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「アークナイツ」の物語構造は今までと違う ~断片化された物語

先日、アークナイツ公式生放送 春のスペシャルが配信されていました。ただ、こちらは日本の方での話。

また、大陸版の方でも2周年記念イベントで展開が先に進んでいるため、そこで公開された新情報は日本よりも更に進んだモノであった。

さて、そんな「アークナイツ」というコンテンツだが、物語としてのキャラクーの登場時期とガチャとしての登場時期、またイベントなど時系列が不明だから、すんごい物語構造を形成している。

要は物語に登場してないキャラクターを使って、その時のステージを攻略する。これはゲームでは珍しい話ではないが。

しかし、登場していないキャラクター達が今後の物語でどう登場して、どう接するのか。それは公開されているキャラクターのプロフィールから読み解くことも出来る。
そして、イベントではメインシナリオの先であったり、前であったり物語を読み解くための物語が提示されている。

これらは断片を読み解く楽しみといえよう。全体像のないパズルを、定期的にバラバラのピースが補充され、完成しない完成を目指す。これは今までの媒体ではあまりない体験である。

一応、これに似た体験が出来るのが、「ニンジャスレイヤー」だろう。小説という媒体であれど、この作品は連載媒体があやふや。時系列も断片的で明確にもされていない。キャラクター情報も先行で掲載されるなど、小説という形で言っていいのか分からなくなる。
そもそも、連載媒体のメインがTwitterであることから、受け手側にしても作品を読むに当たっては多少の手間と選択が必要となる。

これは好きなページから読む本ともまた違った体験である。

これらのようなコンテンツを継続的に読ませる、提供するには、週刊連載のようにラストで煽り続ける必要があるのかも知れない。受け手に続きを気にさせ、待たせる手段である。

断片を読み解く楽しみとは、根本的な謎を一気に明示させない。断片的に与えてつつも、自ら気づかせることで発見させる楽しみも与える必要があるのかも知れないな。

こういったサブスクリプションやアプリゲームのような継続してし続けるコンテンツにおいては、如何にその作品を継続的に摂取しないと行けない状況を作り出す事が大事になってくると思う。

新しい回が出たら、それだけ見て、次回を待つ。そんな週刊誌ベースの物語では上手くいかない。
これではサブスクとしての収益性は乏しい。そのコンテンツを他よりも多く見られることで収益性を増すシステムの中では、繰り返し見て貰える機会を増す必要があるからだ。

新しい回が出れば、その情報から過去を振り返らせ、更なる発見を提供する。断片化された物語を楽しませつつも、消費活動にも繋げる。

「アークナイツ」のようなアプリであっても物語としての次回のために、難易度向上によるレベルリングでコンテンツを継続させ続ける仕組みがある。そして、配信などで先行的に情報、断片を読み解く内容も開示させる。

物語内だけで断片を提示するのではなく、作品外でも知らしていく必要がある。これからの作品とはこのような構造でないと、何かと難しいのではないかと感じている。

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