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【つくコレ】筑波大学の歴代ミスコン&ミスターコンまとめ【2021】


茨城県の筑波大学では、例年11月上旬頃に行われる学園祭「雙峰祭」にて、ミスコンテスト・ミスターコンテストが開催されます。

筑波大学のミスコン・ミスターコン「TSUKUBA COLLECTION(通称つくコレ)」は、一般的な大学のそれとは毛色が少々異なり、都内の大学のような「見た目の美しさ」にフォーカスを当てたものというよりは、出場者の個性やパフォーマンスを重視する傾向にあります。とはいっても本格派路線傾向で開催された年もあり、企画の方針が一貫していない…のが特徴的です。
ただし「ミス部門、ミスター部門いずれかに出場するかは、応募者の性自認によるものとします(出場決定後の出場部門の変更は不可)」というスタンスは一貫されているようです。

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ちなみに例年5月末頃に1年生が主体となって開催される「やどかり祭」では「浴衣コンテスト(通称ゆかコン)」というステージ企画(上の画像)があり、そこで各学群・学類チームの主役となる「ゆかコン嬢」が外部からミスコン出場者として捉えられることもあったようですが、こちらはミスコンではありません。

今年(2021年)は既に開催が決まっています。昨年は雙峰祭自体が開催されず、それに従いミスコン・ミスターコンも行われなかったので、2年ぶりの開催となります。筆者は2017年以降のつくコレしか知りませんでしたが、Twitterで話題になりつつある今、これまでの筑波大学のミスコン・ミスターコンを改めて確認してみようと思って調べてみることにしました。(特に2016年以前のものについて、間違っていたら教えてくださると幸いです><)

2011年「TSUKUBAN BEAUTY」
―女装男子が優勝―

TSUKUBAN BEAUTYという名称が付けられたこのイベントは「筑波大生の中から真に美しい人を決定します」という触れ込みで開催されました。ミス・ミスターという部門には分かれていませんでした。

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出場者募集から学園祭当日まで1ヶ月ほどという短いスパンで行われ、現在のようにSNS上で出場者がPRするようなことはほとんどなく、ほぼ当日限りのイベントだったようです。

※追記
イベント前半がクイズ大会、後半がファッションショーと投票という形で、合計点を競い合うというものだったようです。

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出場者は8名で、初音ミクのコスプレをした男性が優勝して話題となりました。

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全体的に「コスプレ大会」という趣きであったようですが、大学のミスコンとして認知されているようです。

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翌2012年は何も開催されませんでした。

2013年「Miss Tsukuba Contest」
―学生団体主催ミスコン―

筑波大学のミスコン・ミスターコンの中で唯一、学園祭の一企画としてではなく、学生団体が主催となって2013年1月から2月にかけて投票が実施された、「ミスコン」感の強い企画です。

以下は企画概要です。(当時のホームページより引用)

Miss Tsukuba Contestは筑波大学の女の子のNO,1を決めるイベントです。
エントリー資格は今年度3月に卒業しない筑波大学学群・大学院生までの女の子(東京キャンパス除く)です。自薦他薦は問いません。
投票の発表は全てWebで行われます。
見事Miss Tsukuba の栄冠を勝ち取った女の子には『夢へと繋ぐ切符』が贈られます。
『夢へと繋ぐ切符』とは、ミスコン出場者の皆さんの夢を実現に近づけるための支援です。
例えば、将来はグローバルに活躍したいという方なら、留学について私たちと皆さんとがより良い形で実現できるよう協議しながら決めることとなるかと思います。
その他、皆さんの希望に沿った豪華景品を提案させていただきます。

主催となった学生団体VIVESは当時「今までつくばにあった『知的』というイメージと、つくばに不足している『スタイリッシュ』というイメージをかけあわせて『つくばの文化を創ること』をビジョンに掲げ、活動していたようです。実際のところ、筑波大学のOBが作った某企業(当時不動産関連サイト「つくいえ」などを運営)がかなりバックアップしていたとか。

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出場者は女子学生7名で、315票を獲得した生物学類の佐藤雪歩さん(左から3番目)が優勝しました。

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当初はWEB投票で予選を行ってから本選を行う予定だったようですが、あまり注目されなかったこともあり、結局この一回限りで終了してしまいました。

