なかなか無くならないスポーツハラスメントの実態
みなさんこんばんは! つーばきです!
先日、ある高校の女子バレー部の生徒が、顧問による暴力や暴言に怯えながら3年間を過ごした。という記事を読みました。
その生徒は、床に血が飛び散り前歯が折れるまで、一度に数十回も殴られたことがあったそうです。
歯医者で差し歯にしてもらった生徒は、顧問から「出っ歯だったからちょうどよかったな」と言われたそう。無論、顧問からの謝罪はありません。
生徒は、精神的なストレスからか約2年半も生理がこないほどだったのに、ひたすら我慢したそう。
なぜなら、生徒本人が「強豪校はこんなものだ。しょうがない」と思っていたからです。
こうしたスポーツハラスメントと呼ばれるものが、日本ではたくさん起こっており、被害者が大勢います。
そのため、2012年12月に大阪の市立高校バスケットボール部の部員が、顧問からの暴力や不適切な指導が理由で自殺した事件を機に、翌13年にスポーツ界が一斉に「暴力根絶宣言」を発表しました。
そもそも傷害罪になるような暴力が、なぜ罰せられることなく頻繁に起こっているのでしょうか。
その理由は大きく分けて以下の3つがあると考えます。
1.「スポーツでの暴力は必要悪」という間違った古い考え
2.勝利に導いてくれる指導者を悪く言ってはいけないという忖度
3.「みんなが我慢している」という集団心理
1に関しては論外なので書きませんが、2は少し複雑で「指導の仕方は間違っているが指導能力が高い、もしくは過去に有名な選手だったから指摘しにくい」というケースが多いです。
2013年に「暴力根絶宣言」が発表されても、この問題がおさまることはなく、その証拠にオリンピック4連覇中だった女子レスリング選手が、2018年に日本代表強化部長のパワハラを訴えたり、リオオリンピック代表の女子体操選手へのコーチによる暴力が明るみになっています。
しかしいずれも「暴力やパワハラは嫌だけど、有名で実力がある指導者の言う通りにやれば強く(うまく)なれる」という側面がありました。
指導者が暴力やハラスメントをやめてくれるのが一番いいですが、結果が出るから従うしかないという複雑な問題です。
3に関しては、もっと複雑です。
たとえば、2013年に大分県の小学生バレーボールクラブで、練習中に監督が「気合が足りない」と怒鳴り始め、当時5年生だった女子生徒3名を、照明がなく真っ暗で雑草がヒザくらいまで伸びた廃校のグラウンドを10周させ、その後「声が小さい」という理由で生徒の頭を平手打ちする暴力事件がありました。
しかし、被害生徒の親は「以前から暴力があるとは思っていましたが、ほかの保護者が監督をかばうから我慢するしかない」と言います。
被害生徒の親が別の親に「このままで大丈夫でしょうか?」と尋ねると、別の親は「最後のトドメは刺さないから大丈夫。目標は全国大会に行くことだから」と返されたそうです。
楽しくバレーをしたかった被害生徒と母親は、大きなショックを受けたといいます。監督の暴力を認めても全国大会を目指したい親子が多かったからです。
暴行の事実が報道されると、すぐに保護者会が開かれてリークした犯人探しになったといいます。ちなみに、保護者会の犯人探しは4時間に及んだそう。
多くの生徒と親は「みんな我慢して頑張ってるから」と思っており、暴力があるのは仕方がないことだという感覚なんだそう。
この監督は2020年10月に、罰金10万円の暴行罪になりました。この罪が軽いか重いかはさておき、もう二度とスポーツの指導ができなくなりました。
この事件に関わる人たちに取材を行った人によると、ほとんどの関係者(学校やバレーボールクラブの生徒の親など)がこの事件を重く受け止めてなかったそう。
暴力がいけないことなのは大前提ですが、生徒の親や学校、競技団体などが、スポーツハラスメントをよしとする風潮が、監督をここまでにしてしまったのかもしれません。
被害者も加害者も生まないようにするためには「あなたの指導はおかしい」と声を上げることが必要ですね。
これは風俗業界でも同じことが言えます。
お客さんとトラブルが起きた場合はお店の人に相談すると思いますが、もし店長やスタッフさんに相談したのに話しを聞いてもらえなかったときは、お店を変えた方がいいかもしれません。
勇気を振り絞って声を上げたのに聞いてくれないお店に悩んでいる方は、考えてもらえたら嬉しいです。
いつかトラブルが起きた時のために。
- おしまい -
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