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桜月〜君を想う〜1

私には好きな人がいる

けどそれは決して叶わない想い...

それは姉の彼氏だったから...

好きになったきっかけは高校受験の時、姉の代わりにその彼氏さんが勉強を教えてくれた

麗「あ〜もうなんで!○○さんわからない!」

○「麗奈ちゃん...」

麗「教えてもらった通りにしたのに...」

○「どれどれ?」

ノートを覗き込む○○さんの顔がすぐ側にきて私はドキドキした

(なにこれ...心臓の音がうるさい...)

○「あ〜途中で計算間違えてるからだ...って麗奈ちゃん顔赤いけど大丈夫?」

麗「だ、大丈夫...」

○「ちょっと集中しすぎたかな?今日はここまでにするか。」

○○さんが私から離れてもドキドキは収まることはなかった

コンコン

?「麗奈入るよ〜」

入ってきたのは姉の茜だった

連麗「どうしたの?」

茜「そろそろかなって...ちょうど晩御飯も出来たから。
○○も食べてって?」

○「悪いよ...」

茜「今日はパパもママも仕事遅くなるからってさ?」

麗「たまにはいいじゃないですか?」

茜「ね?麗奈も言ってるし。」

○「じゃあお言葉に甘えて...」

3人でリビングで夕食を食べて○○さんは帰って行った

これが3人揃って食べる食事が最後になる事はまだ知らない

翌日、学校で友達と会話をしていた時のこと...

麗「もうすぐ受験なのに全然自信ないよ...玲ちゃんはどう?」

玲「私?ぼちぼちかな〜?まりのちゃんは?」

幸「私もぼちぼち...」

麗「ぼちぼちって...」

玲「大丈夫だよ。3人共受かるって〜」

幸「そうだね。出来るって信じればだよ?」

麗「はぁ...」

たわいもない話をして、授業受けて、時間は止まることなく進んでいく

この時、姉と○○さんの関係も壊れていく事はまだ知らなかった

だけど姉の様子に変化が出たのもこの頃だった

高校受験前日、姉の顔色が悪い事に気付いた私は心配で声をかけた

麗「お姉ちゃん大丈夫?」

茜「何が?」

麗「ここ最近、顔色悪いから...」

茜「課題が大変でね...でも大丈夫だよ?麗奈も明日受験なんだからね?」

麗「やるだけの事はやったし、頑張るよ」

茜「寝不足はダメよ?」

麗「わかってるよ?」

茜「なら大丈夫だね?」

この時、気付くべきだった...

いや、○○さんに知らせるべきだったのかもしれない

姉の違和感を...



高校合格発表の日の夜、1人で公園のベンチで少し早く咲いていた桜と満月の綺麗さに酔いしれていると姉と○○さん

しかし、様子がいつもと違うため私は桜の木の陰に隠れるとお姉ちゃんが○○さんを振った

麗(嘘...どうして...)

すごく心が痛い...○○さんの悲しむ顔を見たくない...

どうしたらいいの?

麗「○○さん...」

この気持ちが恋だと言うことに気付いたのは高校に入ってすぐの事だった...

……To be continued

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