乃木坂物語42〜日陰の道を選んだ私〜
東京ドーム公演が終わってすぐの事だった
○「お疲れ様です」
「お疲れ様です」
呼ばれたのはアンダーメンバーだけ
○「集まってもらった理由としてはアンダーライブ全国ツアー〜近畿、四国~をやる事が決まりました」
ざわざわとするメンバー
○「公演日程ですが12月13日〜18日の6日間です
え〜。開催場所ですが……」
アンダーはアンダーで別に活動がある
選抜とは忙しさも違う代わりにこういう所で…
樋「南萌?」
南「何?」
樋「スケジュール大丈夫なの?」
南「まだ確認してないかな?来月のはまだもらってないから」
樋「奈々未だから大丈夫か?ひなね?南萌とたくさんライブしたいから…」
南「私の場合はこっちメインにスケジュール組まれてるから大丈夫じゃない?」
橋「南萌!」
南「噂をすれば…」
樋「奈々未?そんなに慌ててどうしたの?」
橋「ちま!アンダラのスケジュールと南萌の撮影がドンかぶりで…」
南「雑誌でしょ?そんなに慌てる…」
橋「ドラマ!」
樋南「はあ?」
怜「ちょっとどうしたの?みんなびっくり…」
樋「れなちこれみて…」
怜「これは…」
橋「今、今野さんが先方に確認してるけど下手したら…」
私はスケジュール表を見る
南「はぁ…これだから奈々未は…」
橋「あのね!」
南「この監督さんは融通は聞いてくれる人だから大丈夫…」
橋「ライブ会場とロケ地の距離がどれだけかみなさい」
南「秋田でしょ?」
樋「なんでそんなにケロッとしてるの?」
南「加入前はそんなの当たり前だったし…」
怜「リハもやらなきゃだよ?それにレッスン時間だって…」
樋「南萌…体壊すよ?今は無理しないでいいから」
南「奈々未はどう思うわけ?」
橋「日程的にリハしない状態ではダメね?
ぶっつけ本番だと細かい変更のチェックもできない」
今「森坂いるかー?」
南「なんですか?」
今「橋本から聞いてると思うがドラマ…」
南「ライブには出ますよ?」
今「しかしだな…」
橋「じゃあ、あんたの思う通りにさせてあげるけど1個条件がある」
南「なに?」
橋「私があんたのポジションで覚えるからそれで覚える事。
それと○○さんに帯同してもらうから」
南「……」
橋「ライブの楽しさがわかってくれたのは嬉しい。
でもね?中途半端なパフォーマンスは許されないから出れるかは私の判断。」
樋「でも奈々未?それだと…」
橋「大丈夫。聞いてた?みんな」
携帯を見せて来ると誰かと通話中…
南「ちょっと奈々未!」
「問題ないよ~末っ子のわがままはお姉ちゃん達が協力しないとだもんね?」
樋「選抜組のグループラインで通話中とか奈々未やるね~」
橋「誰に似たのかね~?まぁそういう事だから南萌は集中する事」
南「まったく…」
橋「私があんたにアイドルしてもらう為。
だからこそ妥協はしないから」
南「はいはい…」
今「橋本に任せるとしてもだ。森坂は本当に無理するなよ?」
南「わかりました。」
こうして私はドラマ撮影をしながらのライブのレッスンをこなしていく
出れないレッスンはみんなが動画を送ってくれた
公式アカウントからも私の参加はスケジュール調整として公表した
迎えたライブ当日、撮影が予定よりも押した
○「困ったな…」
南「しょうがないでしょ?誰だって上手くいかない事もあるの!」
○「そうだけど、あと30分で現場でないと間に合わな…」
南「それは頭からでしょ?だから兄として認められないの!」
○「いろいろを想定してるんだぞ?」
南「はいはい…」
しかし、今日の女優さんはいつもよりNGを出して全然進まなかった
監「ちょっと休憩しよう…」
○「あの~監督さん」
女優「南萌ちゃんごめんね?」
南「大丈夫ですよ?落ち着いてやりましょう」
女優「優しいね?それともライブは眼中にない?」
南「そんなことないですよ?メンバーがいれば私いなくても…」
女優「そう?ならいろいろ試してみようかな?
いいドラマにしたいから」
南「そうですね。いいドラマにしましょう」
これが女優さんの企みだと気づかなかった…
P.M16時
助監「本日の撮影は終了となります」
○「南萌、急がないと…」
監「南萌ちゃん遅くなってごめんね?」
南「大丈夫です。それではまた明日よろしくお願いします」
私は兄が用意した車に乗り最寄り駅まで向かう
そこからは新幹線で現地まで向かう
○「アンコール間に合うか…」
南「大丈夫だから落ち着いて!」
○「あの女優さんわざと…」
南「いい物を作るんだから妥協は出来ないの!」
私が会場に到着したのはアンコール直前だったけど参加は出来た
しかし、それをよく思わないファンがネットを炎上させていた
それを気にせずにまた秋田の現場へ戻った
メンバーには遅くなった事に謝罪をして…
女優「アイドルがこっちの土俵に入ってくるからそうなるんだよ
まぁ南萌ちゃんにはもっと苦しんでもらわないとな~
ふふふっ…」
……To be continued
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