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コロケーションと他言語学習

単語と単語の結びつきには、その制約の種類と度合いに応じて、少なくとも以下の4つがあります。

  1. 自由な結びつき(例えば、数詞と名詞の結びつき): 例えば、one conclusion, two conclusions, etc.

  2. 文法的な結びつき(例えば、動詞と前置詞の結びつき): 例えば、arrive at, arrive in, etc.

  3. 慣用句: 例えば、in conclusion, by way of conclusion, etc.

  4. コロケーション: 例えば、arrive at a conclusion, jump to a conclusion, etc.

学校の授業でも独習でも、2と3の結びつきは注意するはずですが、4のコロケーションについては名前すら聞いたことがないという方が少なくないのではないでしょうか。音読の繰り返しを通して、例えば英語脳を作り上げた学習者がさらに上を目指すために欠かせない知識がコロケーションです。そしてこの知識は母語話者と他言語者を大きく分ける特徴のひとつでもあります。

慣用句が1足す1が2にならない結びつきだとすれば、コロケーションは1足す1が2になるものの、どういう他の単語と結びつくのかが慣用的に決まっているという、よりゆるい結びつきです。

英語には A man is known by the company he keeps 「人は交わる友によって知られる」ということわざがあります。これをもじった A word is known by the company it keeps 「語は交わる友によって知られる」という表現は辞書学関係者の間ではよく知られたものです。

こうしたコロケーションの知識は書いたり話したりというアウトプットの際にとても大切になります。英語にはコロケーションのための専用の辞書がいくつかあり、その中でも個人的には一番お勧めのものには無料オンライン版と日本語版もあります。英語を学習されている方、あるいは常用されている方いずれも、このすばらしい辞書を皆さんの愛用辞書のひとつにぜひ加えられてみてください。

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