2014年からは学園祭実行委員会が主催となって「TSUKUBA COLLECTION」(つくコレ)という名称で再び雙峰祭の一企画として実施されることになります。ここからミス部門とミスター部門が用意されるようになります。

2014年「TSUKUBA COLLECTION 2014」
―オタサーの姫―

「広大な筑波大学の中で様々なジャンルで輝く人を募集します!」というコンセプトで開催された第一回のつくコレには、各部門にそれぞれ3名が参加しました。

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出場者は以下の通りです。

ミスター部門(上段左から順に)
No.1 岡島直人さん(化学類2年)
長所「がんばる」短所「詰めが甘い」
No.2 倉澤保さん(生物資源学類1年)
長所「はやい」短所「にきび」
No.3 菅原考史さん(比較文化学類2年)
長所「控えめなところ」短所「控えめなところ」

ミス部門(下段左から順に)
No.4 木村佳那子さん(数理物質科学研究科1年)
趣味「アニメと現実逃避」
No.5 佐々木さゆりさん(物理学類4年)
趣味・特技「映像制作、星を見ること、笑うこと」
No.6 大貫歩美さん(人文学類2年)
趣味・特技「歌」

【画像あり】雙峰祭でミス・ミスター筑波大学が決定!?6人の出場者を写真付きで一挙紹介!!

ミスター部門は菅原考史さんが、ミス部門は木村佳那子さんがそれぞれグランプリを獲得しました。

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この年は、優勝した「りかたん♪」こと木村さんがネット上で話題となりました。

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2015年「TSUKUBA COLLECTION 2015」
―サラダボウル―

2015年のつくコレは、コスプレ・女装・お笑い・本格派・留学生など、様々なジャンルが混在する、ある意味迷走した謎のコンテストとなりました。出場者は以下の通りです。

ミスター部門
No.1 三浦郁士さん(体育専門学群3年)
No.2 西巻祐さん(システム情報工学研究科2年)
No.3 心愛なるさん(システム情報工学研究科2年)
No.4 秋本祐一郎さん(人文学類1年)
No.5 田部井広旗さん(人間総合科学研究科1年)
No.6 多賀谷光さん(比較文化学類1年)

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ミス部門
No.1 渋木プロテインおやじさん(知識情報・図書館学類3年)
No.2 Singh Rupaさん(社会学類2年)
No.3 菅原智郁さん(人文学類3年)

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ミスター部門はバンドマンの西巻祐さんが、ミス部門はTHK筑波放送協会の菅原智郁さんがそれぞれグランプリを、特別賞(全体で3番目に投票数が多かった人に送られる)をお笑い枠の三浦郁士さんが獲得しました。

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西巻さんはその後各大学のミスターの中からグランプリを決めるコンテストに出場し、ベスト45に入賞されました。また菅原さんは筑波大学のミスコンとしては珍しく(唯一?)アナウンサー(山形テレビ)へと進まれました。

2016年「TSUKUBA COLLECTION 2016」
―「ミスコン」化―

2016年のつくコレはそれまでとは一転、正統派路線のミスコン・ミスターコンとなり、イベント当日は男性はタキシード、女性はウェディングドレスを着るのが基本となりました。なお、この年から、本名での参加以外は認められなくなりました。(どうやら漢字の仮名表記は可)

修士課程からの参加が多かった前年のつくコレでしたが、この回では学群生のみ、それも1年生が中心というフレッシュな顔ぶれに。比較文化学類からは3年連続の出場です。

出場者は以下の通りです。

ミスター部門(左から順)
No.1 守谷凪季さん(社会工学類3年)
No.2 神島駿太郎さん(応用理工学類2年)
No.3 金久保俊介さん(社会学類1年)

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ミス部門(左から順)
No.1 橋本茉奈さん(医学類1年)
No.2 戸川千勢さん(比較文化学類1年)
No.3 小松史奈さん(心理学類1年)
No.4 宮脇幸那さん(障害科学類2年)

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ミスター部門では守谷凪季さんが、ミス部門では橋本茉奈さんがグランプリを、小松史奈さんが特別賞をそれぞれ獲得しました。

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2017年「TSUKUBA COLLECTION 2017」
―本格化―

