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【クラゲシャーク】の戦い方

 北陸でこっそりypしているttoです。本文では【クラゲシャーク】について話したいと思います。

初めに

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 【クラゲシャーク】は従来の【シャーク】に《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》を投入した型です。
 従来型【シャーク】が《エクシーズ・リモーラ》などを採用した展開系デッキだったのに対して【クラゲシャーク】は《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》を中心とした中速型になります。
 動きはシンプルですが、広い自由枠と《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》《餅カエル》の効果使用のタイミングで使用者の実力が問われてくるデッキです。
 「相手のどのカードに妨害を打つか」が勝敗を左右するので、使用する中で、【クラゲシャーク】のみならず、対戦相手のデッキに対する理解も深まります。

構築(メインギミック)

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 《カッター・シャーク》、《鰤っ子姫》、《ワン・フォー・ワン》の初動7枚に加えて《鬼ガエル》と水モンスターで《餅カエル》を立てる別ルートを用意した構築です。
 誘発貫通させる展開札として《サイレンス・シーネットル》《サイレント・アングラー》を計6枚採用しています。2戦目以降などには《鰤っ子姫》《サイレンス・シーネットル》は入れ替え候補になります。

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 一般的には《ライトハンド・シャーク》は1枚で《レフトハンド・シャーク》は未採用という構築が多いですが、《白の水鏡》での蘇生した時にサーチ先がある方がよい点や1枚のみだと継戦能力に不安があることから《ライトハンド・シャーク》を複数枚採用し、サーチ先として《レフトハンド・シャーク》も採用しました。
 《ワン・フォー・ワン》や《鬼ガエル》と絡めることで召喚《レフトハンド・シャーク》サーチしコストで墓地送りにしたあと蘇生することで強力な初動になります。《レフトハンド・シャーク》は《禁じられた一滴》や《ツインツイスター》のコストや手札からの展開効果からダメ押しにするというときにも役立ちます。

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 《白の水鏡》は蘇生とサーチを行え非常に強力ですが、初手に重なると動けなくなることも考え2枚の採用にしました。

構築(汎用枠)

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 残りが汎用枠です。まず【クラゲシャーク】最大の強みである《御前試合》です。属性の異なるモンスターは召喚、特殊召喚を封じられます。水属性以外の属性統一デッキでは、《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》で水属性に変更されるので、完全に止まります。また、水属性テーマの場合は《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》が強く刺さります。メインから3枚積み、よほど刺さらない相手の場合はサイドで入れ替えることにしています。 
 残りの汎用枠については、筆者は手札誘発を中心に構成しています。これは2戦目以降《御前試合》を警戒する相手が《ライトニング・ストーム》《ツインツイスター》などを採用してくる可能性が高いと判断しているからです。《灰流うらら》《増殖するG》は3枚積みで残りは迷うのですが《屋敷わらし》《無限泡影》《アーティファクト・ロンギヌス》などから採用しています。
 また《墓穴の指名者》《抹殺の指名者》については採用しないことが多いです。理由としては後攻時に非常に弱いこと、《サイレンス・シーネットル》など特殊召喚できる星4であれば貫通札としてだけではなく、《レフトハンド・シャーク》蘇生後ランク4エクシーズにするなどと広く使えるため、優先しました。《増殖するG》を打たれた場合は《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》で止まるように心がけています。ただ、《墓穴の指名者》は墓地利用が多い相手や先行時に入れるものがないときなどを考えサイドに入れることも多いです。

構築(エクストラ)
 

