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ずっと好き12

奈々未が卒業を発表した

心が痛い、寂しい...

橋「今から3人でご飯行こう」

という事であのドラマの舞台となったあのお店に連れて来られた

隣の席には「予約席」の小さいプレートが置いてある

すると1人の男性が入ってきた

えっ誰?と思った瞬間

麻「お兄ちゃん!!」

○「あ、あれ?麻衣に橋本さん...それと...」

橋「飛鳥って言うの、センターやってるんだ、それと次のシングルで私は乃木坂卒業するので」

○「そんなあっけなくていいの?」

飛「あ、あの...あなた誰ですか?」

麻「飛鳥ごめんねちゃんと...」

○「白石○○といます、麻衣とは従兄で、一回り年齢違うから...おじさんですね」

飛「ふーん...私は齋藤飛鳥です」

人見知り発動によりそれ以上話せなかった

橋「ごめんね〜飛鳥は人見知りだからさ」

○「大丈夫ですよ?麻衣も人見知りだから慣れてます」

麻「ちょっとななみん!私のお兄ちゃんなんだけど?」

橋「えっ?聞こえませ〜ん」

2人のじゃれ合いを見るだけの私...

橋「○○さんも一緒にどうですか?」

○「えっ?いや...」

麻「席も隣なんだからいいじゃん」

○「メンバーだけでいいでしょ?俺は晩酌程度で帰る予定だから...」

飛「居れば?」

橋「珍しい」

飛「うるさい」

麻「飛鳥も言ってくれてるからね?お兄ちゃんも」

○「齋藤さんごめんね?お邪魔します」

それからはずっとしーさんの従兄さんがもんじゃとお好み焼きを作ってくれていた

でもほとんど食べてない...

飲み物がなくなって頼もうとすると

○「女将さーん烏龍茶3つ〜」

そして作り終わった頃には冷めた料理を食べていた

麻「お腹いっぱいで食べきれない」

○「だから言ったのに...橋本さんと齋藤さんは、綺麗に食べきってるじゃん」

麻「残すのもったいないから食べてね?」

○「まったく...」

文句をいいながら食べる従兄さんのグラスは空っぽ

飛「あ、あの...」

○「ん?どうしたの?齋藤さん」

私はグラスを指さしながら

飛「それ...ないよ」

○「あれ?ホントだ、教えてくれてありがとう」

その笑顔を見た瞬間ドキドキとしてしまう

初めての感覚にどうしたらいいかわからなかった

そしてご飯会はお開きとなった

○「ちょっとトイレ行ってくるから待っててね?」

従兄さんが席を離れると

橋「○○さんの事気になってるでしょ?」

麻「えっ?飛鳥?」

飛「そ、そんな訳ないし...」

橋「そうは見えなかったけど?」

飛「人として興味あるだけ!奈々未が興味ある様に...」

橋「ふーん」

麻「珍しいね?飛鳥が人に興味もつの、お兄ちゃんかっこいいから?」

飛「別に?そんなんじゃないけど?」

麻「ま、お兄ちゃんは私の...」

○「俺がなんだって?」

麻「お兄ちゃんがかっこいいって話」

○「また馬鹿な事言ってるよ」

麻「馬鹿じゃないよ?」

○「はいはい、さっ帰るよ〜」

飛「えっ?」

橋「○○さんお会計...」

○「今日は奢り、楽しかったから気にしないで?」

橋「いや...でも...」

○「気にしないでいいからさっ!」

飛「あ、ありがとうございます」

○「センター頑張ってね?」

麻「お兄ちゃん太っ腹じゃん」

○「麻衣の誕生日プレゼントが無くなるだけたよ😁」

麻「それはイヤダー」

○「じゃあみんな気をつけて帰ってね?」

麻「私はお兄ちゃんの家に泊まる〜」

○「何言ってんだよ!明日仕事だろ?」

橋「しーちゃん明日久しぶりのおやすみなので癒してあげてください」

麻「そうだそうだ!癒せ〜」

○「はぁ...ちゃんと許可貰えたらな」

麻「もう貰ってます〜」

○「やれやれ...」

従兄さんとしーさんは帰って行く

ああ...もっと...

橋「もっと一緒にいたかった?」

飛「はぁ?」

ここで心を読まないでよ奈々未...

飛「そんな訳ないじゃん」

橋「飛鳥?私達どれだけ一緒にいると思ってる?
そんな寂しそうな顔して...」

飛「......」

橋「ねぇ飛鳥?今どんな感じ?」

飛「なんかモヤモヤするし、時々胸が痛い...」

橋「そっか...飛鳥もか...」

飛「えっ?私もって何?」

橋「飛鳥も○○さんが好きになってるの!私もしーちゃんもまいまいだって...」

飛「嘘...」

橋「じゃあしーちゃんと帰った様子見て辛くなかった?」

飛「辛いというかイライラした...」

橋「...負けないからね?いくら飛鳥やまいまい、しーちゃんでも...」

飛「な、奈々未...」

橋「さっ!帰ろっか?」

飛「...うん」

人見知りの私が一目惚れをした

しかもしーさんの従兄...

まいまいも奈々未もしーさんも好きなんだ...

頭から離れないあの人の笑顔が私を支配する

いつか気持ちを伝えると決めて帰路についた

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