日本語の母音(アイウエオ)は 5種類だけなのに、英語の母音は20種類以上あるって言うけど、誰が決めたの?

日本語の母音が5種類だということは、誰もが認めていることなので 誰も異論がないと思います。

問題は、英語(特にアメリカ英語)の母音の種類です。学者、あるいは研究者によって母音の分類の仕方が違っているために、何種類あるのか、今なお 定まっていないのです。

そうであるならば、ということで私の説を述べさせていただきます。私は、日本語も英語(=以下 アメリカ英語)も母音の原型は アイウエオだと思っています。

英語だと、aeiou ですが、この aeiou 以外の母音は、すべて、aeiou から派生した音だと捉えているわけです。


日本語の母音は5種類だということは、確定事項として、ここでの説明は省略します。

話は少しそれますが、母音の発音に繋がることなので述べさせてください。日本語と英語では、声を出すときの舌の状態、あるいは 舌の形状は大きく違っています。

どのように違っているのかと言いますと、日本語を話す大部分の日本人は、日本語も英語も舌に力を込めることなく、同じように話します。

ところが、英語を話すアメリカ人は、英語を話すときには、 舌を喉の奥に引き込むような感じに、あるいは 舌を強く口腔の後部に引くようにしています。

舌の状態、または 形状を上記のようにすることで、舌は大きく変化します。

舌の左右の両端は盛り上がり 上の左右の奥歯に当たります。舌の左右の両端と違い、舌の中央の部分は、強い力で後部に引かれているために、左右の両端のようには盛り上がらず、やや低い位置に とどまっています。

このときの舌の形状を、口を大きく開けて(鏡を使って)正面から見ると、舌は ゆるやかなⅤ字型になっています。この舌の形状が、アメリカ英語の基本となる発音の構えです。

身体的な変化は 舌だけでなく、自動的に腹筋にも力が加わります。


日本人が日本語を話すときの舌の状態ではなく、アメリカ人がGA(英語)を話すときの舌の状態(アメリカ英語の基本となる発音の構え)で「ア」を発音するとします。

そのとき、口を5ミリ程度開け、弱く、そして軽く「ァ」と言えば、あいまい母音(シュワ―)の「ァ」になります。

同じ口の開け方で、強く短く「ア」と言えば、come とか monkey, mother の「ア」になるわけです。

そして、口を1,5~2,0センチほど開け、やや強く「ア」と言えば hot や mop, stop 等の「ア」の音になります。

ここで、口を5ミリ程度開けておいて、弱く軽く発音する あいまい母音の「ァ」と、口を1,5~2,0センチほど開けておいて やや強く「ア」と言う hot や stop 等の「ア」を交互に発音して、音の違いを確認してみて下さい。

同じ「ア」の発音でも口の開け方の大小、声の強弱に違いによって音が違うのです。

これが、舌に力を込めない日本式の発音だと、口の開け方や声の強さが変わっても、「ア」の発音は 「ア」のままで殆んど変わりません。

以下、次回に続きます。


今日のまとめ

①日本語の母音はアイウエオで、英語の母音も原型は aeiouだということ。

②アメリカ英語の基本となる発音の構えをしておいて、口の開け方と声の強弱を変えることによって、「ア」の発音が幾つもの「ア」に変化することが分かる。




 




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