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ずっと好き11

まいまいの卒業ライブが終わり、楽屋を見渡すと2人の姿がなかった

橋「さゆりん?」

松「ん〜?」

橋「まいまいとまいやん見てない?」

松「見てへんよ?」

橋「ありがとう」

2人を探すべく楽屋から出て歩いていると1つの部屋から聞き覚えのある声が聞こえてきた

深「私の○○さんの事が好きです」

まいまいの告白...

なんだろう...胸が苦しい

深「まいやんも○○さん取られないようにね?私だけじゃないんだから」

やっぱりまいやんも○○さんが好きなんだ...
わかってたことなのに…
足に力が入らずその場にしゃがみこんでしまった

深「ななみん?」

橋「えっ?」

見上げるとまいまいが立っていた

深「ここだとあれだから...」

私はまいまいに連れられ使われてない部屋に入った

深「もしかして聞こえた?」

橋「...」

深「ねぇななみん?私は後悔してないよ?気持ち伝えた事...」

橋「...そうなんだ」

深「うん...でもね?振られちゃったけど楽になったよ?」

橋「楽になった?」

深「うん、だから私はあの二人がちゃんと付き合うまではアピールする」

橋「振られたのに?」

深「振られたからこそ!それに、2人は付き合ってないでしょ?」

橋「まいまい...」

深「...だって諦められるわけないじゃん、一目惚れで初恋...」

私はまいまいを抱き寄せるとまいまいは静かに泣いていた

しばらくして気が済んだのか私から離れた

深「ありがとうななみん」

橋「いえいえ」

深「それで?ななみんはどうなの?」

橋「どうなのってなに?」

深「○○さんの事だよ?」

橋「私はしーちゃんの従兄としてしかみてないけど?」

深「なら...なんであそこでしゃがみこんでたの?」

橋「ライブあとだったから疲れたの」

深「嘘でしょ?聞こえたんだよね?私が○○さんに告白したこととまいやんが○○さんを好きな事」

橋「...」

深「ほら!ななみんも好きなんでしょ?○○さんの事」

橋「感情がね、わからない」

深「じゃあ質問ね?」

橋「質問?」

深「まいやんと○○さんがイチャイチャしてたら?」

橋「イライラというかざわざわするかな?」

深「無意識に浮かぶ人は?」

橋「...○○さんかな?」

深「どんな表情してる?」

橋「笑顔かな?」

深「ななみんも好きなんじゃん」

こんな質問であっさりわかるとか私は相当好きなんだな〜と思った

深「んで?いつ気持ち伝えるの?」

橋「は?そんな事する訳ないでしょ?」

深「それはまいやんがいるから?」

橋「そんなんじゃないよ?」

深「我慢してるのは苦しいよ?」

それはまいまいを見ててよくわかってる...けどそれ以上に...

深「まいやんがいるとか、遠慮なんていらないと思うよ?好きになって気持ち伝えるだけでも心がスっとする...
それにね?相手の心に誰が住み着いているかもわかってるんだから」

橋「まいまい...」

深「それに○○さんはまだまいやんに告白出来ないし、まいやんも○○さんに告白出来ないという事は?」

橋「...」

深「私達にもまだチャンスはあるの!1度振られたら開き直れるし、気持ちも全然変わるからね?」

普段のまいまいとは違う女としての強さを実感した

橋「まいまいってそんなキャラだった?」

深「恋をすると変わるのかな?
じゃあ私は帰るね〜」

橋「うんまたね?」

ライブが終わり、次のシングルのセンターは妹分の飛鳥

その姿を見て私は微笑ましく思う

ある日、親からの電話で私は決めた

「今なら卒業できる」と

運営にも話をし、メンバーにもその旨を伝えた

あなたが1番泣いてたよね?しーちゃん

みんなが私の為に泣いてくれた

今生の別れではないのに人って不思議

?「奈々未〜」

橋「あんたも泣かないの!これからは飛鳥も乃木坂の顔として引っ張って行くんだから」

飛「だって寂しいじゃん」

橋「まだ乃木坂にいるんだから早いよ?ね?しーちゃんてあんたもかい」

麻「だっで〜」

橋「私達はズッ友でしょ?それにしーちゃんが泣いてたらみんな悲しむの止まらないよ?」

橋「もう泣かないって約束ね?」

麻「...うん」

橋「よし、飛鳥としーちゃんと3人でご飯行こっか?」

という事であそこを予約した

彼がその日に予約している事をお店で確認したから

お店に着くと

麻「ななみんここって...」

橋「そうだよ?ここなら落ち着くでしょ?」

麻「お客さんとか大丈夫なの?」

橋「大丈夫だって入るよ〜」

店に入ると

女将「奈々未ちゃんいらっしゃい」

橋「お世話になります」

女将「たくさん食べてね?あら麻衣ちゃんも久しぶりね〜」

麻「女将さんご無沙汰してます」

女将「後ろの子は飛鳥ちゃんね?」

飛「えっ?」

橋「女将さんはね?あの撮影からファンなんだってよ?だから飛鳥の事も知ってるの」

飛「よ、よろしくお願いします」

女将「じゃあ席はこっちね?」

案内されたのは座敷の席で隣には予約札のテーブル

注文をして待ってる間はガールズトークをしていた

すると

女将「あら〜お久しぶりじゃない?」

?「仕事忙しくてなかなか来れませんでした」

女将「今日は1人?」

?「そうなんですよ、のんびりしたくて...」

女将「今日はちょっと忙しいから座敷の席でもいい?」

?「構いませんけどいいんですか?」

女将「いいのいいのどうぞ〜」

座敷の襖を開けた女将は

女将「どうぞ〜」

?「すみません失礼...」

麻「お兄ちゃん!!」

(作戦成功)

この後、ある人物に変化が起こる事を知る由もなかった

……To be continued

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