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ツカモト シュンのサブカル一人語り

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ツカモト シュンが勝手気ままに一人で語るコラム、雑記。 基本一つの作品をテキストにして、サブカルチャーに関して語っていくスタイル。
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#マンガ感想

『チェンソーマン』は「令和のデビルマン」となるのか?

『チェンソーマン』(著者: 藤本タツキ) 今まで食わず嫌いというか、自分は常にジャンプ漫画に一定の距離を置いて、斜に構えていたので面白いと聞いていても読んではこなかった。 当然、『鬼滅の刃』に関しても同様に読んでいない。ただ、『吾峠呼世晴短編集』の方でチェックはしているという、ひねくれは見せてますが… さて、今回は『チェンソーマン』に関してキャンペーンもあって、試し読みの1話を目にして、その1話だけで完全に掴まれてしまい、勢い余って現行で出ている巻は全て購入してしまった。

「変態仮面」がいまだ語られる背景を見てみると

『究極!!変態仮面』(著者:あんど慶周)は意外に知名度が高く、誰にも知られている作品だろう。 1992年からジャンプで連載された漫画作品であるが、その連載は1年ほどで単行本も6巻。 ただ、内容の反響もあってか打ち切りに近い最終回を迎えている。しかし、人気がなければジャンプという中で1年も続けることは難しいため、それが理由ではないのは間違いないと思う。 しかし、92年の作品であっても「変態仮面」の名は今でも輝いている。それは当時の読者だけの間だけの話ではない。 実際、その人気

『異世界美少女受肉おじさんと』から見えてくる各出版社独自の異世界モノ

『異世界美少女受肉おじさんと』 某所で紹介されていたので購入。タイトルでの地雷臭とは打って変わっての中身は良漫画。 また、異世界ともあるが国産異世界モノより、スカイリムの様な西洋ファンタジーを漫画内の絵からも感じた。多分、洋ゲーを参考にしているのだろうが、国産異世界モノの定番を絵からも意図して変えているのは見事の一言。この作品から見ても、小学館は異世界モノを自分のモノにしていると感じた。 後、扱っているのもTSF、トランスセクシャルフィクションと今話題を押さえながらも、ど

『双葉さん家の姉弟』から見える次世代漫画家の姿とは

■作家、漫画家で食べていくのが困難な今日で、どうすればいいのだろうか? 作家、漫画家など含めてクリエーターになりたい人は数多くいると思うが、食べていくこと前提でなりたいと考えている人はどのくらいいるのだろうか? 職業に対しての知識だけでなく、生活の根底であるお金に関しての知識も必要となってくる。だからこそ、安易に安定を求めて「公務員」といったなりたい職業ランキングになってしまう。 こういったお金の考えは学校でも資産運用なども授業の一環に取り入れられている。また、2022年

漫画家不在の時代に出てきた、正真正銘の漫画「シシファック」

■第1回トーチ漫画賞「山田参助賞」受賞作品 「シシファック」。 この評価に関しては、審査員がほとんど語っているので、そちらを参考して頂くのが一番である。 ただ、自分もこの作品を読んで語りたいので、こうして書き出している。 この作品に関してまず語らなければいけないのは、つまらないがその点がほぼ気にならない点だ。 これは馬鹿にしているわけではない。 どんな作品でも、作り物である以上、何かしらのアラがある。そこを見てしまうとしらけてしまう。ただ、初めて読む分にはこういった部分は