【海皇スプライト】2022/4版

 こっそりypをしているttoです。今回は筆者が長年使った【海皇】を今最強の【スプライト】に混ぜたら更に強くなったと言う話をします。

始めに

 【スプライト】は登場以降、環境を一色に染めているような状態です。展開力と誘発に対する貫通力、安定性と誘発を積める自由枠の広さ、いずれも最上位のデッキです。
 ただ、そこまで書いていてふと思うことがありました。「スプライトに誘発がそんなに効かないのに大量に誘発を積む理由が有るのか?」という事です。
 おおよそ【スプライト】に積める誘発は15枚前後ですが、この中でレベル2は「増殖するG」しかいません。それ以外の誘発は先行時の有効札にはならず、誘発事故も起こり得ます。
 スプライトミラーにおいて後攻を落とすのはある程度諦めるにしろ、先行で動けないというのはマッチを落とすようなものです。
 それで、マッチ初戦の先行を落とさない事を第一に考えたのが【海皇ガエルスプライト】になります。

構築

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 メインは少し多めの43枚構築です。ミンストレルやワンフォーワンを減らして40枚にするのも一考しましたが、彩宝竜を素引きする確率を上げることにもなるので、この枚数にしました。
 サイドデッキには後攻を想定した手札誘発を多く採用しています。

スプライト

 色々な所で語られているのでざっくりと。

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 勇者ギミックのレベル2バージョンと言えるスプライトギミックである、ブルー、ジェット、スターターは3枚ずつ投入しています。この3種は相互サーチ、リクルートが可能で、サーチ先が重なる場合は後述の妨害スプライトをサーチします。

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 妨害スプライトとしてキャロット、レッドがあります。これらはグリフォンライダーを2枚に分けたような効果を持ちます。特に後攻で相手の妨害をくぐり抜ける時にはレッドが強力で、複数枚採用も強いですが、流石にデッキ枚数が多くなるかと判断して1枚ずつです。
 打点上げスプライトであるピクシーズ、ガンマバースト、除去のスマッシャーズは、海皇側にデッキに眠っていて欲しいカードが多いため、事故軽減の為不採用としました。

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 Exスプライトはテンプレ通り2枚ずつの採用です。ギガンティックはレベル2のリクルート効果を持ち、ガエルギミックとスプライトギミックを結びつける役割があります。エルフは蘇生効果があり、自分相手ターンで1枚ずつ蘇生とアドバンテージを稼ぎます。

ガエル

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 鬼粋魔知餅の基本構築です。
 鬼は水属性を捨てて展開する効果を持ちます。一般的なスプライトだとディーヴァと召喚権がかち合うことが多いですが、海皇スプライトだと展開は容易です。ネプトであれば誘発2枚使用されない限り水属性をサーチできるのでまあ大丈夫でしょう。特殊召喚された場合、粋やガエルを落とし、粋を蘇生することで、餅カエルを出します。
 餅カエルは魔知をリクルートして攻撃妨害、万能妨害、サルベージ効果があります。純構築と比較してネプトやミンストレルなど、色々なカードを回収出来ます。
 餅粋鬼で墓地の水の枚数を調整できるので、ムーランを出すときに役立つ事があります。

深海のディーヴァ

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 レベル3以下の海竜族をリクルートする海皇最強の初動です。巷には「スプライトのディーヴァには誘発を打たなくても良い」という説がありますが、ここからネプトを持ってきた瞬間、海のように青くなると思います。
 やることをざっくり言うと、かつて流行ったハリファラドンVFDムーランのVFDがエルフ餅カエルになります。成立したら、負ける要素がありません。
 また、レベル2なので誘発で止められてもスプライト展開の起点になります。

