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乃木坂物語28〜日陰の道を選んだ私〜

開演15分前、メンバー、スタッフさん全員が集まる一室...

キャプテンの玲香を中心に円を作る

円陣を行い心をひとつにするも私はそのテンションに乗れていなかった...

円陣が終わってスタンバイ位置へ向かう途中...

南「今野さん」

今「どうした?具合でも...」

南「違いますけど...お願いがあります」

今「お願い?」

南「はい...私が出てる時、カメラを向けないで欲しいんです...」

今「なんでだい?ライブはみんなを...」

南「これ...」

携帯のSNSの一部を見せる

今「……」

南「わかってた事です...」

今「大丈夫なのか?」

南「今は...としか言えませんが、メンバーが...奈々未が私を必要としてくれてるので...」

今「わかったとは言えん。だが、カメラマンには話をしておくよ」

南「すみません...本番直前なのにわがままを...」

今「気にするな。SNSの方もちゃんと考えとくから」

私は頭を下げてスタンバイについた

苦しいのは私だけで十分...メンバーには迷惑をかけない様にするだけ...

樋「南萌?」

南「すみません...遅くなりました。」

和「大丈夫?」

南「大丈夫...」

万「その割には顔が怖いぞ?」

井「万理華、いじらないの?
南萌はちゃんと楽しむ事だけ考えればいいからね?」

優「優里も楽しもっと〜」

ここで笑いが起きたと同時にOvertureが流れる

オープニングの最初はアンダー曲から...

「あの日、僕は咄嗟に嘘をついた」

「狼に口笛を」

「左胸の勇気」

会場のボルテージを上げていく

私はなるべく目立たない様にしていた

そして次からは表題曲へ

私はしばらく出番はないため邪魔にならない様にする

私はみんなの影としてやる事をしに行く

控え室の入口には「3期生」の文字

舞台から何故か仲良くなっていた

南「お疲れ様...」

「お疲れ様です」

山「南萌さんどうしたんですか?」

南「様子を見に...」

梅「今って本番...」

南「私は出番少ないからね?」

吉「ちょっと安心しました...」

南「みんな緊張してるのがわかるよ...
桃子はまた泣いてるし...」

桃「泣いてません...」

南「めちゃくちゃ涙出てるのに?」

桃「泣いてないです...」

南「リハーサルは大丈夫だったんだから、その通りにやれば大丈夫。
私なんかさっき振りミスしたし...
まぁとにかく笑う事。楽しむ事だよってさっき言われたから楽しめ!」

「はい」

南「じゃあ、私は戻るね〜」

部屋を出て、ステージの待機場所に着くと人間という楽器が披露されていた

「いた!」

走りよって来たのはスタッフさんだった

南「どうされました?」

「すぐにステージ袖に言ってください」

南「わ、わかりました…」

私の出番はまだのはずなのにと思いながら向かった

到着するとちょうどMCを始めたばかりだった

「桜井さんが呼んだらステージに上がってください」

南「わかりました…なんかやるんですか?打ち合わせとかしてませんけど…」

「自分はそれ以上の事は聞いてません…」

南「すみません…」

スタッフさんはすぐにいなくなる。

ステージでは初めての〜をテーマに話していた

桜「今日は初めてのって事でまずはあれだよね?」

松「あれじゃあわからんやろ?ちゃんと言わな〜」

桜「じゃあ呼んじゃう?」

会場の歓声が上がると

桜「出ておいで〜南萌〜」

私は呼ばれてステージへ上がると歓声が上がる

南「歓声とかいらないから…」

桜「何言ってんの?南萌がいて初めて今の乃木坂46なんだよ?」

南「でも、今日ほとんど出ませんし…」

白「いるだけでもいいって事。これからどんどんステージに立つ事になるんだからね?」

南「はぁ…」

桜「それでは、ここでサプライズです。」

「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

桜「南萌のサイリウムカラーが決まりましたー!」

「いぇぇぇぇぇ!」

スクリーンに私の色が映し出されると全体が青とピンクに変わる

桜「すご〜い」

白「みんな南萌がステージに来るのを待ってたんだよ?私達もだけどね?」

南「いいのかな…?こんな凄い景色を見ても…」

飛「いいんだよ。
お前ら〜騒ぐ準備出来てるのか〜?」

「いぇぇぇい!」

み「南萌も煽ってみなよ?」

桜「やっちゃえ!」

南「それでは………みんなでラストまで気合入れて行くぞー!」

「うおおおおぉ!」

桜「いいねいいね〜次は私達の後輩が初めてバースデーライブに参加します。
盛り上がっていきましょう!
まずはこちらをご覧ください」

本当の意味で乃木坂の森坂南萌を受け入れられたのだった

……To be continued

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