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貴方の心を掴みます2〜美玖〜

ピコン

私の携帯に通知音がなる

確認をすると平手さんからだった

金「私の番…スケジュールは…」

確認して平手さんに送る

金「○○さんと…緊張してきた」

時間はあるのに緊張する私…

遠足前の小学生みたいなワクワクとドキドキ感に襲われていた

そんな感情の中、迎えた○○さんとのデート…いやお出かけの日

時刻は午前8時…

金「やらかした…1時間早かった…」

楽しみの余り、時間を確認せずに家を出てしまった

私は前に撮った○○さんとのツーショット写真を見ながら待つ

金「カップルのデートってこうなのかな…
あっ!今日は大丈夫かな。服は変じゃないかな?」

カバンからは鏡を取り出し、化粧は大丈夫か、髪型は大丈夫か…

金「大丈夫かな?今日は可愛く…」

○「今日も美玖ちゃんは可愛いよ?」

金「ふぇっ!」

振り向くと○○さんが笑顔でいた

○「おはよう美玖ちゃん」

金「お、おはようございます」

今日もかっこいい…

○「はいこれ」

差し出されたのはココア

金「ありがとう…ございます…
温かい…」

○「美玖ちゃん何時からいたの?」

金「えっ…と…8時から…」

○「そっか〜30分も待たせちゃってたか…」

金「私が楽しみ過ぎて早く来てしまっただけで…」

○「でも、待たせた事には変わりないでしょ?
だから美玖ちゃんのお願いを1つ叶えるよ?」

金「そんな!」

○「いいから、ね?どんなお願い?」

どうしよう…そんな突然の事…でもチャンスだよね…

私は誰にも負けたくない!○○さんに彼氏になってもらうんだから…彼氏!

