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ずっと好き27

麻衣から連絡が来たのは新曲が出てしばらくしてからだった

声のトーンからだいぶ何かを抱え込んでいるのがわかる

麻衣を支えると決めてからは麻衣からのお願いは極力引き受ける事にしている

だから今回も拒まない

麻衣が来たのはもうすぐ日付けが変わろうかという時間だった

いつもの笑顔はなく真顔だった

○「麻衣、ご飯食べた?」

麻衣は首を横に振るだけでどこか違う所を見ていた

○「麻衣の好きなカレー作ってたからそれでいい?」

ただ首を振るだけの麻衣

麻衣をテーブルまで促し、晩御飯を並べた

○「さっ、食べな?」

麻「...お兄ちゃん」

○「食べ終わったら話聞くから」

麻衣はゆっくり食べ始める

やっぱり何かあると確信する

麻「...ご馳走様でした」

○「お粗末様でした、麻衣明日は?」

麻「休み...」

○「そっか、じゃあお風呂入っておいで?スッキリするから」

麻「...うん」

麻衣は言われるままお風呂へ

○「さて...」

○○は食器を洗い、布団を引いたところで麻衣が風呂から出てくる

麻衣は何も言わずドライヤーを僕に渡す

何も言わず、ドライヤーをセットすると麻衣は膝の上へ

麻衣の髪はずっと変わらないサラサラで柔らかい

ドライヤーで髪を乾かし終わると...

麻「...お兄ちゃん」

○「ん?」

麻「次のシングルの発表があった...」

○「そっか...」

麻「新しく4期生が3人選抜でフロントとセンター」

○「じゃあ麻衣が支えてあげないとな?」

麻「...でも、加入して短い時間であそこまで頑張ってる姿見たら...」

○「麻衣はどうしたいの?」

麻「...ここ来る前に今野さんには卒業したいって話した
でも、同期の井上小百合も卒業するって...」

○「卒業しづらいか...」

麻「うん...」

○「麻衣は思った通りにしていいと思うよ?」

麻「......」

○「麻衣はずっとみんなの事考えて行動してるでしょ?でも、今ならって思ったのならそれでいいと思うからさ」

麻「...お兄ちゃんは約束の事覚えてる?」

○「覚えてるよ」

麻「じゃあ...」

○「なら、ちゃんとしないとね?
麻衣がこれでいいなら卒業すればいいし、まだと思うなら続けたらいい
僕は待ってるから」

麻「お兄ちゃん...」

○「でも、僕でいいの?こんなおじさんで...」

麻衣は○○の言葉を遮りキスで口を塞いだ

麻「いいの!それとも私じゃあ...ダメかな...」

○○は麻衣の頭を撫でると

○「麻衣?まだ卒業してないだろ?
ちゃんとするまで我慢しな?」

麻「お兄ちゃんは真面目すぎるよ!
一応私だって女性です!」

○「それでもまだ乃木坂の白石麻衣でしょ?」

麻「しーらない」

いつもの麻衣に戻ってくれてよかった

辛いかもしれない、でも麻衣の決めた事は間違いじゃないと思える様な、これもいつか思い出話で笑って話せる様になればいいと思った

僕はただ...麻衣を支えるだけ

これだけは変わらない信念

……To be continued

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