Instagram(インスタグラム)の企業活用について
どうもこんにちは、Tuck @_tuck4 です。
先日なんと、Yahoo!ニュースにインタビューがのりました。祝!キタコレ!
で、今回のブログなんですが、インタビューがあったこともあり、Instagramの企業活用について、より深く考えたわけなんですね。ちょっとした整理もかねて、このタイミングでシェアできたらと思います。
Instagramがクールな理由
Instagramはクールなんですよね。主語を大きくするようであれですけど、「Instagramはクールだ」と皆がいえるプラットファームだと思います。現時点では。
今回、インスタグラマーとしてインタビューを受けましたが、やっぱり比べられるのがYouTuber(ユーチューバー)でした。YouTubeというのは、素直に凄いなと思っていて、クリエイター、広告主、ユーザー、3方に魅力的なプラットフォームだと思います。でもそうなると、プラットフォーム自体はクールじゃなくなるんですよね。
「Instagramはクールだ」と現時点でいえるのは、クリエイターとユーザーに大きな比重が置かれているからです。効果測定がしにくくて、広告主にとって使いにくいからこそInstagramはクールなわけです。
でもそれはずっとそうだというわけではなく、今後は広告主にも開かれていくでしょう。だってInstagramだって働いている人がいて、ネットワークを支えるサーバーがあって、企業活動しないと存続できないわけですから。
まずそれを受け入れて、じゃあ個人のインスタグラマーとして、どう行動していきましょうかということなんですよね。
3つの価値を高めていくこと
Instagramには、YouTubeのように直接ユーザーに広告収入が入るような仕組みがないので、単純にフォロワー数やLike数を増やしていけばいいというわけではありません。Instagramでの収入はフォトグラファー、クリエイター、インフルエンサーの3つの価値をどこまで高めていくかによります。その考えでいくと、フォロワー数やLike数(インフルエンサー)は1つの柱でしかないわけです。他の2つ(フォトグラファー、クリエイター)もあわせて、独自のスタイルを作り上げることが重要です。
「クリエイター」というのは、少しフワっとしていますが、フォトグラファーも内包してもっと大枠の、例えば美味しいコーヒーがあったら、イケてるコーヒーカップで飲みましょうということなんですよね。
フォトグラファー(写真)をコーヒーにたとえると、コーヒーカップを良い感じにすることも大切です。実績も十分で素晴らしい写真をのせているプロのフォトグラファーが、Instagramではフォロワー数千人というケースをよく見かけますが、このコーヒーカップがイケてないのかなと思うんですよね。フィード(ギャラリー)の統一感やこだわり、見せ方、プロデュース的なこともクリエイターとして必要です。
好きな写真をポストすること
イタリアのオートバイメーカーDucatiの新モデル「Scrambler」のケースです。クライアントはもちろんDucati。守秘義務があって言えませんが、このプロジェクトでは2日間のロケの後、具体的な数字でポストスケジュールがありました。
で、じぶんは結果としてそのポストスケジュールを大きく上回って、Scramblerの写真を合計9ポストしました笑。なぜかというと、単純にポストしたかったからです。
それに加えてTumblrでもフォトセットにしてポストしましたし、500pxでは「Scrambler Ducati」というポートフォリオをつくっていて、現在のところ写真のビュー数は合計約18万ビュー、今後まだまだ500pxでフォロワーが増え続るとして、くり返し見られる可能性があります。
さらにRECOでも記事にして 【Scrambler Ducati】Photo Project レポート前編 として公開しまして、後編とともによく読まれています。
ようはクライアントのための写真でもあるし、フォトグラファーのじぶんにとっても、最高に好きな写真なんですよね。
じぶんがどのフェーズにいるか認識する
今年に入ってからは、国内でも「○○さん(企業)の提供でお送りしています」といって、Instagramに特定の商品写真を公開するビジネスモデルが見られるようになりました。
でももし、「本当はポストしたくない写真なんだけど、クライアントの要求だから仕方ない」と思ってポストした経験のある方は、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。そもそも、そういうの長くは続かないです。
自身の中にフェーズを用意して「今はこれをやる時期、でこの次は・・・」みたいのがなくて、何にも考えずに、「○万円もらえるから投稿しよう」なんてことなら、広告主にのまれ、流されてしまいます。見てる方も面白くないし、そんな写真を数万円でポストするくらいなら断った方がいいですよ。
そんなことに時間を使うくらいなら、フォトグラファーとしての価値を高めていけるような、じぶんのポートフォリオに加えたいと思えるような、そんな写真が撮れる案件が来るまで、じぶんを成長させるべきです。
ロケに行きましょう、写真を撮りましょう、エディットを勉強しましょう。じぶんの現在地を考えてみて、フェーズごとに「いま必要な行動って何だろうか」って考えてみましょう。
海外のInstagramシーンについて
こういった話になると、「日本は海外より遅れている」というお決まりフレーズが出てくるんですが、Instagramでも実際にそうだと思います。わかりやすい具体例をあげると、アメリカNY発の「Street Dreams Magazine」があります。Instagramからムーブメントをスタートさせて、出版やブランドとのコラボで一定の成功を収めています。
じぶんもめちゃ詳しいわけではないので、この辺に精通している方がいればぜひ話をお聞きしたいところですが、このような動きはカナダのトロントをはじめ、他の国にも波及しつつあるようです。
Street Dreams Magazineを見ていると、単純にカッコいいですよね。高レベルのフォトグラファーが集まって、めちゃくちゃやってやろうぜ!的な。最終的にはフォトグラファー個人にスポンサーがついて、「もう好きに写真撮ってください」となるような、そこに向かっているんじゃないでしょうか。うわ、夢のようだ笑。
日本でいうと、そもそもこういったプロジェクトに飛び込めるフォトグラファーが足りないのが、ワンテンポ遅れる原因になっているようです。海外ではこんな感じで、日本もこうなっていきますよって啓蒙していくことも必要なのかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか。Instagramそのものがマネタイズの仕組みを用意していないので、ユーチューバーのように職業として見られるかどうかは正直いって微妙なところはあります。ただ、間違いなく言えることなんですが、Instagramをキッカケにした新しいフォトグラファーの成功例が出てきます。
あのプロフィール画面にはフォロワー数だけでなく、3列に並ぶギャラリーからその人の写真へのこだわり、見せ方、プロデュース力が凝縮されていて、今後のフォトグラファーの履歴書になっていくのがInstagramなんですよね。
この記事を通してお伝えしたいのは、インスタグラマーが主体性をもつことです。
どんなプラットフォームにも一栄一落があるので、Instagramがクールじゃなくなる時は必ず来ますし、それは仕方ないことなんですよね。でもそんなことは関係なしに、インスタグラマーをこえて、フォトグラファーとして価値のある人になれるかどうか。その結果、自らのスタイルとうまく方向性の合う企業やブランドが見つかれば、大きな収入を得ることも十分可能だと思います。
元記事はこちら
写真集「PERSONAL WORK」を出版しました。 http://usetsu.com