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ゲームにおけるB級作品とは

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この記事は自身のHPのために2000年10月5日に作成されたモノです。
当時の空気感、自身の感性で書かれているため、今とは合わない部分もあります。また、自身で書いた物ながら読み直して違うと感じる部分もあります。
しかし、当時書いた物として、そのオリジナリティを重視して、ほぼそのまま掲載します。
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 こないだ、セガについて書かれていた本があった。確か、『ゲーム批評』だったと思うけれど、セガは知っての通りドリームキャストのメーカー、元々、マークⅡが一番古いのだったかな。
(訂正:SC-3000Hが一番古いようです。ちなみにマークⅡではなく、マークⅢでした)

 セガは当時から、周りより一歩先に立ったモノを作り出していた。しかし、結局は一歩先。時間の進みによって、すぐに追いつかれてしまう。
 ドリームキャストの発表後、DVDを使ったPS2、マイクロソフトのX-BOX、ドリームキャストの現在の優位はネットワークぐらいしかない。それでも生産終始後も意外に粘るのが怖いところ。名機であるのは間違いない。
 さて、某雑誌のようにセガ信者といわれるのは、嫌ではないが、本題はその本の中に記録になるゲームを作るのではなく、記憶に残るゲームを作りたいと書いてあった。
 そのとき、なるほどと思った。
 映画は一般に『マトリクス』、『タイタニック』、『ホワイトアウト』などのような絶対的なヒットを獲得できる映画ばかりしか存在するわけでもないし、実際、アカデミー賞はそういった映画ばかりに送られるわけでもない。
 むしろ、B級と呼ばれるような少し控えめな存在の方が、高く評価されることが多い。 そのため、B級作品を好んでみる人やB級作品だけのコラムを書く人も多く存在する。

 では、ゲームにおいて、B級とは何か?

 確かに『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』のような映画でいうヒット作品はまずB級とは言いにくい。

 では、『アーマード・コア』、『バーチャロン』などはB級か?
 ただこの2作品はどちらかといえば、ゲームとしてA級作品といえる気がする。
 しかも、マニア受けするモノだけれど、一般にも受けていった。多分、ここまでの人気タイトルではなかったら、まずB級作品だっただろう。

 同じ分野でも、『ガングリフォン』は間違いなくB級作品だろう。
 人気こそあるが、今ひとつ知名度はない。PS2でも続編が作られているけれど、PS2版は評価は低い。そもそも、オリジナルであるSS版とはゲーム性も大きく変わっているが、楽になった分爽快感はPS2版が上ではあるが。ただ、それなりにはしっかりした作品ではある。

 スクウェアは一時期ソフトの乱発をした時があった。『レーシングラグーン』、『アインハンダー』など売り上げは低かったものの、一部のマニアには受けていたようだ。
 『アインハンダー』は友人がはまって、隠し機体をすべて出すほどはまっていた(かなり熟練しないと出せないようだ)。『レーシングラグーン』はくだらないほどカーレースをこうもできるモノかと笑ってしまうシステムだが、後半は暗い。ゼノギアスとためを張るような・・・しかし、車系のマンガ(頭文字D、湾岸ミッドナイトなど)のパロディではあるのだが。

 これは正にB級作品といえる。
 考えてみれば、スクウェアのFF以外の可能性が見えたが、中には余り面白くないモノあったような・・・
 しかし、私としての一番のおすすめはファミコンの『スクウェアのトム・ソーヤー』は絶品です。入手困難だけれど・・・

 さて、この恋愛論説ではギャルゲー、美少女ゲーを研究するためのサイト。
 よって、ギャルゲーのB級を語らないといけない。ちなみに美少女ゲーはすべてがB級であるため、言うまでもない(まあ、中には大ヒット作もあるが)。
 個人的におすすめのB級作品は『ヒロインドリーム』です。
 それについて語ることにしよう。

