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私と君と花言葉2

東京に来てからの私は親以外とは連絡をしていない

幼馴染の○○は元気なのかな?

もらった栞を眺めながら考えていた

同期のメンバーも私と同じで人見知りが多いけどなんとか仲良くなれていた

ぎこちなく呼ばれていた名前も今では…

?「梅〜?」

美「綾ちゃんどうしたの?」

吉「綾でいいって言ったじゃん?
なにみてるの?」

美「まだなれなくて…
これは栞だよ?幼馴染が作ってくれたんだよ?」

吉「へぇ〜でも綺麗、クローバーなんてオシャレじゃん?」

美「うん、いつもはめんどくさがり屋なのに、器用なんだよね〜」

吉「なんか梅が幸せな顔してる」

美「へっ?嘘!」

吉「さてはその幼馴染君が好きだな〜?」

美「ないないないない!」

吉「まぁそういうことにしといてあげよう…
でもなんか不思議…」

美「不思議?何が?」

吉「だって、一枚の葉、2枚の葉、3枚の葉、四葉の4種類…」

美「そうなんだよね?○○は意味がちゃんとあるとしか言わなくて…」

吉「ん〜」

?「花言葉だね?」

美「花言葉?」

吉「なにそれ?なんでわかるん美月は?」

山「クローバーの幸福って花言葉なんだけどね?
葉の数で意味がまったく違うのよ」

そう言って携帯で調べ始める

山「ほら、これだよ?」

私と綾に向けられた携帯の画面にはクローバーの花言葉が写っていた

山「葉の数が違うクローバーは多分だけど送り主の気持ちが込められてると思うよ?」

美「えっ?」

山「一枚の葉のクローバーの花言葉なんかまんまでしょ?
困難に打ち勝つ、始まり、開拓、初恋…
つまり、美波の事を応援するのと、自分の気持ちはこうだよって言ってる感じじゃん?」

吉「困難に打ち勝つはオーディションかな?それとも…」

山「多分それはこれからの私達の道のりって意味だと思うよ?」

美「○○…」

山「美波が乙女の顔してるね?」

吉「栞見てた時もあんな感じだったよ?」

美「次は?」

山「2枚の葉は…素敵な出会い、平和、調和か〜」

吉「素敵な出会いは私達だよね?」

山「ファンの人達の事かもよ?」

美「全部含めてじゃないの?」

山「そうかも!」

吉「平和と調和って?」

山「全部ひっくるめて私達とファンの事だと思うよ?」

美「三葉は?」

山「えっとね〜…愛、希望、信頼だって」

吉「これを送った人は梅の未来を願ってる人だね?」

山「それをくれたのは幼馴染だっけ?」

美「うん…高校も一緒だったよ」

山「きっと美波を好きなんだと思うよ?
大切な人なんだよ美波は」

美「なんでそう思うの?」

山「四葉の花言葉が物語ってるよ?」

吉「どんな意味?」

山「幸福、私のものになってだよ
幸せを願い、全てを全うしたら帰って来てって意味に思う」

?「重くない?」

吉「楓じゃん」

山「重いかな〜?嬉しいと思うよ?本当に好きだったらだけど…」

楓「それはお互いに好きだったらの話でしょ?
でも片想いだったら…」

吉「確かに…重いかも…」

山「美波はどう思ってるの?」

美「えっ…」

山「ずっと一緒だったんでしょ?」

美「そうだけど…今はアイドルだから…」

山「あ〜その言い方は好きだな?」

楓「これは好きだね?」

吉「素直になりなよ?」

美「なんでよ!」

山「私達が協力するからさ?」

美「協力って何よ?」

吉「まぁ1度会ってみないとわからないんじゃない?」

楓「そうだね?」

山「よし!写真とかないの?」

美「ないない!」

吉「嘘だー!」

楓「正直に教えなさい!」

山「そうだそうだ!」

美「その前に!お見立て会の準備は出来てるの?」

山吉楓「あ…」

美「お見立て会近いんだからね!
乃木坂になって初なんだからね?」

山吉楓「は〜い」

とりあえず危機は回避した

でも、○○の気持ちがわかって嬉しかった

子供の頃の約束も果たせるかな?

美「私、頑張るね?○○」

いつか叶えると心に誓った

……To be continued

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