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旅行で見たアジアの風景にテロは馴染まない

今日、スリランカで、教会やホテルなど8カ所でキリスト教や外国人観光客をターゲットにした同時多発テロが起き、160人以上が死亡しました。私が仕事でカバーしている地域は主に東南アジアですが、南アジアのスリランカにも大切な仲間がいて、まさかとは思うが安否が気になり、連絡を取りました。無事であることを確認し、ひとまずホッとしました。

平和とは、空気のようなものと言われます。つまり、普段誰もが意識をせずに呼吸をしていますが、息が自由に吸えない水の中や汚染された大気の中に入って初めてその有り難さを実感する、という意味です。

私も、アジアの多くの国に出張や旅行で行ったことがありますが、旅行中は随分と呑気なものです。旅行に出かけて街の賑やかさや現地人のゆったりとした時間感覚を感じたり、現地の料理をつまみにビールを飲んで解放感に浸ったり、東南アジアにはなんとも過ごしやすいゆるさがあります。

一方で、アジアの国々には、平和を脅かす要素が少なからず存在しています。権力が腐敗しきっていて警察が違反車両を捕まえて小遣い稼ぎをしていたり、鉄道やショッピングセンターの入り口の金属探知機の音がなっても警備員はめんどくさくてスルーしてたり、中には民族紛争を抱えていて鉄道の列車内を銃を持った兵士が見回りに来たりという国もありました。実際に何か事件に遭遇することは少ないですが、今回のテロのように、何かの事件に巻き込まれて命を落したり怪我をする危険だってもちろんあります。

テロはいつどこで起きるかわからないので、自分の置かれている環境が平和であると過信せず、自分の身は自分で守っていく、という当たり前のことを認識させられました。

また、アジアが好きなひとりのバックパッカーとして、アジアのステキな風景とテロのイメージを結びつけたくはありません。一人でも多くの人が、アジアの混沌とした熱気にうだりながら、現地の料理を片手にビールを飲めるように、アジア各国が本当に安全な国になってほしい。そんな人々の些細な幸せのために明日も働けたらと思います。