ネプト

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 準初動です。海皇をデッキから落として海皇をサーチします。もうひとつの効果は主にメガロアビスで使う効果で、このデッキではあまり使いません。
 ミンストレル龍騎をサーチして彩宝竜と共にハリファになるのが仕事です。サーチすべき彩宝竜が手札に来たり、龍騎にうららを打たれてそのまま止まったりします。レベルが1なのもスプライト的には難点です。とは言え、ネプト1枚から2アドを稼ぐのは強力であり、重装を落としたりすれば虚無やスキドレを割れると言った小回りが効く利点もあります。
 また、このカードに誘発を当てた後、スターターや鬼ガエルが手札に有れば、何ら障害になりません。

龍騎、ミンストレル

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 龍騎は水属性のコストにされたら海竜族サーチ(ターン1制限無し)、ミンストレルは手札のこのカードと水属性を捨ててピーピングとエンドフェイズまでの除外ハンデス効果を持ちます。それぞれもうひとつ効果がありますが、特に重要ではありません。ハリファでミンストレル出した時に、コストで墓地を肥やすくらいです。
 ネプトに誘発を当てなかった場合、こちらが飛んできます。ので、【海皇】の動きを少しでも知っているプレーヤーは、手札にミンストレルがいないことを祈りつつ、龍騎にうららを打ちます。
 初手で2枚揃うと強いので3枚ずつですが、後手だとそこまで強くないので、龍騎1ミンストレル1にして空いた枠に誘発を入れます。

重装兵

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 レベル2の海皇です。このカードは3つの役割があります。
1 キャットシャークやネプトのコストにして除去
2 スプライトの展開要因
3 追加召喚で海皇を展開
 ネプトの存在から、純スプライトより、除去効果も展開効果も使用しやすいです。また、追加召喚効果の存在から、このカードにヴェーラなどを使用してくる場合もあります。
 エルドリッチなどを相手とした場合、特に注意が必要なのが、「御前試合」「センサー万別」「スキルドレイン」などの永続罠です。純構築のスプライトでは1枚あるだけで止まってしまうことが多いですが、海皇スプライトではこのカードとネプトの存在から、それなりに優勢に戦えます。
 ネプトを繰り返し使用することを考えて2枚採用しています。

ムーラン、彩宝竜

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 龍騎隊でサーチするカードです。前者はハンデス、後者はハリファにアクセスするという重要な役割を持つカードですが、できるだけデッキに眠っていてほしいカードでもあります。
 手札で引いてしまった場合はさっさと鬼ガエルのコストなどで墓地に送ります。

その他のメインのカード

 このデッキは「増殖するG」を重く受けます。その為、うらら、指名者はできる限り投入します。また、増殖するG自体もレベル2であり、強力な誘発であるだけではなく、先行時にスプライト展開するうえで有用です。その為3枚投入します。
 ワンフォーワンはネプトをリクルートするだけのカードですが、1枚初動として強力なので投入します。
 あとは好みの問題と思いますが、うららが重複しているときにハリファでリクルートできる要因としてウサギやわらしを入れています。

エクストラ

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 おおよそ純スプライトと変わりはありません。他と違うところと言えば、コーラルアネモネを採用していることです。このカードは鬼ガエル+粋カエルでリンク召喚でき、鬼ガエルを蘇生することでガエルを墓地に落とし、粋カエルを蘇生します。
 この動きによって2000打点を持つリンク2を1体追加できるので、レッドやキャロットのリリースにできたり、ワンショットキルの閾値を下げたりする働きを持ちます。
 海皇スプライトだから入れているというより、純スプライトでも入れうるカードだと思っています。
 残りは
 スプライト2種2枚、餅、ハリファ
 捲り札としてアーゼウスとダウナードマジシャン
 打点上げと戦闘耐性でアーゼウスにアクセスし、重装でフリーチェーンの破壊が出来るキャットシャーク
 裏表問わずモンスター除去が可能な鬼火丸
 2300と高打点でウイルスの媒体になるコードブレーカー
 鬼ガエル1枚から餅を立てるアルミラージ
 除去としてケロベロス(代替案フェニックス)
 ミラーやティアラメンツを想定してダルク(代替案エリア、ヒータ)

