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志存高遠                目標は高く持て その9

いろいろな自動化に関わりました。

日本は1ドル360円から240円を経て、固定相場制から今の変動相場背に突入し一気に160円くらいになった。

産業界は真っ青でしたが、日本は乗り切った。

僕はその日本の英知を、自動化技術を支え売る側として目の前で見ていました。

凄かった。

およそ機械にできるとは思えないことを機械にやらせてしまう。

画像処理などもその頃から急速に発展し、「目視検査」までもが「画像処理」に変わって行った。

僕らのセンサー技術も、「あとは人間の味覚、臭覚くらいだなあ」と言われていた。

こればかりは、いかなるセンサーをもってしても、人の力を借りなければならないだろうと。

しかし、村田製作所だったと思うけど、作っちゃったんだなあ。

味覚センサーとか・・・。

業界誌でその発表を知った時に、僕は頭の中が真っ白になった。

というのは、

光半導体で、社会人になり、センサーが自動化技術を支え、人間の仕事を工場から締め出していく様を目撃してきたから。

最後の砦が検査部門だったんだけど、それさえも、味覚臭覚も「センサー」という電子部品に変わって数値化されていく。

え、人間て、何をやるの?

皆さんは「SIS」ってしっているだろうか?

Strategic Information System

もっとも有名なのはセブンイレブンのPOSレジかな?
あのレジで、定員さんが最後に、おおよその年齢を打ち込んでいるのをご存じだろうか?
僕は知っているから、実年齢より高く打たれると、つい店員をにらんでしまう。

つまり、セブンイレブンなどのコンビニが急成長した秘密はあのレジにあるんだ。
何曜日の何時に、何を何歳ぐらいの男性か女性が勝った課までを記録する。
そのデータを本部のコンピュータに送って解析し、仕入れ戦略を練る。
もちろん、コンビニはスクラップアンドビルドという側面を持つビジネスでもある。撤退、移転もする。その判断材料にもしているわけだ。

レジのデータを経営戦略に使う。

それまでは、経営者や、経営企画部門で頭をひねって考えていたことがコンピュータが代わりに考えてくれる時代になった。

おやおや・・・・・。

25か26歳の時だったと思う。

「さて、僕はこれからどうやって生きていこうか?」
いや、
どうやって生き残って行こうか?」

何日考えたのかわからないけど、人間が人間らしくやり続けられる仕事は何だろうと考え続けた。

いろいろ本も読み漁った。

そして、一つの答えにたどり着いた。

自動機も、コンピューターシステムも、導入する決定者とそれを提案するのは人間だろ?と。

ではそれを仕事にする人は・・・。


当時はまだ、一般的な職業ではなかったが、

「コンサルタント」

これが僕の新たな目標になった。
<続く>

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