネスト・デラクルスが本当の父じゃないことはなんとなく察していたけどわりとヴィランだったな。ミゲルをおいかけようと奮闘する死んだ家族はなんやかんだ愛があったからヴィランじゃないのは感じていたけどね。
死んだ後でも生きているうちに悪いことをしたら罰せられるんだ。
てかよく現世でもデラクルスの不祥事あばいて世に知らしめたな。
あのまま現世でも英雄扱いされてたらモヤモヤしてたからちゃんと成敗するのは成敗してくれる作品でよかった。

こういう死を扱うテーマだけど子供もちゃんと楽しめる映画は子供が小さいながらもだれしも訪れる「死」について触れる数少ない機会でもあるからこういう映画ってすごい評価されるのかも。
家族愛もテーマにあるけど時にその愛もトゲ、どくになりかねないことも教えてくれるしそれらをとっぱらうほどの自分の意志を通すこともときには必要ってことも教えてくれる映画でした。



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