初心忘るべからず

 みなさんごきげんよう。5期生の高橋です。

 先日,ふと津和野ヤモリーズに入るまでの経緯を自分で書いた文章を読み返しました。
 そこでは,長野県で過ごした時にお金儲けのために安易に山が皆伐されているのを見て,それを止めることができないかと探しているとき,山の保全をしながら生業を成り立たせることが出来るという「自伐型林業」を知り,その山の保全のための技術を身に付けたいと思って津和野ヤモリーズに入った,ということが書いてありました。

 読んで「ああ,俺は何をしているんだ!」と思ってしまいました。なぜなら,私はその「山の保全のための技術を身に付けたい」という初心を忘れてしまっており,日々の作業をこなすだけの毎日になっていたことに気付いたからです。
 
 今年度,私は柳現場の責任者になりました。そのため,最近は現場スケジュールの管理や人員配置や業者への手配について考えることが多くなり,そういうことで頭がいっぱいでした。
 もちろん,現場責任者として現場スケジュールの管理等はすべきことであり,そういうことを考えるのは問題ありません。ただ,私はそれにかまけて日々の作業がこなすだけになり,作業の中で学ぼう,成長しようという姿勢が欠けていたことが問題でした。

 そういえば,昨年卒業した3期生の有村さんは,作業の時に新しいことをよく試されて(例えば排水処理に竹を割ったものを使ったり),その結果を検証されていました。そういう時の有村さんの姿は,「ワクワク」という擬態語が聞こえてきそうでした。
 今思い返すと,あれは楽しく学ぶ姿の見本だったなぁ,と思います。
 新しいことを試すだけでなく,例えば人のバックホウ操作から学ぶこともありますし,岡橋さんの踏査したルートを改めて観察することも学ぶ価値が大いにあります。
(余談ですが,本日私がバックホウで作業しているところをグラウンダーの人が動画で撮ってくださっていました。それを見ると,なんと自分のバックホウ操作のモタモタしていることか!自分の姿を客観的に見ることは,言葉で言われることより何倍もインパクトがありますね。)
 とにかく,こんなに学べる環境にあるのに,十分生かせていないことに気づいたのでした。

 ヤモリーズとして活動できる貴重なこの在任期間をより有意義に過ごそうと思いを新たにした一日でした。

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