エンドロール
すごく良い天気だったから、髪型を整え、ダテメガネをかけて、いちばん好きな服を着てキメキメで学校へ行った。
その日は、ゼミの集合写真撮影がある日だった、らしい。
撮影のためにキメキメできたヤツみたいで、どこか恥ずかしくなってしまって、ゼミに行かなかった。
そういう毎日を過ごすことが得意だ。
映画学校の上映会があった。会場は、池袋シネマロサ。
少し前まで一緒にいた人が舞台上にいて、少し前まで一緒に作っていた作品がスクリーンに映っていた。僕はただ座ってスクリーンを見ていた。
エンドロールでは、助監督として自分の名前が流れた。
自分の名前が映画館に映っていることに感動して、それだけだった。
悔しいと口にしている人の声を聞いて、すごいなと思った。悔しいと思えるだけやってないから悔しいと思えなくて、そんな自分が悔しかった。
いままで本気になったことを、うまくやり遂げられた経験がないから、いまの夢もそうなってしまうのかなあって思う。だけど、この夢だけはそうなってしまいたくないなあとも思う。
学校おわり、歩きながらこの文を書いています。
またマツキヨでシャンプーとリンスを間違えて買ったことに気づきました。
声に出すことで、文字に残すことで、この気持ちが首を窄めてしまわないように。明日から背筋を伸ばして生きてみようと思います
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