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英語の子音の発音記号とEカナ記号を対比する(3)

私たち日本人は、割りと安易に英語の発音をカタカナで表記します。

しかしながら、カタカナでは、英語の発音を正しく表記することができないのです。

カタカナ発音は、英語の発音ではないため、残念ながら外国では殆んど通じないのです。

今回説明するEカナは、LとR、それにWとY([ j ])です。

下記のEカナ表の上段をご覧ください。

上段は、Lの子音と子音+母音を五列で表記しています。

子音のL(=dark l )は、ウとLを組み合わせた形にしています。

(dark)Lの発音は、舌先を歯茎につけておいて「ウ」と発音するため、上記のような記号になっています。

 ア列の la は、Eカナ記号では、ラとLを組み合わせたものに、「ア系」の母音をつけ加えています。

ア列以外の、イ列・ウ列・エ列・オ列の表記も同様に、リ, ル, レ, ロとLを組み合わせたものに、それぞれの系列の母音をつけ加えています。

後ろに母音がついているLを clear l と言い、母音がついていない Lを  dark l と言います。


二段目の r の表記ですが、 r には単独子音というものがありません。

Eカナ記号では、あえてR音性母音の r を、 r の子音として表記しています。

r の発音は、私たち日本人にとって最も難しいとされていますが、アメリカ英語の舌で発音すれば、十数秒で身につけることができる超簡単な発音に過ぎないのです。

R音性母音の r の発音も、アメリカ英語の舌で発音すれば、簡単に身につけることができます。

三段目のWの発音ですが、私たちはワ行で発音しています。

ところが、Wの発音とワの発音は、口の形が大きく違っているのです。

大げさに言えば、唇をとがらせて発音するWが・のような口の形だとすれば、日本語のワは ο のような口の形で発音しているのです。

そのため、 wolf とか woman の[wu]を正しく発音することができないのです。

Wも子音単独で発音することがありません。そのため、EカナもWの子音の発音表記はありません。


最後はY[ j ]のヤ行の発音です。

私たち日本人は、ya, yu, yo の発音はできても、 yi と ye を正しく発音できません。

そのため、 year とか yeast、あるいはYale や yesterday の[ ji ]や[ je ]を「イ」または「イェ」のように発音し、表記も同じようにしています。

つまり、ya, yi, yu, ye, yo を、ヤ, イ, ユ, イェ, ヨ のように捉えているのです。

なぜこのようになるのかと言えば、私たち日本人の発音の根底には、カタカナが蔓延(はびこ)っていて、カタカナにとって替わる記号が無いからです。

Eカナ記号は、アメリカ英語の発音を忠実に表記することができる唯一の記号です。

英語の発音記号よりも詳しく、そして解りやすく表記できるのです。

次回も、Eカナ記号の表記の仕方について説明します。

今回は以上です。




 

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