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 エクストラですがまず初動で立てるランク4として《バハムート・シャーク》《餅カエル》、《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》《ステルス・クラーゲン・エフィラ》、制圧札として《深淵に潜む者》《No.41 泥睡魔獣バグースカ》を採用しました。
 汎用リンクとして《清冽の水霊使いエリア》を採用しました。何を入れるかは好みだと思います。筆者は手札事故が起こった時にこのカードから自爆特攻でサーチできることが強みとして採用しました。
 それ以外の部分は《天霆號アーゼウス》規制により大きく変更しました。元々は《FNo.0 未来龍皇ホープ》より《No.101 S・H・Ark Knight》や《励輝士 ヴェルズビュート》など汎用ランク4エクシーズを優先し、相手盤面を破壊した後に戦闘、《天霆號アーゼウス》で相手ターンの妨害としていました。ただ規制により気軽に《天霆號アーゼウス》を出せなくなったことから《FNo.0 未来龍皇ホープ》を投入することにしました。
 初動では《バハムート・シャーク》《餅カエル》により魔法罠までカバーするか《深淵に潜む者》など特定のデッキ相手に非常に強いカードを立てるよう意識しています。《FNo.0 未来龍皇ホープ》はその次以降のカードと考えています。墓地にランク4エクシーズがあることが多いので《ガガガガマジシャン》を採用しました。
 《FA-ブラック・レイ・ランサー》から《FNo.0 未来龍皇ホープ》につなげる場合、2枚目の《バハムート・シャーク》にランク3エクシーズを投入する必要があり、枠が圧迫されるので見合わせました。
 加えてデストロイギミックも採用しました。これについては後で補足します。

 サイドデッキについては目安程度です。これは直前まで決まらないことが多いです。

 戦い方

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 相手の手数と同数の妨害を用意し、戦線を維持するという中速型の基本に忠実に戦います。
 《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》はエクシーズモンスターにもかかわらず、破壊効果のコストにエクシーズ素材を必要としないという非常に優れた点があります。《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》を維持することにより、相手を妨害しつつ、破壊時のバーン効果でダメージレースでも優位に立ちます。
 《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》には破壊時に《ステルス・クラーゲン・エフィラ》を特殊召喚する効果を持っています。そのため相手は破壊以外の除去、特にバウンスを狙ってきます。その時に有効なのが《ライトハンド・シャーク》です。手札に適当なレベル4がいれば返しのターンで再び《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》などを立てることで戦線を維持できます。

基本的なプレイング

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 また、《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》の打点は1900とそこまで高くありません。そこが逆にメリットでもあり、相手の場に攻撃力2000以上のカードがいる場合、自爆特攻を行い《ステルス・クラーゲン・エフィラ》2体に分裂、1体で自爆特攻を行い《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》蘇生とすることで《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》《ステルス・クラーゲン・エフィラ》で2妨害になります。
 その他にも《ドラゴンメイド・シュトラール》のような「効果を無効にして破壊する」効果持ちに対して《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》の破壊効果を使用することで、分裂し、そのまま自爆特攻を行うことで同様に2妨害になります。
 このデッキでは基本的に1枚のカードから1妨害を出して戦うことになりますが、2妨害出るこの動きは非常に重要になります。

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 ランク4エクシーズの立て方についても話しておきます。このデッキには1枚初動で《カッター・シャーク》《鰤っ子姫》《ワン・フォー・ワン》があります。
 初動が2枚以上重複した時は1《カッター・シャーク》2《鰤っ子姫》3《ワン・フォー・ワン》の順番で使用します。理由は《カッター・シャーク》に《灰流うらら》を打たれた場合なら《サイレント・アングラー》で貫通できますが、《鰤っ子姫》《ワン・フォー・ワン》なら動きが止まってしまうこと、《増殖するG》を打たれた場合のドロー枚数が少なくて済むこと、デッキの中に《鰤っ子姫》《カッター・シャーク》を残すことで引く確率を少しでもあげることがあります。
 前期では《PSYフレームギア・γ》を握っているときに相手の誘発を誘うため《鰤っ子姫》を優先するといった例外もありましたが今季はそういった例外もあまりありません。

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 また、例えで言うと《カッター・シャーク》と《ライトハンド・シャーク》と《サイレント・アングラー》の3枚が手札にあった場合ですが、この場合は《ライトハンド・シャーク》通常召喚から《サイレント・アングラー》特殊召喚と動きます。《カッター・シャーク》召喚ではありません。理由も簡単で《ライトハンド・シャーク》を確実に墓地に落とせるからです。
 また《ライトハンド・シャーク》《鬼ガエル》のような手札の場合《ライトハンド・シャーク》通常召喚で《レフトハンド・シャーク》サーチ、そのまま《ライトハンド・シャーク》で捨てて蘇生するのが強いです。