金「○○さん!今日1日、私の彼氏になって下さい」

○「いいよ、じゃあ行こっか?美玖」

金「はっはい!」

不意に○○さんは私の手を握ってきた

金「あっ…」

○「嫌だった?」

金「嫌じゃない…」

○「よかった…今日は楽しもうね?」

○○さんのの笑顔に私はどんどん好きになっていく

結局もらったココアは飲めずカバンにしまい、動物園を堪能した

金「○○さん見て〜」

○「可愛いね?でも今日の美玖が1番かな?」

金「バカ…ずるいよ…」

○「ごめんごめん」

金「ツーショット写真で許す…」

○「いいよ?」

私は携帯のカメラを内側にする

金「ほら、もっと寄って?」

○「こう?」

金「ひゃっ」

私の腰に○○さんの手が…

○「こうならもっと恋人感出るよね?」

今度はバックハグ…心臓持たないよ…

いろいろな写真を撮れたけど心臓がバクバクと暴れる

金「ね、ねぇ?」

私は○○さんに抱きつきながら想いを言ってしまった

○「どうしたの?」

金「私…○○さんが好き…今すぐ彼女になりたい…」

止まらない…止められないこの想い…

○「だめだよ美玖?」

私の唇に指をそっと乗せて…それでも優しい顔で私の暴走した想いを鎮める

○「気持ちはわかる…だけど焦らないで?
みんなの気持ちをちゃんと受け止めた上で決めたいから」

金「ごめん…」

○「俺の方こそごめんね?我慢させちゃう…」

金「○○さんは悪くない…私が勝手に暴走しただけだから…」

○「じゃあ、頭切り替えてこの後も楽しもう?
今日は美玖の彼氏だからさ?」

金「うん…本物の彼女になれる様に私の魅力を見せるから」

その後はパンダを見て、そこでもパンダをバックにツーショットを撮った

ゆっくり見て回ったつもりなのだが時間はまだお昼…どうしよう…

○「ご飯食べに行く?」

金「うん…でも…」

○「でも?」

金「決めてないから…」

○「お寿司でも食べに行こうか?それとも焼肉?」

金「○○さんは…」

○「美玖が決めていいよ?」

金「ん〜じゃあお寿司がいいかな?」

私達はチェーン店のお寿司屋さんへ

注文して品物が来るまでずっと手を繋いでいた

金「ねぇ○○さん?」

○「どうしたの?」

金「変装してるとは言っても…バレないかなって…」

○「ダメなら同行者が止めに来るよ?
怖い平手さんだからね」

金「1つ聞いてもいい?」

○「内容によるけど?」

金「ねるさんの事…」

○「あ〜…」

金「嫌なら…」

○「あれはね〜握手会の時だったかな…」

包み隠さず話してくれた

金「まだ…好きなの?」

○「そこはお互い納得して別れた…
ルール違反だったし、久美姉も加入してくるっていうのもあったからね
気持ちはちゃんとリセットしてるから」

金「うん…」

○「ほら、ご飯きた。話は忘れて楽しもう?」

金「うん」

大好きな人と大好きなお寿司を食べる

幸せで特別な時間…このまま止まってくれたらいいのに…

○「美玖?」

金「ん?」

○「時間止まらないかな?」

金「えっ…私も同じ事考えてた!」

○「そっか…気持ちが一緒でよかった」

神様…このまま時間を止めて下さい…
○○さんと一緒なら何もいらないから…

この願いがいつか届く事を心の中で祈る

○「この後は服でも見に行く?」

金「行きたい!○○さんに選んでもらう!」

私達は会計をして近くのデパートへ

○○さん好みの服を試着してもっと私の事を植え付けないと…

私の好きなブランドの服屋を見つけて中へ入った

金「ん〜これもいいけどこっちの色もいいんだよね〜」

○「悩むならしちゃしてみたら?」

金「そうする…」

数着持って試着室に入る

金「1着目いくよ〜」

○「いいよ〜
おっ!なんかかっこいい」

金「ちょっとクールな感じなんだよね〜」

○「似合うよ。本当にかっこいい」

金「着替えまーす」

○「は〜い」

2着目はちょっと雰囲気を変える

金「じゃーん!」

○「いい!オシャレな感じだし、美玖の綺麗さがさらに引き立つよ」

金「最近、こんな感じなのにハマってるんだよね?」

○「スタイルいいからだね?」

金「恥ずかしいじゃん…次に着替えるね?」

3着目は普段の私なら着ない…

ひなのとか陽菜とか可愛い系が来たら似合うやつ…

金「…どうかな?」

○「可愛い…美玖の見た目とギャップがいい!」

金「○○ってさ?愛萌との時間長いじゃん?」

○「まぁ大学一緒だからね〜でも、愛萌と比べないよ?」

金「えっ?」

○「愛萌と美玖は違うから。
それにかっこいい美玖、綺麗でオシャレな美玖、可愛い美玖と色んな美玖を見れたから」

金「○○さん…」

○「いいの見れたから1着プレゼントするよ」

金「でも…」

○「今日の美玖はなんだっけ?」

金「○○さんの…彼女…」

○「わかってるね?どれにする?」

金「この…可愛いって言ってくれたやつ…」

○「OK!会計してくるから着替えて?」

金「うん」

私は着替えて、さっきまで着ていた服を渡した

私も残りの1着を買った

デパートを出ると外は夕焼け空になっていた

金「もう夕方…」

○「じゃあ今度は俺の行きたい所に付き合ってくれる?」

金「どこ行くの?」

○「それは内緒だよ?着いてからのお楽しみ〜ってすぐバレちゃうけどね?」

タクシーを拾い着いた場所は…

金「スカイツリー?」

○「そ!まぁ着いてきて?」

手を引かれ展望デッキへ

その間も○○さんは手を握ったまま…

エレベーターに乗り、不意に私は○○さんの横顔を見る

やっぱりかっこいい…

横顔もまた違った魅力がある…

○「ん?」

金「ううん…」

そしてエレベーターの扉が開くと…

金「綺麗…」

○「この夜景好きなんだよね?だから美玖にも見せたくてさ?」

だめだ…もう本当に気持ち抑えられなくなるよ…

金「○○さん…」

○「美玖…我慢して?」

金「ずるいよ…好き過ぎて狂ってしまいそうなのに…」



金「ねぇ…ちゃんと…考えてくれるんだよね?
私の後もまだいっぱいいるから…」

○「ちゃんと公平に考えるから…しんどいかもしれないけど頑張って欲しい…
あっちをみてごらん?」

指差す方を見ると東京タワーが見えた

○「今度はあっちから夜景をみたいと思ってる
だから、頑張ってアイドルの金村美玖でもアピールして?
こんなこと言ったら期待させちゃうかもだけど…」

金「○○さんは優しすぎる…それが傷つける時もあるからね?」

○「ごめん…」

金「じゃあ…目を閉じて?」

○「わかった…」

目を閉じた○○さんの頬に私はキスをした

○○さんは抵抗もせず、キスを受け入れてくれた

金「ありがとう…○○さん」

○「美玖ちゃん…」

金「あーあ…シンデレラの魔法が解けちゃった…」

○「美玖ちゃん…」

金「帰りましょ?ね?」

楽しい時間はお終い…

後はアイドルの私で頑張るだけ…

スカイツリーを降りてそのまま別れた

金「うぅぅぅ…」

好きすぎる代償の涙…

少しの時間私はそれを受け入れた

心を落ち着かせて平手さんにメッセージを送った

「私の時間は終わりました。お疲れ様でした」

友梨奈は金村のメッセージを受け取り次のメンバーにメッセージを送る

平『次はあなたの番です』

……To be continued

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