 としています。

サイドデッキ

 実際のところ固まった構築はなく、環境を見て調整します。海皇スプライト自体は先行で既に強力なので、メインそのままでも戦えます。とは言え、魔デッキのような、ミラー先行時にしか使えないカードはメインには入れにくいのでサイドデッキに入れます。

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 また、イヴァリースはレベル2でありギガンティックでリクルートし、エルフを経由して相手に送りつけられます。自爆特攻で逃げられますが、エルフで蘇生し、リンク召喚することで再び送り付けることができます。対抗馬であるティアラメンツやエクソシスターがリンク召喚を行わないデッキであることから、先行用カードとして採用しました。

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 サイドデッキの大半を占めるのが後攻用のカードです。海皇は先行時に相手の手札に触るカードが多いのですが、後攻時にはそれらの効果は半減します。その為、それらのカードを抜いて手札誘発や相手の場に触れるカードを多く採用します。
 バランスとしては、先行用3枚(魔デッキ)、対スプライト後攻用10枚前後、対その他(罠ビートなど)若干枚という感じです。

 残りは

 相手が魔デッキ使用を想定してそれに強い無限3枚ニビル2枚
 魔デッキに強く、罠ビートも見れるライスト2枚パンクラ
 エクソシスターもついでにメタれるうさぎ2枚
 さんざん迷って2枚目のパンクラとしてアルファ

 を採用しました。この辺は環境に合わせて調整します。

実際の戦い方

 海皇スプライトは主に分けると3つのギミックがあります。
 海皇ギミック
 スプライトギミック
 ガエルギミック

 この3つのギミックが組み合わさっていることがこのデッキの特徴です。

海皇ギミック

 2つの役割があります。
1 ハリファを立てる(≒ギガンティックを立て、スプライトギミックに移行する)
2 ミンストレルを使いピーピングと誘発を素抜く。(龍騎隊を捨てればなお良し)

 そして余裕があれば
3 ムーランでハンデスする

 まず、1ですが、これはディーヴァネプトかネプト彩宝竜で成立します。ワンフォーワンも有るので7枚体制です。ハリファからディーヴァを持ってくれば、3200ギガンティックに繋げることが出来ます。また、他にギガンティックを立てる道筋がある場合は、うららなど有効な誘発を相手の手札を見ながらリクルートし、鬼で手札に戻します。
 2は初手で龍騎ミンストレルが揃っていたら最高ですが、そうでない場合でもネプトで2枚とも持ってこれます。ピーピングとエンドフェイズまでの除外効果を持ち、誘発1枚持っていきます。

 1と2をしたら、おおよそ墓地の枚数が5枚になるのでムーランを出せます。ムーランは龍騎隊を捨てたときにサーチできます。ディーヴァスタートの時や、ネプト+ミンストレルの時などに出せます。

スプライトギミック

 色々なところで言われていることなので簡潔に。
 ブルー、ジェット、スターターを使用し、アドバンテージを稼ぎます。そしてギガンティック、エルフを経由しガエルギミックを動かします。
 ブルー、ジェット、スターターの優れたところはこれらのカードが重複しても、レッドやキャロットと言った妨害札を引き込めることです。その為、フル採用しても事故が起きるということはほとんどありません。

ガエルギミック

 鬼ガエルから餅カエルをだす。簡潔に言うとそれだけです。元々鬼ガエル1枚から餅カエルを出す動きは、水属性デッキでは有名で、鬼3粋1餅1の出張セットが存在していたくらいです。
 実際のところ環境レベルかというとそこまでではなかったのですが、スプライトギミックにより安定感が増したことで環境破壊するレベルになりました。

先行時の戦い方

 このデッキは先行時は環境最強と言えます。ディーヴァ、ネプト、スターターという1枚初動が9枚、ブルー、ジェット、鬼、ワンフォーワンという準1枚初動が10枚あり、その他重装兵や龍騎隊+ミンストレルと言った特殊な組み合わせでの初動もあります。
 この手の初動枚数が多いデッキでは初動重なりで動けない例も多々ありますが、海皇スプライトの恐ろしいところはスプライトギミックが召喚権を必要としないため、他のギミックとけんかしないことです。
 基本的な動かし方としては、まず海皇ギミックを動かしてピーピングやハンデスを行います。海皇ギミックが止まらない場合はギガンティックからスプライトギミックに移行します。
 最終盤面としては基本形のエルフ+餅にムーランハンデスにコーラルアネモネ、スターターやレッドキャロット、誘発バウンス、ムーラン追加などを行います。