出場者によるTwitterやInstagramなどのSNSやSHOWROOMの活用、他大学のミス・ミスター出場者との交流、スポンサー企業による景品、ミス・ミスターコンのポータルサイトへの掲載など、本格感が増しつつも個性が意識された年となりました。現在多くの大学で見られるミス・ミスターコンのスタイルです。

出場者は以下の通りです。

ミスター部門(左から順)
No.1 峰岸真史さん(医学類6年)
No.2 志賀英人さん(芸術専門学群2年)
No.3 伊藤悠椰さん(情報科学類1年)
No.4 芦村拓哉さん(社会学類4年)

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ミス部門(左から順)
No.1 大木小町さん(看護学類1年)
No.2 久松はれるさん(障害科学類2年)
No.3 江永夢叶さん(芸術専門学群2年)
No.4 竹内真優花さん(芸術専門学群2年)※途中で出場辞退

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この年の出場者も前年に引き続き学群生のみで、芸術専門学群生が8名中3名と目立つ形に。SNSなどでの露出が目立ったことで、全体的に例年以上の盛り上がりを見せました。

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ミスター部門では峰岸真史さんが、ミス部門では江永夢叶さんがグランプリを、久松はれるさんが特別賞を獲得しました。

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特にキャラが濃いと評判だったのは、優勝した江永さん。ゴスロリファッションと中二病風ツイートなどで注目を集めました。

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他の出場者も含め、全体的にコンテンツ性の高い年となりました。

2018年「TSUKUBA COLLECTION 2018」
―本格傾向継続―

2018年は前年に引き続き本格派路線傾向で開催されました。

ミスター部門(左から順)
No.1 小柴峻さん(生物学類2年)
No.2 薄田興平さん(物理学類3年)
No.3 都築陵佑さん(情報メディア創成学類3年)
No.4 大峠和基さん(情報メディア創成学類4年)

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ミス部門(左から順)
No.1 高橋花南さん(化学類2年)
No.2 飯田友美さん(生物資源学類4年)※序盤に出場辞退
No.3 末廣香澄さん(障害科学類3年)
No.4 長谷川未来さん(心理学類2年)

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障害科学類からは3年連続の出場です。
前年同様、SNSを活用したPRが目立ったほか、地元ラジオへの出演も。

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ミスター部門では所属研究室の指導教員である落合陽一さんとの配信などで話題を集めた高専出身の大峠和基さんが、ミス部門では高橋花南さんがそれぞれグランプリを獲得しました。

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大峠さんは卒業時に茗渓会賞を受賞され、筑波大学大学院に進学してからも研究に邁進し、経産省所轄機関からスーパクリエータ認定を受けるなど活躍されているようです。

またこの年は、日本とフランスのハーフで体育会アメフト部の薄田興平さんも注目を集めました。

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つくコレを運営する学園祭実行委員会側と出場者側との間で軋轢があり、出場者たちから「つくコレは実行委員会と切り離して開催すべき」との意見がイベント終了後に噴出しました。

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また、この年まではWEB投票システムに穴があり、複数端末を使えば投票し放題という状態であったため、パソコン教室や量販店をハシゴすれば票をかさ増しできるというチートが問題視され、翌年には改善されました。

2019年「TSUKUBA COLLECTION 2019」
―多様性・炎上・波乱―

2019年は、昨年までとは一転、再び個性・多様性が意識された企画となりました。ミスター部門では27名、ミス部門では19名の応募があり、それぞれ4名が選ばれます。出場者は以下の通りです。

ミスター部門(左から順)
No.1 羽佐田大樹さん(図書館情報メディア研究科1年)
No.2 大沢直史さん(知識情報・図書館学類3年)※のちに出場辞退
No.3 畑直行さん(国際総合学類4年)※のちに出場停止
No.4 浦遼太さん(物理学類3年)

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ミス部門(左から順)
No.1 秋葉ともさん(ビジネス科学研究科2年)
No.2 青木ゆうきさん(情報科学類1年)
No.3 長澤未羽さん(比較文化学類4年)
No.4 クレイグ聡良さん(生物資源学類4年)

