乃木坂物語44~日陰の道を選んだ私~
橋「生駒~」
駒「ななみんどしたん?」
橋「秋田に里帰りでしょ?」
駒「うん。久しぶりに連休取れたからね~」
橋「頼みたいことがあるんだけど…」
駒「南萌でしょ?」
橋「ちょっと気になる事あってさ…」
駒「ちょうどどんな感じか見に行こうと思ってたし、監督さんも何度かお世話になってるから挨拶も…」
橋「お願いしてもいい?」
駒「全然。でも共演者の女優さんあまりいい話聞かないんだよなー」
橋「やっぱり…南萌はアンダラ初日からまともに参加出来てないんだよ…
○○さんから話聞くと女優さんのNG連発…」
駒「こればかりは見てみないとなんとも言えないけどね?」
橋「ごめんだけどお願い…」
駒「大丈夫。私に任せなさい!」
里帰りも含めた末っ子の様子を見に故郷の秋田へ
荷物は迎えに来た親に持って行ってもらい私は撮影現場へ
向かう道中に○○さんには連絡を入れてある
現場へ着くと○○さんを見つけて側へ
駒「○○さんお疲れ様です」
○「生駒さんお疲れ様です」
駒「どんな感じ?」
○「今日も押してます…
ライブにはもう間に合わないので橋本さんには連絡してありますけど…」
駒「そっか…南萌は?」
○「別に気にしてはいないみたいですけど、自分からしたらわざとNGを出してるのではないかと…」
駒「まぁ見てみない事には何も言えないから、見学させていただきます」
撮影を見学しながら細かい所に目を向けるも特におかしなところはない
「あ〜また同じところで噛んでる…」
「これで何回目?」
「既に30超えてます…」
監「一旦休憩しよう。みんなも休んで~」
駒「監督さん?」
監「おっ?生駒ちゃんじゃないか~どうしたの?」
駒「休みもらって帰省してます。これ差し入れなので皆さんでどうぞ?」
監「気を使わなくて良かったのに」
駒「いつも助けてもらってるのでお返しみたいな物です」
監「じゃあありがたく頂くよ。それで本当の目的は?」
駒「なんでそう思うんですか?」
監「勘かな?」
駒「まぁ早い話がうちの南萌です」
監「南萌ちゃんか~あの子は本当に実力のある子だよ。
どの役割りも出来てしまうからね?
それにあの女優ちゃんは南萌ちゃん観て勉強して欲しいんだけどね…」
駒「なにか問題でも?」
監「敵意むき出しなんだよね…デビューしてまもなく人気出たから、ヒロイン以外の役が気にくわないんだと思う」
駒「なるほど…」
監「まぁ好きな様に見学していってよ。」
駒「了解です」
私は周りを確認すると南萌は次のシーンに向けて台本を読んでいる
駒「邪魔はしたくないから近づくの辞めとこ」
そして噂の女優さんは何故か南萌の事を見ている
駒「なるほどねぇ。
ななみんの不安が的中か…」
休憩が終わり、撮影再開するとNGが多い
駒「○○さん」
○「どうしました?」
駒「あの女優さんわざとNG出してるよ」
○「えっ?」
駒「わからなくはないけどね?
南萌は女優でもあり、アイドルでもあるからそれが気に入らないんだと思う」
○「監督さんに…」
駒「まだ言わない方がいいかもね?
今日はライブない日でしょ?
それにトラブルの原因にもなりかねない」
○「しかし…」
駒「まぁななみんから頼まれてるから任せてよ」
○「橋本さんが?わかりました…生駒さんにお任せします」
駒「ごめんね?」
○「いえ…」
別に考えがある訳でもないけどわかるとしたら南萌への妬みが原因だと思う
駒「誰もがやりたいヒロインへの憧れ…か」
○「憧れですか?」
駒「特に事務所から推されてるとね?周りは見えなくなるかな?
そうなると上手く行かないし、現場でもいい噂は効かなくなるからね〜」
○「なるほど…」
駒「私もいろんな現場で体験してきましたからね〜」
○「ですよね?」
駒「さてと…」
○「どちらへ?」
駒「困ったお姫様の所へちょっとね?」
私は休憩時間を確認して女優さんの元へ向かうのだった
……To be continued
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