後攻時の戦い方

 基本的には先行制圧を目指すデッキであり、後攻時は誘発の薄さが弱点になります。誘発が少ない以上、相手の場にある程度の妨害が整うのはやむをえません。手数で押してから海皇ギミックかスプライトギミックを通すことになります。
 ただ、救いとしては今期のデッキはスプライト、エクソシスター、ティアラメンツともに、誘発の枚数とメインギミックが半々くらいのデッキが多いです。それらがバランスよく手札に来ている場合はどうしようもありませんが、どちらかに偏っている場合も多いです。誘発だけで動けない場合や初動が細く、誘発1枚で止まる場合、逆に場の妨害は立つが誘発がほとんどない場合も多くみられます。
 ある程度割り切った戦い方をするしかないという結論になります。

サイドチェンジ後の戦い方

 負けた場合、先行を取る前提でサイドチェンジを行います。メインそのままでも良いくらいですが、魔デッキやイヴァリースを採用する方法もあります。他には抹殺の指名者用の誘発を入れることもあります。その場合、抜く候補としては魔知ガエルやミンストレルの3枚目などです。
 勝利後の後攻は海皇ギミックを多く抜くことになります。

ムーラン
龍騎ミンストレルをそれぞれ2枚ずつ(場合によりミンストレル3枚)
ネプト2枚(永続罠多い相手では抜かない)
ワンフォーワン
彩宝竜
魔知ガエル

 この辺を抜いて誘発を多く入れます。純スプライトに寄せた構築にするイメージです。

 負け先では

魔知ガエル
龍騎ミンストレル1枚ずつ

 辺りを抜いて魔デッキや抹殺用のニビルを入れます。

ルール上の注意

 鬼ガエルの特殊召喚は効果による特殊召喚ではありません。そのため、鬼ガエルで海皇を捨てても海皇の効果は発動しません。
 10年以上前に海皇が登場した時から言われ続けています。

 召喚権の絡む鬼ガエルと重装兵の効果は両方使うことが出来ません。
 これも海皇登場時から言われている事です。
 具体的にどんな場面で引っ掛かるかと言うと、初手が重装ネプトだったときです。重装にヴェーラー打ってくる相手はそういないので、重装召喚、ネプト追加召喚と進みます。その後、色々動きますが、ハリファでうららをリクルートして、ギガンティックでガエルリクルートしてもうららを戻せないと言うことは覚えておきましょう。

ミンストレルの使い方

 まず、ミンストレルを使った時に大切なのは、相手の手札を覚える事です。一回覚えたつもりでも、次第に抜け落ちます。ピーピングしたカードを忘れた事が原因で負けないようにしましょう。
 そして除外する手札を選びます。誘発を抜くのが一番ですが、この時ムーランを出せる場合、ハンデスする事も想定してカードを選びます。要するに、ハンデスしたいカードを残し、墓地で発動するカードや事故札等ハンデスしたくないカードを除外します。
 因みにサンダードラゴン相手ではサンダードラゴンカードを除外しないようにしましょう。ムーランハンデスでは効果は使われませんが、ミンストレルでは効果が使用されます。なんでこんなこと言うかというと筆者が何度かやらかしているからです。

