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イソヒヨドリ


2023年4月26日 筆者撮影

鳥綱スズメ目ヒタキ科イソヒヨドリ属
イソヒヨドリ(𝘔𝘰𝘯𝘵𝘪𝘤𝘰𝘭𝘢 𝘴𝘰𝘭𝘪𝘵𝘢𝘳𝘪𝘶𝘴)

肉食中心の食性。
かつての日本では磯や港など海辺を中心として生息していたが、近年では内陸で見かけることも珍しくない。
成鳥のオスはその体色から童話になぞらえ、「幸せの青い鳥」とも言われる。一方メスは全体が茶褐色である。

釣りをしようと某漁港へ行くと澄んだ綺麗なさえずりが聞こえた。
その主が彼だった。なるほど「幸せの青い鳥」の異名も納得の美声と容姿だ。チルチルとミチルもこんな美しい鳥を求めて旅をしたのだろうか…。

しかしどうも納得がいかない。なぜ彼らは「ヒヨドリ」の名を冠しているのだろうか。「ヒヨヒヨ」とうるさく鳴く灰色の羽毛に包まれた鳥とは似ていない。しかもイソヒヨドリはヒヨドリ科ではなくヒタキ科の鳥だ。
ああ、やっぱり分類学は~(n回目以下略)なんて思ったとき、もう一羽違った体色の鳥がいることに気付いた。

手前がオス,奥がメス
2023年4月26日 筆者撮影

憎らしいことに彼は女を連れていたのだ。私は思わず「なんだお前もか!」などと口にしてしまった。しかしながら彼女を見てその名の由縁に納得した。オスと対照的に地味な茶褐色の身体を持つメスはヒヨドリそっくりである。先人はこれを見て磯に棲むヒヨドリとして名付けたのだろうか。

童話の青い鳥にあれやこれやと思いを馳せながら海辺の昼下がりを楽しんだ。

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