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 《御前試合》は【クラゲシャーク】の最大の強みと言って良いカードで、多属性のテーマはもちろん単一属性のテーマでも《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》の属性変更効果により強い拘束力を持ちます。《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》と《御前試合》を並べることで水属性以外のカードを出せなくなるのは非常に強力ですが、多属性のテーマであれば《御前試合》単独でも十分な拘束力があり、むしろ《ハーピィの羽根帚》などから《御前試合》を守るほうが大切になります。環境を見渡しつつ《御前試合》が刺さる相手が多い場合は、《バハムート・シャーク》《餅カエル》を優先する方がよいと思います。

プレイングで注意すべきところまとめ

・ 《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》を中心としたビートダウンが主体。《御前試合》を守りたい場合などは《バハムート・シャーク》《餅カエル》を立てる。
・ 《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》を《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》+《ステルス・クラーゲン・エフィラ》に切り替えるタイミングを逃さない。
・ ランク4を立てるときは手札誘発のリスクを減らせる、《ライトハンド・シャーク》を墓地に落とせる動きを優先する。

補足1 《No.59 背反の料理人》について

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 《ライトハンド・シャーク》と水属性モンスターを素材にした《No.59 背反の料理人》は自身以外の効果を受けず、また戦闘で破壊されません。そのため、このカードを守備表示にし、他に自分のカードを場に出さなければ「基本的には」ライフを削ることはできなくなります。
 この時自分も勝てなくなるわけですが、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》や《サイレント・ウォビー》により少しでもライフ差を作ることができればエクストラターンのルールにより勝利することができます。CSではこの状態になった段階でシングルサレンダーを選択されます。
 このコンボの優れているところはメインに《サイレント・ウォビー》2枚とエクストラに《No.59 背反の料理人》を入れるだけで成立するという点です。《サイレント・ウォビー》自身は星4魚バニラとして、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》も単体で強いので、デッキのバランスを崩すことなく採用できます。

 さて、そう上手くいくかと言うとそこまで簡単ではなく、「基本的には」と言ったとおり例外も多々あります。
1 バーン (例)《相剣軍師-龍淵》
2 直接攻撃(例)《閃刀姫-ハヤテ》
3 貫通 (例)《ふわんだりぃず×すのーる》
4 リリース (例)《海亀壊獣ガメシエル》
5 相手の場にモンスターを置く効果(例)《宵星の騎士ギルス》

 御覧の通り、コンボ成立しうるテーマは限定的です。環境勢だと【ドラゴンメイド】や【アマタジア】には可能性があるか程度とは思います。また、相手が壊獣をメインから入れていた場合などは、エキストラターンに怪獣からそのままマッチ敗北などの可能性もあります。

補足2 《D-HERO デストロイフェニックスガイ》の採用について

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 《カッター・シャーク》や《サイレンス・シーネットル》の誓約効果により、これらを使用したターンには《D-HERO デストロイフェニックスガイ》を特殊召喚することができません。そのため一見するとアンチシナジーに見えます。
 しかし、《D-HERO デストロイフェニックスガイ》で《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》や《ステルス・クラーゲン・エフィラ》を破壊することにより、《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》を増殖させることができること、《D-HERO ダッシュガイ》で貴重な召喚権の水増しが出きることから必ずしもそうと言いきれないところがあります。
 加えて筆者の構築では《粋カエル》や《レフトハンド・シャーク》などリンク2を縦やすカードを多く採用しており《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》へのアクセスも良好であることから採用しました。
 筆者の予想では2022/1の規制で「デストロイ」関連は使用不可になるので数ヶ月限定構築です。

総評

 【クラゲシャーク】は環境次第では上位を狙えるポテンシャルがあります。また、使いこなすには相手デッキの動きを理解する必要があり、自身の上達にもつながります。
 本文では【クラゲシャーク】の基本的な動き、戦い方について説明しました。この文章を読んだ皆様が【クラゲシャーク】を使うきっかけになってくれれば幸いです。


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