動かし方の例1 ミンストレル+龍騎

 先行での動かし方をいくつか見てみます。

1 龍騎隊コストにミンストレル効果発動ピーピング除外
2 龍騎隊でディーヴァサーチ
3 ディーヴァ通常召喚ネプト特殊召喚
4 ネプト龍騎隊Bコストで海皇サーチ
5 龍騎隊Bでムーランサーチ
6 ネプトディーヴァでハリファ特殊召喚
7 ハリファでディーヴァB特殊召喚
8 ムーラン特殊召喚してハンデス
9 ハリファとディーヴァBでギガンティックをリンク召喚
10 ギガンティックで鬼ガエル特殊召喚
11 鬼ガエル効果で粋カエル墓地
12 鬼ガエルとギガンティックでエルフ特殊召喚
13 エルフで鬼ガエル特殊召喚
14 鬼ガエル効果で鬼ガエルB墓地
15 鬼ガエルB除外して粋カエル特殊召喚
16 鬼ガエルと粋カエルでコーラルアネモネ 
17 コーラルアネモネで鬼ガエル特殊召喚
18 鬼ガエル効果で鬼ガエルC墓地
19 鬼ガエルC除外して粋カエル特殊召喚
20 鬼ガエル粋カエルで餅カエル特殊召喚
21 相手ターンのスタンバイフェイズに餅カエル効果で魔知ガエル特殊召喚

 結果として餅、エルフ、魔知、ムーランが場に並び、相手の手札はピーピングされ、2枚ハンデスされています。相手は3枚の公開札とドロー1枚でこちらの餅2回+不明札3枚を乗り越える必要があります。現実的には無理です。
 ディーヴァからも同じことができます。また、ネプト+ミンストレルやムーランも同じルートになります。ディーヴァ+ムーランのように龍騎隊のサーチ先が余る場合は彩宝竜をサーチ、特殊召喚することで場に3200打点のギガンティックを残すこともできます。

動かし方の例2 ネプト+鬼ガエル+水1

1 水捨てて鬼ガエル特殊召喚
2 鬼ガエル効果で粋カエル墓地
3 ネプト通常召喚
4 ネプト龍騎隊コストに効果発動、龍騎隊Bサーチ
5 龍騎隊効果発動でミンストレルサーチ
6 龍騎隊Bコストでミンストレル効果発動、ピーピング除外
7 龍騎隊Bでムーランサーチ
8 ネプト鬼ガエルでエルフ特殊召喚
9 ムーラン特殊召喚してハンデス
10 エルフ効果発動で鬼ガエル特殊召喚
以下例1の14-21と同じ

 動かし方例1の応用編です。既に鬼ガエルがある場合、ギガンティックを絡める必要はなく同じ布陣になります。ネプトを先に出してもよいですが、増殖するGを考えたとき、2枚ドローのみで餅カエルにつなげられることから鬼ガエルを先に出しました。

動かし方の例3 ネプト+重装兵

1 重装兵通常召喚
2 ネプトを追加召喚(重装兵の効果)
3 ネプトを使用(例2の4-6と同じ)
4 龍騎隊で彩宝竜サーチ
5 彩宝竜特殊召喚
6 彩宝竜とネプトでハリファ特殊召喚
7 ハリファでディーヴァ特殊召喚
8 ディーヴァハリファでギガンティック特殊召喚
9 以下例1の10-21と同じ

 個人的に好きな動かし方です。重装兵を通常召喚することによってスプライト特殊召喚とネプト通常召喚の両方をちらつかせます。その為無限、ヴェーラー、増殖するGをチェックする効果があります。

対純スプライト

 先行後攻の選択よりも増殖するGが通るか否かの勝負になります。
 先行の場合、増殖するGとミンストレルが通っていない段階でのニビルを気にする必要があります。逆に他はそこまで気にする必要がありません。誘発を打たせることで、こちらの動きが止まった場合でも、相手の手札も減っているので、返しを乗り切りやすくなります。増殖するGが打たれ、こちらもGを持っている場合、うららか指名者のケア目的にレッドかキャロットにつなげてターンを渡し、スタンバイフェイズにGをうちます。
 海皇ギミックがあることで、相手はギガンティックまで誘発を待つという選択肢がなくなります。
 ムーランハンデスで墓地に送って動かれるカードとしては粋カエルやガエルがありますが、複数枚たまらない限りは大した問題にならないので気にしなくてよいです。基本打ち得です。
 後攻の場合、純スプライトはデッキ内の誘発の割合が多く、海皇スプライトと比較して初動が細いです(というより海皇スプライトの初動が太すぎます)。その為、相手が動けない場合、誘発1枚で止まる場合もあります。その辺は運頼みです。
 2本目以降は先行時、後攻時のプランは上に書いた通りです。
 後攻時は純スプライトミラーのような状態になります。ただし、こちらが劣化スプライトになっている分やや不利です。

