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美し暴力ホラー、「アンナ ディレクターズカット版」(ネタバレ不能)

アマプラで「アンナ ディレクターズカット版」(全8話)を見たので感想を。

韓ドラをナメてましたね。

ずっと映画ばかり見てて「軽くておもしろいやつ見たいなァ」と去年から韓ドラばっか見てて、韓ドラって「明確に視聴者を楽しませようとする意思」を強く感じるので「おもしろかった!次は何見よ〜」の連続だったのだけど。

なので「韓ドラを見た感想」とか書かないのだけど、今回はさすがに…

この「アンナ ディレクターズカット版」はもう…
何?韓ドラってここまでやんの?これは韓ドラでよくあることなの?こんな難解な映画みたいな…

松田優作主演の「野獣死すべし」って映画を俺は回数的に1番多く見てるんだけど 

何回も繰り返して見た理由は「めっちゃ面白いんだけど意味が分からない」からで、実際、今も理解できないシーンが幾つかある。
「アンナ D版」を全8話見た直後なんだけど「野獣死すべしを初めて見た直後の気持ち」に非常に似てる。

「アンナ D版」は第1話から「面白いけど、なんだこれ?」って不可解なシーンが多くて、途中から感じてたのは「シーンの途切れ方が怖い」。

フッ
と次のシーンに行くんですよ。「さっきのシーン、何やったん?見てれば分かるのか?」と見てたけど分からんままのシーンの方が多かった。

「説明とかしないよ。何回も繰り返して見れば分かるかもね」ってスタンスの映画がありますね。
それを「ドラマ」で食らうとは…

これが黒沢清監督の映画だったら「まあ、黒沢清だし…」で済ませるんだけど。

見終わって、意味分からんから「誰か説明してくれ」と「アンナ ディレクターズカット版 解説」でググったけど「めっちゃ深い考察」ばっか出てきて「いや、その手前の、俺はストーリーが分からないのですが…」と結局あきらめてこれを書いてます。

これ、8時間弱の映画ですよ。

去年見た「シスターズ」は起こってることが複雑だったけど

主演のこの人がかなり「バカ」の役をしてくれてたので俺にもよく分かる構成だったんですね。

でもこの「アンナ D版」はひたすら美しい画面と音楽、俳優を見せながら怖いことが静かにずーっと起こってる感じでした。

「静かな、美しい暴力映画」を見たという感想。暴力シーンは無いけどすんごい暴力を俺は感じた。

映画の読後感、という日本語が正しいのか分からないけど「野獣死すべし」「3-4X10月」「CURE」あたりの初見後の読後感に似てる。
小説なら東野圭吾の「白夜行」が近い。


俺、韓国の人名が全く覚えられなくて。俳優名も登場人物名も。
なので「ミョンスが殺したのか?」みたいな重要なセリフが出てきた時に「ミョンスって、誰?」と思う。終始その感じで見てる。

あと、ネトフリでも韓ドラって常にランキングの上位に入ってて、見てる人は多いはずなんだけど、いざ深く調べてみようとしてもウイキペディアさえなかったりする。

いろんな考察をされてる方のブログ等を読んで「なるほど…あそこはそういう…」といろんな意味が分かったんだけど、もう1回は見ないね。8時間弱あるから。

難解だったけど、おもしろかった。
美し暴力ホラーでした。

次は何見よ〜〜
(1258文字)

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