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君の手がくれた「おと」は…13

結婚当日...

遥(○○?準備出来た?)

○(出来たよ?)

遥(ならもう行こう?)

○(早くない?)

遥(こういうのは早めに行くの。花嫁さんの準備は大変なんだからね?)

○(そっか。じゃあ行こうか?)

お腹の大きい遥香を気遣いながら式場へと向かった

矢「おはようございます。遥香ちゃんはこっちで準備ね?」

遥「美緒ちゃん...」

矢「大丈夫。○○君専用のスタッフつけるから」

遥(じゃあ私行くね?○○には専属のスタッフさん来るみたいだから)

○(わかった。)

遥香がいなくなり少しして肩を叩かれる

?(初めまして。新郎様の担当の林瑠奈です。)

○(遠藤○○です。よろしくお願いします)

瑠(やっぱり璃果の話してた通りの人だね?)

○(璃果を知ってるんですか?)

瑠(友達です。璃果が好きになるのがわかりますよ?
それではこちらへ...)

部屋へ案内されて白いタキシードを着て少しすると...

瑠(終わりましたね?それでは手直しさせていただきますね?)

手直しされて部屋を出て行く林さん

緊張のあまり水を飲む回数が増える

扉が開くと両親と姉が来てくれた

両親は嬉しそうだった

さ(なんか似合わないね?)

○(やっぱり?なんか着させられてる感が強いんだよね?)

瑠「失礼しま...さくちゃん!」

さ「えっ?るるる?」

瑠「久しぶり〜ってことはさくちゃんの弟さんだったんだ...」

さ「うん。今回も美緒ちゃんにお願いしたの」

瑠「そうなんだ〜そうだ新婦さんの準備終わったけど...」

さ(○○。かっきーのところ行くよ?)

○(わかった)


さ「案内よろしくね?」

家族全員で遥香の部屋へ

中へ入るとウェディングドレスに身を包んだ遥香が立っていた

さ「かっきー綺麗...」

遥「そ、そうかな〜?お腹大きいから...」

○(綺麗だよ遥香)

遥(ありがとう○○)

お互いに両親と挨拶をして家族全員は式場へ移動した

挙式で愛を確かめ合い口づけを交わし披露宴へ





「新郎新婦入場です。」

盛大な拍手の中遥香のお腹を気遣いながら席へ歩く

俺には聞こえないがみんなの笑顔で祝福されている事がわかる

矢「それでは只今より新郎○○様、新婦遥香様の結婚披露宴を行います。
そして横にいる林瑠奈は手話で○○様にお伝えさせていただきます。
それでは新婦遥香様のご友人の……」

披露宴がスタートし、遥香とお祝いに来てくれた方々と楽しんだ

俺はこの時だけは耳が聞こえたらと思ってしまった

隣で笑ってる遥香の声ってどんななんだろ?

姉貴の声は?両親の声は?

なんで俺だけ...

トントン

○(どうしたの?)

遥(楽しくないよね?)

○(そんなことないよ?だって遥香との結婚...)

遥(○○は嘘が下手なんだから...
やっぱり聞こえないのが嫌だよね?)

遥香はなんでもお見通しなんだな...

○(まぁ...みんなの声ってどんなかなって...)

遥(どうにかしてあげたいけど...)

○(やめよ?せっかくの結婚式が台無しになっちゃうから...
ごめんね?遥香...)

遥(私こそごめんね?)





それからはみんなが披露するのを見て楽しんだ後、遥香はお色直しへ

終わって戻ると今度はブーケトスなのだが...

遥香はブーケを投げず1人の女性の元へ

遥(次は璃果の番だからね?)

璃(えっ?)

遥(今日一緒に来てる人って彼氏なんでしょ?)

※璃果の話は後ほど...

璃(うん。遥香はよくわかったね?)

遥(そりゃあ乙女な顔してたらわかるよ?だから頑張ってね?ちゃんと前に進んでて良かったよ)

璃(遥香...)

遥(結婚式楽しみにしてるからね?)

遥「皆様今日はありがとうございます。次の幸せを掴む人に拍手お願いします」

拍手が起こり遥香は自分の席へ

○(遥香らしいね?)

遥(璃果には幸せになってもらいたいからね?)

やっぱりこの人を好きになって良かったと思った。

矢「お楽しみのところですが披露宴も終盤になりました。
新婦様からご両親へのお手紙です。
新婦遥香様、ご両親様は前へお願いいたします」

瑠(○○様。私が通訳させていただきますね?)

○(よろしくお願いします)

遥「パパとママへ
私は今日○○と結婚しました。
これまで育ててくれてありがとう。
でも、親子である事には変わりはしません。
最初、パパが○○の事を反対した時は本当にショックでした。
たけど...それくらい大事にされてたんだなって嬉しくもありました。
近いうちに孫が産まれてくるからもうおじいちゃんになっちゃうけど、この子の事も、○○の事も、そして私の事もよろしくお願いします。
家を出て寂しいかもしれないけど、近所だから何時でも会いに来てね?
私も時々帰るからね?
ママと2人の時間も大切にして下さい。遥香より」

拍手が起こると同時に俺は立ち上がり深く頭を下げた

最後は中にはで集合写真を撮ってお開きとなった

ハンデはあるとしても俺は遥香と産まれてくる子に守ると再度心に決めて...

……To be continued

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