 『ヒロインドリーム』とはプリンセス・メーカーなどに似た普通の育成ゲームですが、何か普通の作品とは違って見えるはずである。もっとも、今プレイすればかなり違和感がありますが(これが昔の主流だったと今の人のために明記しておく)。
 内容は舞木静という、普通さが取り柄のヒロイン。そのヒロインが芸能界へ目指す物語である。それを支えるのがディレクターことプレイヤーである貴方だ。
 ライバルこと友達達の4人も一筋縄でもいかない高い能力を持ち、その上性格も少しばかり変わっている。それが特徴ではあるが。もっとも、典型的な性格であるのが少しあれですが。
 普通だけの舞木静がそのライバル達の中で真のヒロインへとなれるのだろうか・・・

 この時は『ときめきメモリアル』や『プリンセスメーカー』などが人気育成ゲームの中、ヒロインドリームはそれらを越えることもなく、普通のすぎるのが特徴でしかなかった。 システム面、CG、音楽、特に目立ったところはなかった。
 だから、ヒロインドリームの高く評価されることはなかった。しかし、プレーした者にはキャラクター性の高さに驚くだろう。
 イベントでも、普通のゲームのように在り来たりな自分の過去の話をするでもなく、告白するでもなく、何か恥ずかしいシーンもあるわけでもなく、普通の日常会話がイベントとして成立していた。
 それでも、プレイヤーを納得させるほどのイベントであった。
 その上、エンディングではパラメーターでその職業が違ってくる。これはもろプリンセスメーカーと同じである。しかし、一定のイベントをこなすと、ストーリー調のエンディングへと変わる。しかも、その内容は今でも忘れられない。

 キャラクター性だけが『ヒロインドリーム』はどんなゲームよりも高い。
 マルチやホシノ・ルリのような、キャラ萌えとは違い。まるで映画俳優のようなキャラクター性といった方がいい。それが普通のゲームと違う点だと思う。
 それは声優の使い方を見れば分かる。一般にこの時代はゲームにも有名声優を使えばヒットとするという考えの時代の少し前でときめきメモリアルを見れば分かるが、個性派の起用にウェイトがあったと思う。特に『卒業』(これには思い入れが多い。それはまた今度)はあの個性派5人をうまく声優が演じ切れたと私は思っている。
 ヒロインドリームもそれは同じでしかも、アニメと同じアフレコのやり方をしている。つまり、二人が会話するシーンはちゃんと声優が二人で声を当てている。それにより、声が入っているゲーム特有の違和感がなくなる。
 しかし、ギャルゲーの会話て大抵、一対一だからな、余り生かせる場所が少ないが、だが、会話の不自然さはなくなる。いわば完成度は高くなるわけである。ただ、CGに動きがないので少しぎこちなく見えてしまうが。
とにかく、面白さはプレーすれば分かります。百聞は一見にしてならず。
 特にゲームはそうですね。

 しかし、残念なことに続編『ヒロインドリーム2』はそれが生かせていなかったらしい。システム面は強化されていたらしいが…

 『ヒロインドリーム』は一般的なシステムにありながら、普通さを全面に出した普通の作品。それがここまで感動される要素があるのは間違いなく記憶に残るB級作品といえよう。

 これはプレーしてもらえば分かるけれど、古いゲームだから入手できるかな…
 しかし、PSのソフトて、どんなソフトでも注文すれば、2、3日で届くシステムはずだったな。
(20200315追記:今はゲームアーカイブスで出ているようです。ただ、PS4ではできないようである)

 それでB級作品はヒット作品の陰に隠れているが、ヒット作品より面白いもある。それは個人の趣味の違いにもよるが、B級作品とはそんなモノである。
 しかし、必ずしもクソゲーはB級作品とはいえない。しかし、クソゲーがなければ、ゲーム業界は成り立たない。それは映画と同じである。どんなモノにも、くだらないモノがある。それが必要ないとその業界は廃れる。
 その理由はまた今度。

 とにかく、知名度の低さでB級作品は実際自分の足で探さないと分からないのが、面白みであるが、間違ってクソゲーを当てたときは…
 クソゲーと出会うことも、それもそれで楽しみの一つですが。

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ツカモト シュン
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