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ちからのおまもり

個人的に不思議だなって感じた体験を共有しようかなと思って更新します☘️
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私には歳の離れた妹がいますが、兄妹でありながら親子のような関係です。私は時に親であるかのように見守り、時には兄として遊び相手になるなどして仲良く過ごしています。

約2年前。私が高校3年生の時、妹は小学1年生。
「ぴかぴかの1年生」ってやつです。
ついこの間保育園を卒園して小学生になったものだから、身体の割に合わないくらい大きくて重たいランドセルを背負い、自らの足で登校して、慣れない環境で勉強して帰ってくるなんてかなりの苦痛。それを私自身も感じたことがあります。きっと学校行きたくないんだろうなって言うだろうと思い込んでいました。

しかしながら入学して3日ほどでしょうか、「すぐに慣れるなんてことはないだろうなぁ」なんて考えてた自分がバカみたいに思えるくらいのスピードで友達をつくって帰ってきた妹。環境適応能力が高すぎました。

私は心配性ですので、安心したせいで肩の力が抜けました。

入学3日目でこれなら、きっと何があっても学校行くだろうって思っていました。

ところがその年の6月ごろ、妹が突然玄関で号泣しながら「学校行きたくない」と言い出したんです。
受験生だった私は朝の特別授業を受けようと支度していました。普段滅多に泣かない妹が、身体中の水分が全部抜けるんじゃないかってくらいに泣いてることに驚きを隠せませんでした。
友達についての話題を振ろうが、頑張ったらご褒美買ってあげると誘惑しても、頑なに首を横に振る妹。万事休す。このまま休ませてあげた方がいいのかと思った時、私は閃きました。

ー お守り持たせたら行くかな?

教科書やノートを詰めたリュックをひっくり返して、お守りになりそうなものを探す。えんぴつ、シャーペン、ハンカチ…。お守りに相応しいものが見当たらない。外付けのポケットのファスナーを開けて中を探すと、出てきたのは、三つ葉のクローバーをかたどった、宝石みたいなキーホルダー。これは2つ下の弟がどこかのテーマパークに行った時にお土産として買ってきてくれたもの。光を受けてキラッと輝いているのを見て、ビビッときた。
すぐにそれを拾い上げて、泣いている妹に見せるとすぐに泣き止んで、「これほしい」と言う。上手くいった。涙でしめっぽくなった手にキーホルダーを渡し、見送ろうとしたのですが、やはり学校には行きたくないと。どうしたものか。

頭の使える部分をフル回転させて考えた結果、私が家を出る時間が近くなっているということもあり、小学校までの通学路を途中まで一緒に歩くことに。

元気を取り戻したくて、小学校の友達の話や歩いていると見える生き物の話などを一緒に話していると、あっという間にお見送り地点に。
やっぱり行きたくない、とまた泣き出す妹。それでもキーホルダーを握りしめつつ、泣きながらも後ろを向いて学校へと一歩ずつ進んでいく。今までは誰かの手を借りなければ何もできないような小さな存在だったけれど、振り返ることなく前に進んでいく姿を見て、身体だけでなく心も大きくなったことを実感しました。
自分の子供が成長していく姿に感動する親の気持ちがわかった気がしました。
私は時を忘れたかのように、だんだんと小さくなるランドセルが見えなくなるまで、妹の姿を見ていたのをよく覚えています。

その後は私も高校へ行き、授業を受けました。朝の特別授業は遅刻しましたが。(笑)
自習してから家に帰ると、玄関で満面の笑みを浮かべる妹が出迎えてくれました。
よく頑張ったなぁと思いながら頭を撫でると同時に、手に預けていたキーホルダーが握られているのに気づき、返してもらおうとしましたが頑なに渡そうとしてくれませんでした。それでもキーホルダーは妹の手の中で握りしめられていました。
いっそのこと妹にそのままあげてしまおう、そう思って口に出そうとした時、妹が
「キーホルダー壊れちゃった」
って言うんです。怒られるのが怖くて言い出せなかったのか。。
そんなことで怒りません。(笑)

壊れた、というよりはパーツが無くなったという感じでした、三つ葉の下にぶら下がってたチャームが無くなってました。

もちろん怒る気はさらさらないし、どこで落としたのかもわからないというので探すのもやめました。

きっとその日妹に足りなかったものが、きっとそのチャームに詰まっていて、役目を果たしたから無くなったんだと。そう考えれば納得がいくような気がしました。

今でもキーホルダーの三つ葉の部分は私が持っています。そして私と妹が喧嘩をしないのは、三つ葉のおかげなのだろうと感じながらこの話を書いています。

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。察しのいい方はお気づきでしょうが、サムネイルは先ほど登場したキーホルダーの片割れです。
拙い文章しか書けないくせに、それっぽいストーリーを書こうと頑張った限界大学生の体験談でした^^;

わかりづらい部分があるかもしれませんが、その時は鼻で笑ってやってください。(笑)

それではまた👋


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