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私と君と花言葉4

○○はお見立て会でも姿を現さず、でもブログにはコメントを残す…

私がアイドルだから?

それにしても少しは会いたいって思って欲しいのに…

私は会いたいよ…○○…

美「はぁ…」

吉「ねぇ?ため息し過ぎだよ?」

美「ごめん…」

吉「そんなに幼馴染と会いたいの?」

美「そりゃ…会いたいよ…大切な人だもん…」

吉「お見立て会で会えないのに?」

美「……」

吉「私にはそういう人いないから梅の気持ちがわからないけど、会えない代わりに花で気持ち伝えるのはかっこいいと思う」

美「あや…」

吉「会える口実を作ればいいじゃん」

美「会える口実?」

吉「そう!握手会とかさ?」

美「絶対来ないでしょ?それに握手会まで先の話でしょ?」

吉「そっか…」

美「あやって時々天然出るよね?」

吉「ん〜気にしたことないからな〜」

美「そういう性格が羨ましいよ…」

吉「とりあえずさ?考えるのはやめよ?
疲れちゃうし」

美「そうだけど…」

吉「ほら、レッスン頑張るよ?」

結局愚痴だけしか言えなかった…

あやの言ってる事は間違いじゃないのは重々承知しているのに…

1歩が踏み出せない

そして、乃木坂全体に衝撃的な出来事が起こった

『橋本奈々未卒業を発表』

来年のバースデーライブの初日…

2月20日で卒業…

もちろんブログでもそのことを書いた

憧れてる人が大好きな人の卒業…

この新曲には私達は参加しないからちゃんとしたお別れは出来ない

だけど私達に起こった出来事があった

『3期生、3人のプリンシパル』

大きなお仕事で、初の舞台だった

舞台は1幕と2幕に分かれていて、2幕には来場者が出るメンバーを選ぶ…

私は出れるのかな…

頑張るしかないよね?

毎日稽古とレッスンの日々は過酷なものだった

休憩の時は必ず○○の写真とクローバーの栞を眺めて、気持ちを入れ直す

美「やっぱり会いたいよ…○○」

ボソッと呟く…

ブブッ

母親からメッセージが届く

母『○○君から伝言
気持ちに負けるな!美波には俺がついてる!
だってさ?』

美「かっこつけないでよ…バカ…」

私は母親に返信をした

不思議と○○がそばにいてくれてるかの様に気合が入った

そして2017年2月2日の本番当日を迎える

緊張はしているが不思議と心は落ち着いていた

マ「みんな?お祝いのお花たくさん届いてるよ?」

山「見に行ってもいいんですか?」

マ「いいけど、本番に影響しない様にね?」

山「梅!行くよ?」

美「私は…」

山「○○君からあるかもよ?メッセージがさ?」

半ば強引に連れ出されて祝花を見に行くと…

山「ほらあった!でも今回は家族の人と一緒だよ?」

美「祝花って高いらしいよ?」

3期生みんな自分を応援してくれるファンの祝花を見て気合を入れる子、写真を撮る子とか様々

私は○○のメッセージを早く感じたかった

美「美月?」

山「花言葉でしょ?」

他の祝花よりも小さいのは○○らしさが出ていた

山「この白いのはカモミール。
花言葉は…逆境に耐える、あなたを癒す、清楚だって」



美「今の私の事だと思う…この舞台は特に…」

山「たくさん観てもらわなきゃだね?」

美「そうだね?」

山「えっと…この赤いのはラナンキュラス?聞いたこない花…
花言葉は名声、合格、とても魅力的、晴れやかな魅力、光輝を放つ…
これは色で花言葉か変わるのか…」

美「それで?」

山「あなたは魅力に満ちているだって」



美「魅力…」

山「誰もが魅力的だから乃木坂に入れてるわけだから大丈夫だよ」

美「そうだといいんだよね…」

山「自信持ちなよ?これから本番なんだからさ〜?」

美「うん…」

山「じゃあラストは…ヒペリカム?
これも知らない…
花言葉は悲しみは続かない、ひらめきだって。」



美「なんで悲しみは続かないなの?」

山「この植物は花が散ってもすぐに実がなるんだって」

美「なるほど…」

山「○○君なりの梅に対しての応援だと思うよ?」

この花言葉達が後の私を支えてくれるとは思ってはいなかった…

公演1日目、私は2幕目に出ることは出来なかった

5公演目でやっと2幕目に選ばれるもその後は選ばれることはなかった

心がもう折れそうな時、初日に届いた花の写真を見て思い出した

カモミールの花言葉、『逆境に耐える』は今の事…

ラナンキュラスはどんな事があっても輝く事を忘れてはいけない事…

ヒペリカムは『悲しみは続かない』
今の悲しみや悔しさは今後の為になる…
だから今は…

ピコン

美「ん?誰…○○!!」

○○からのメッセージだった

私はメッセージを見ると1枚の画像と○○の言葉だった



『再び幸せが訪れる。だから苦しくても笑ってればいい…俺は美波を出来る限りで支える。だから頑張れ!』

美「まったく…どこまで不器用なのよ…」

そうつぶやきながらも私は元気をもらっていた

……To be continued

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