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コーパスと他言語学習

(今回は少し専門的な話になります。)

言語学、特に辞書学において、引いては他言語学習において、今から約30年前にある革命が起こりました。コーパス革命と呼ばれるものです。コーパスとは膨大な量の文書を集めたもので、普通は電子文書を指します。

三省堂の「ウィズダム英和辞典」を私が個人的に気に入っていて、英語学習者にも勧めている大きな理由のひとつは、この英和辞典はコーパスを辞書編纂に本格的に用いた最初の英和辞典だからです。この辞書編纂のために三省堂が特別に構築した電子コーパスの規模は約1億語です。

それでは、コーパスを辞書編集に使うことの何が革命的かというと、これまで母語話者の語感に大きく依存してきた言語情報がより客観的・実証的に得られるようになったことです。「ウィズダム英和辞典」ではこうした言語情報、特に語義・語法・表現に関して「コーパス」というロゴで表示しているだけでなく、「コーパスの窓」というコラムも辞書内に散りばめられいます。

コーパスの成果を直接体験されてみたい方は以下の無料サイトを試してみてください。ただし、説明はすべて英語です。

これは以下の有料サイトに基づいています。これはコーパス言語学、引いてはコーパス辞書学にも一大革命を起こしたものです。この開発チームが毎年開催しているワークショップでコーパス辞書学を今から何年か前に習うという幸運に浴しました。

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