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「写真家の日記」を再開します

2023年が始まりましたね。正月にお餅を食べたら歯の詰め物がとれてしまって、本年最初の予定は歯医者でした。そんなわけで今年もどうぞよろしくお願いします。

さて、改めて各SNSのアカウントを見返してみると、昨年は何も発信せずに終わってしまった感がありました。仕事もしたし、旅行にも行ったし、本を読んだり人と出会ったりで学んだことが多かったものの、それをあまり外に発信してこなかったことは、少しもったいなかったかなと。

あれほど生活の一部だったSNSと、こんなに距離が離れるなんて。とはいえ、このように波があるということは、長期的に見ればバランスを取っている証で、アクセルを踏む時期もあれば、惰性走行する時期もある。そうやって消費燃料を節約していると思うことにしています。

今年は、またアクセルを徐々に踏み込んでいこうという気持ちで、定期購読マガジンを再開することにしました。撮った写真のことや、仕事のこと、それらを通じて考えたことなどを、週に1回、月に4回ほど発信していこうと思います。読んでくださる方の思索の起点、もしくは行動のきっかけになれたら嬉しいです。

そう、きっかけといえば、昨年は仕事で滋賀県の寺院をたくさん取材したことで、突然「日本史を勉強し直そう」と思い立ったということがありました。琵琶湖の東、西明寺のご住職に案内されて、国宝三重塔内の大日如来を撮影していて思い立ったのです。東京に帰って、丸善で日本史の本を買ってきて、日本のあけぼのから近代国家成立までの流れをノートにまとめるという作業に没頭しました。

それもあってか、今まで目に入らなかった国立博物館や美術館の情報がどんどん入ってきて、浮世絵止まりだった日本美術への興味関心が、襖絵や蒔絵にも広がっていくのがとても楽しい。次に足を運ばねばと思っているのが箱根の岡田美術館で、またリアルタイムの感想を発信できたらと思います。そうそう、こういう発信がしたかったのに、去年のじぶんは何をしていたのだろうか。

2023年はフォトグラファーとして活動し始めて8年目の年です。年齢でいうと43歳になります。一般的に40歳を超えてくると、技術的な意味での変更可能性は狭まっていくよねという認識でいたのですが、最近は美意識の積み重ね、平たくいえば人生において「好き」とか「ぐっとくる」の積み重ねが、撮る写真を決定づけている大きな要素なのではないかと考えるようになりました。

それでいうと、「ぐっとくる」の積み重ねは年齢に関係なく続けられるということで、まだまだ成長、変化できるのかなと希望が持てます。

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写真家の日記です。仕事のことや、撮った写真のこと、それらを通じて考えたことなどを、月に4回発信します。読んでくださる方の思索の起点、もしく…

写真集「PERSONAL WORK」を出版しました。 http://usetsu.com