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桜月〜君を想う〜3
高校入学前に姉が姿を消した
理由はわからない…
○○さんも知らない…
様子がおかしかったのは間違いなかった
母親とは連絡を取り合ったらしいが私には教えてもらえなかった
高校が始まると私は友達2人と同じクラスで楽しく日々を過ごす
玲「放課後いつものカフェ行かない?」
茉「いいね?麗奈も行くでしょ?」
麗「行く〜」
3人でカフェでたわいもない話をして時間を過ごす
玲「そういえばさ?好きな人出来た?」
茉「出来ないよ…苦手なタイプばかりだし…」
麗「私も…」
玲「麗奈は想ってる人いるじゃん」
麗「お姉ちゃんの彼氏さんだもん…」
茉「元でしょ?別れたんだよね?」
麗「でも…」
玲「でも、どうするかは麗奈次第だよ?」
麗「わかってるけど…」
茉「後悔しないようにね?」
麗「うん…」
この2人の言葉は私にとって後に重要となる
玲「じゃあ今日は帰ろっか?」
茉「そうだね?課題もやらなきゃ…」
麗「じゃあまた明日ね?」
カフェで解散した私達は各々帰路につくのだが…
麗「あれ?○○さん?」
いつもの○○さんとは違い覇気がない…
声を掛けるか否か…
玲(どうするかは麗奈次第だよ?)
茉(後悔しないようにね?)
2人の言葉が頭をよぎる…
麗「よし…」
私は走って○○さんを追いかけた
麗「○○さん!」
○「麗奈…ちゃん…」
麗「大丈夫ですか?」
○「大丈夫…じゃないかな…あはは…」
麗「とりあえずこっちへ」
○○さんの腕を引っ張り公園へ
麗「ご飯食べてますか?」
顔色は悪く少し痩せこけている
○「食べれてない…麗奈ちゃんはなんか知ってる?
茜の事…」
麗「いえ…」
○「そっか…何があったんだろうか…飲み会の後だったんだ…茜が連絡くれなくなったのは…そうしたら退学してたんだ…」
麗「……」
○「なんかしたのかな…俺…」
麗「お姉ちゃんはなにかあると○○さんの話しかしてませんでした…
私も突然なので…」
○「そっか…」
麗「今日はゆっくり休んで下さい。」
○「そうだね…」
麗「明日放課後○○さん空いてますか?」
○「予定はないから大丈夫だよ?」
麗「なら私がご飯作りに行きますから大学の正門前で待ち合わせしましょう」
○「わかった…」
ふらふらとした足取りで公園を後にする○○をただ見送る事しか出来なかった…
散り始めている桜の木に私は寄りかかった
麗「あんな姿…見たくない…私が支えてもいいのかな…?」
吐き出した言葉は夕陽に溶けていった
翌日の放課後、私は大学の門の前で○○さんを待つ
?「もしかしてあかねんの妹ちゃん?」
麗「あの…」
「小池美波。お姉さんの友達やで?」
麗「守屋麗奈と申します…」
小「麗奈ちゃんな?誰か待ってんの?」
麗「○○さんを…」
小「○○君…」
麗「約束してまして…」
○「おまたせ…って小池?」
小「やっほー。○○に聞きたいんやけど…」
○「何?」
小「あかねんの事やけど…」
○麗「!!!」
小「知りたい?」
○「俺は…」
麗「知りたいです。お姉ちゃんがなぜ居なくなったのか!」
小「なら覚悟せなあかんよ?友達に連絡するね?」
小池さんが誰かに連絡をして少しすると…
「こんにちは」
小「土生ちゃん呼び出してごめんね?」
瑞「大丈夫だけど…」
麗「守屋麗奈です。茜の妹…」
瑞「そう…隣は○○君だね?」
○「えぇ…」
瑞「正直、茜の事は話したくない…」
麗「聞く権利あります。」
○「……」
瑞「受け入れる覚悟はできてる?」
麗「はい…」
瑞「じゃあ話すよ…実はね…」
話の全てを聞いた私と○○さん
○「なんで…なんで言ってくれなかったんだよ…」
膝を落として涙を浮かべる○○さんに私は寄り添う
瑞「言えなかったんだよ…君を傷付けたくなかったから…
まさか姿を消すとは思わなかったけど…」
○「茜が悪いわけじゃないのに…」
瑞「茜は自分に厳しいからね?君はわかってるよね?茜の性格は…」
小「土生ちゃんはあかねんの居場所とかは…」
瑞「知らないよ…」
麗「母なら知ってるかも…」
瑞「多分話してはくれないと思うよ?だから茜の気持ちをわかってあげて?」
○「麗奈ちゃん…行こう…」
麗「でも…」
瑞「麗奈ちゃん、彼の事お願いね?茜のお願いでもあるから…」
茜(ごめん…○○の事お願いね…麗奈が○○を好きなのはわかってるから…)
麗「あの時には…わかりました。」
先を歩く○○を走って追い掛けた
小「土生ちゃん…」
瑞「茜の想いをどうするかは麗奈ちゃん次第…私達はただ見守るだけ…」
小「せやね…土生ちゃんも辛いのにありがとう…」
瑞「遅かれ早かれって事…」
小池と土生は2人の背中を眺めながら話をしていた
……To be continued
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