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ミスター部門は昨年に引き続き落合陽一研究室から大学院生の羽佐田さん、高専編入の大沢さん、経歴やファッションが奇抜な畑さん、テニスサークル代表を務める爽やかイケメンの浦さんが、ミス部門は都内にある社会人向け夜間大学院に通う秋葉ともさん、唯一の下級生であり4年ぶりの女装男子である青木さん、芸術専門学群からの転類であり独特なファッションをまとう長澤さん、日本とオーストラリアのハーフであるクレイグさんという、特徴的で多様性に満ちた顔ぶれとなりました。8名中4名が4年生以上と、例年よりも高学年が目立つのも特徴の一つと言えます。

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この年は良くも悪くもつくコレが注目されることになりました。

出場者が発表されて早々に、ミスターNo.3の畑さんが数年前に作ったという「朝起きて30秒で走って松屋に行く」動画が取り上げられ、動画中で歩行者信号を守っていなかった点が指摘されて炎上してしまいます。

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畑さんはその後過激パフォーマンス路線に転じて「ラッパーミス筑波」を名乗るミスNo.1の秋葉さんを「ぶりっ子キャラは寒気がする」などと「ラップでディスる」動画を公開して反響を呼ぶも、「誹謗中傷を行った」と判断した学園祭実行委員会から出場停止処分が下されます。

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時を同じくして、ミスターNo.2の大沢さんは自ら出場を辞退し、ミスター部門出場者は残る2名での一騎打ち状態となってしまいました。出場辞退者の発生は3年連続です。

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こうした出来事のほか、各出場者に対するSNSでの匿名の誹謗中傷が相次ぐなど問題となります。様々な対応が後手に回る学園祭実行委員会の運営能力を疑問視する声も目立つようになります。

殺伐とした空気が漂う中、出場者たちは発信を続け、雙峰祭当日に向けて少しずつ盛り上がっていきます。

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一方、出場停止となった元ミスターNo.3の畑さんは直後に新たなミスコンとして「NEO TSUKUBA COLLECTION」を独自開催すると発表。出場者が延べ10名ほど集まります。他大学からの出場者の炎上や出場辞退者の発生などの波乱はありながらも、様々な企画を用意したり、この年のミスや過去のミスター、他大学のミスを招いたりして雙峰祭当日に無事開催されたようです。

その他にもミスターNo.5を名乗る匿名の人物の登場や「ミスコンおじさん」たちの露出など、様々な話題が生まれたこの年のつくコレは、ミスター部門では正統派として人気のあったNo.4の浦遼太さんが、ミス部門では学園祭当日に生花のパフォーマンスを披露した池坊華道師範でもあるNo.1の秋葉ともさんがグランプリを、ポケモンのキャラクター「ネギガナイト」に扮したパフォーマンスを行ったNo.1の羽佐田さんが特別賞をそれぞれ獲得しました。

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浦さんと羽佐田さんはその後、全国のミスターの中から真のミスターを決める「MR OF MR CAMPUS CONTEST」に出場し、それぞれBEST20にランクインしています。

2021年はいかに??

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7回目となる2021年のつくコレの開催が既に発表されています。

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正統派路線か、個性派路線か、はたまた新たな路線が切り拓かれるのか。学園祭実行委員会は毎年メンバーの多くが入れ替わることもあって方針が変わりやすく、どうなるかはまだ分かっていません。また出場者が決まり次第、情報を更新していきたいと思います。

---更新(2021年8月10日)---

8月10日に出場者が発表されました。出場者は以下の通りです。

ミスター部門(左から順)
No.1 貴島健斗さん(情報メディア創成学類3年)
No.2 加藤駿英さん(医学類2年)
No.3 伊藤悠椰さん(システム情報工学研究科1年)

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ミス部門(左から順)
No.1 旗手有菜さん(国際総合学類4年)
No.2 風間友花さん(化学類2年)
No.3 重川羽純さん(生物学類3年)

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今回の出場は6名。うち5名が理系学生です。
ミスター部門は順に留年生(2留)、医学生、過去出場者(2017年)であることが明らかになっています。(過去につくコレで入賞していない場合、再出場可能とのことです)

現状ではオンラインでの開催が予定されています。

---更新(2021年11月10日)---

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初のオンライン開催となった2021年のつくコレは、特段の事件もなく、平穏のままに終わりました。

ミスター部門はNo.2の加藤さんが、ミス部門はNo.1の旗手さんがそれぞれグランプリを獲得しました。グランプリ以外で最も得票の多かった出場者に与えられる特別賞は、ミスNo.2の風間さんが受賞しました。

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