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私と君と花言葉5

舞台が終わるも、すぐにバースデーライブの振り付け、私達が出るの2日目から

メインは2月20日の橋本さんの卒業コンサート

5年の歳月は長いのか、それとも短いのかは本人しかわからない

今いる先輩、同期もいつかする卒業を考えたくもないはず…

そして私達が加入後すぐに卒業される橋本さんとはそこまでコミュニケーションは取れてもいない…

だけど、パフォーマンスを見ていても綺麗で輝いていた

橋「3期生?」

「はい!」

私達はすぐに橋本さんの元へ

白「奈々未が後輩ちゃんを…」

橋「何よ?」

松「仲良くしたいんよな?ななみん」

白「違うよさゆりん。見て?3期生が怯えてる…」

橋「しーちゃん!」

白「冗談だから…」

橋「言っていい事と悪い事があるでしょ!」

松「まいやんが悪いで?」

白「…ごめん」

梅「あのー橋本さん…」

橋「ごめんね〜お邪魔虫がいたから…
それで、呼んだのは…」

私達は橋本さんの想いや私達への励ましの言葉を言ってくれた

でもどこか切ないし、本当なら私達も頼りたい

橋「まぁ、今生の別れじゃないから大丈夫か?
あなた達がいつか私と同じ気持ちになった時にわかるかもね?
乃木坂の事よろしくね?」

「はい!」

白「ななみ〜」

橋「なんでしーちゃんが泣くのよ!」

白「だっで〜」

橋「最後まで笑っててよ?楽しくしたいからさ?」

2人の微笑ましいやり取りを見て引き止めたくなるほど…

『サヨナラの意味』

歌詞通りにこれから卒業される先輩は増えていくだろうけど私達はそれを経験してさらに進まなければならないと思った



迎えた2月20日

リハーサルから泣いてしまう先輩達とそれを見てもらい泣きする私達

橋本さんは笑顔って言ってるけど…

リハーサルを終えて目につく祝花はどれも橋本さんカラーばかりだった

橋「梅ちゃん?」

美「橋本さん…」

橋「綺麗だよね?」

美「はい…」

橋「いつも思うんだよね?
お花くれるファンや会場に来てくれてるファン、来たくても来れなくて、だけど想いだけは届けようとしてくれるファン
どれが欠けてもダメなんだよね?」

美「はい…」

橋「花の命は短いって言葉はアイドルにも当てはまると思わない?」

美「そうですよね…」

橋「だからこそ輝けるんだと思う…花も同じでさ?」

美「……」

橋「聞いたよ?花言葉で応援してくれる幼馴染のこと」

美「……」

橋「なんかかっこいいというか可愛いというか、それだけ梅ちゃんを大切に思ってくれてるのがわかるし、梅ちゃんも好きなんでしょ?
だからその幼馴染くんの為に全力で駆け抜けてみればいいと思う。
だけど、ファンの事を1番に考えてあげて?
アイドル活動はファンの支えが必要だから…って話が長くなるからこれくらいでかな?」

美「橋本さん」

橋「ん?」

美「私…橋本さんを超える様に頑張ります」

橋「大丈夫、梅ちゃんならその先にいけるよ」

橋本さんは楽屋へ戻っていく

?「やっと見つけた!」

美「美月…」

山「どこ行ったと思ったら…○○君から来てる?」

美「探してない…橋本さんの祝花に見とれてた…」

山「探す?」

美「時間大丈夫かな?」

山「まだ大丈夫…っていうかもう見つけてあるんだな〜」

美月と○○が出してくれた祝花の前へ

美「3期生の皆さんへ?」

山「そうなのよ。それでね、また花言葉調べてみたの。
これみて?」

美月が携帯を私に見せてきた



美「キンセンカとスイートピー?」

山「そう。それで調べてみたら今の私達に向けてのメッセージみたい」

美「メッセージ?」

山「キンセンカの花言葉は悲しい別れ、スイートピーの花言葉は門出、優しい思い出だったの。」

美「そういう事か…」

山「ちゃんと理解してくれてるね?」

美「うん…」

○○は私の事、同期の事を考えてくれてる

山「会ってみたいな〜○○君にさ?」

美「必要ある?」

山「あるよ〜。ちゃんと感謝とか言いたいじゃん?」

美「う〜ん…でもダメ!会わせません」

山「 梅ってさ〜、結構独占欲強いよね?」

美「はぁ?」

美「いいな〜応援して待ってくれてる人がいるって」

美「怒るよ?」

山「減るもんじゃないのに…」

美「うるさい!」

先輩の次なる人生と私達の門出、その思い出もまた悲しくも優しいものとなる

初めてのライブ、ファンは私達を次なるステージへ進ませる

こうして橋本さんの卒業ライブとバースデーライブは終わった

……To be continued

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