対ティアラメンツ

 うららの使い方が大切です。打ちどころとしてはレイノハート、烙印融合、メタノイズあたりです。レイノハートに打っても止まりそうにない気配を感じる場合、自分のターンのメタノイズや増殖するG用に取っておきます。増殖するGはシンプルに特殊召喚効果に打っておけば問題ないです。
 先行の場合、ムーランハンデスでティアラメンツモンスターまたは永続罠(サリーク)に触れる可能性があります。ティアラメンツモンスターはレイノハート+モンスターやティアラメンツ×2の場合融合で捕食植物が立ちます。永続罠はティアラメンツモンスターをサーチする効果がありますが、永続罠はあまり入っていない場合もあります。この辺りを注意する場合、ミンストレルでレイノハートを除外しましょう。
 餅のタイミングも大切です。ペルレイノ(フィールド魔法)を残しておくと、融合体成立時にチェーンブロックを組まれるので効果無効から逃げられる可能性があります。その為、ペルレイノに対しては惜しまず餅を使用しましょう。
 ティアラメンツモンスターは効果で墓地に送られたときに効果を発動します。要は疑似的な効果破壊耐性を持っているということです。コードブレイカーの打点は2300でキトカロスと相打ちをとれます。鬼火丸で相手エンドフェイズまで除外するのも有効です。
 サイドチェンジ後はレイノハートを狙って無限、後ろ盤面を流すためのライトニングストームなどを使用します。ニビルやウサギはあまり使用しないので海皇ギミックをある程度残して後手の捲り札にします。先行時はあまり変える必要はないのですが、今の構築を見ているとリンクモンスターが入っておらず、イヴァリースが刺さる可能性が高いと思います。

対エクソシスター

 あまり戦っていない相手です。こちらが墓地を動かすカードとしてはエルフ、粋、墓穴あたりです。モンスターは墓地を動かしたときに効果を発動します。ピンク色の人だけ能動的にエクシーズ体になります。エクシーズ体としてはミカエリス(表紙の人)がフリチェ除外を有しており妨害になります。
 速攻魔法、フリチェの除外罠、2体並べる罠があり、こちらが墓地を動かさない場合は妨害は罠に寄っています。
 特に他と変わることはありません。ムーランは打ち得です。
 サイドチェンジ後は無限、ウサギなどが有効に刺さる相手なので入れればよいと思います。

対エルドリッチ

 永続罠とそれでギミックが崩れないエルドリッチギミック、カウンター罠を使っています。純スプライトだと餅エルフを立てようがセンサー万別などが成立した瞬間一気に不利になりましたが、海皇スプライトではネプトで重装兵を落とすことで解決できます。
 先行時は割り切って展開します。エルドリッチとわかったらネプトと海皇はリソースとして大切に使います。ムーランはエルドリッチカード以外を落とせるようにがんばります。
 サイドチェンジ後はライストやパンクラを入れます。ライストが通れば楽なのですが、そう行かないこともまま有ります。ネプトは残しておき、ミンストレル、魔知ガエル等を中心に減らしましょう。
 事故もままあるデッキなので、先行取られて固められることを繰り返されない限りは勝てます。

終わりに

 最後まで読んでいただきありがとうございます。長年海皇を使っていて、久々に相性が良いテーマが来ました。恐らく7月改訂でガエルが許されない気がしていますが、規制されてからもある程度の強さを保たれると思います。
 筆者は海皇スプライトで松本CSに出場し、幸運ながら3位入賞する事が出来ました。十分戦えるデッキだと思います。
 スプライトに飽きてきた人等は是非一度試してみては如何でしょうか?


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