見出し画像

2メートルの塀を乗り越えて捻挫した話

齢三十にして、少し高いところからジャンプして足を捻挫するとは思いませんでした。

昨日、ある大学で深夜まで読書をし、帰路につこうと思ったところ、大学の大半の門が閉められてしまっていることに気づきました。大学内は閑散としていて人気がなく、出口を探すのが面倒になってしまった私は、塀を乗り越えて大学から出てしまおうと思い立ちました。

塀の形状は、約2メートルの鉄柵で、先端が尖っています。ちょうど足を掛けられて、無理なく登れそうな部分があり、見回したところ、監視カメラも警報機もありません。柵の真下には植木があり、その部分だけ植木が薄くなっていたので、他の人も良くこの箇所から柵を乗り越えているんだなと推察しました。

植木の中に着地して怪我をするのは嫌だったので、着地点は1メートル先のコンクリート部分に決めました。柵の先端が尖っていたので、低い態勢を取ることなく、柵を乗り越えてそのままジャンプし、見事膝のクッションも使って狙い通りの着地。と思いきや、両足首にジーンとした激痛が押し寄せ、立っていられず思わず地面に座り込んでしまいました。

迫り来る痛みとともに、「バカなことをした、、、」と情けなさでいっぱいになりました。30にもなったら、骨だってもろくなっているだろう、それなのに大学の柵を飛び越えて足首を骨折するだなんて、職場の人に示しがつかない。大人しく、出口を探して歩けばよかった、、、と。

結局、そこからタクシーを読んで自宅まで無事に帰り、足首もどうやら無事みたいなのですが、30にして身体との付き合い方にもっと慎重になろうと反省する出来事でした。

と建前として思いつつ、正直に申し上げると、出口を探すのがめんどくさいからという純粋な動機で2メートルの柵を乗り越えようと思い、 スムーズに柵を乗り越えられている事実に少し心をときめかせ、完全なる自業自得の怪我を負い今もヨチヨチ歩きしかできないという、そんな少年性のある自分に出会えたことが新鮮で、なんだか嬉しくなってしまってもいる私です。