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ラジオあらし自慢

「次は、俺は俺ださんからのお葉書…」

1980年代、ラジオ番組「我が町バンザイ(青森放送)」で、一時期、よく聞いたペンネームであろう。

受験生でありながらこの頃は、授業中もせっせと「如何にカロリーメイトを貰うか」で、ネタに唸りながら内職をしていたものだ。

最初に読まれたのは、我が町、藤崎町の町自慢で、コーヒー味6本だった。
DJの浜ちゃんは、時間の関係か葉書が割愛された後、「最後もすごい、引っ越すんだば、ふじさぎさ来い!」と、その時点で「俺は俺だ」が、印象づけられたかのような口調で語った。

次は番組内CM枠、おどろおどろしいBGMに、「次は、俺だ俺ださんからのお葉書の紹介……。テレビのコマーシャルさ、人は水どカロリーメイトだげで生ぎでいげるってあったべ?本当に生ぎでいげるが試してみでらんだ……」
「えー、番組でも俺は俺ださんを応援します。カロリーメイトフルーツ味10個、お送りします」
それを聴いた友達のしけんは、早速「俺は俺だって吾のけやぐだけども、なもそすたことやってね、いづものように、食い物バグバグど食ってらや!」と内部告発の葉書を送っていた、が採用はされなかったようだ。

そしてCM枠の脚本、マジンガーZのBGMに、浜ちゃんが兜甲児になりきり「機械獣と戦う忙しいおれもカロリーメイト、ブレストファイヤー!!」

「おら東京さ行くだ」が流行った時は、替え歌枠にクレームを入れたこともある。
「あんなテレビもねぇ、ラジオもねぇって、テレビでうだって、青森はそうゆうどごろだって、皆思ってまるんだね、…やめれ。うだるんだば、津軽平野みてぇだいいうだ、うだえ」…これは採用されなかった。

「南部のうすらバガわらはんど、よぐ聞げよ…」浜ちゃんがクスクス笑う。「ふじさぎも、青森がら独立すでゃー!!」
…続いて藤崎町も青森から独立してしまいました…。

高校が決まって僕の最後の葉書は、その独立した訳だった。青森の「…が気に入らない」「…が、気に入らない」「…が気に入らない」……
に、浜ちゃんの故郷の「板柳町が入っていなかった」のが理由で、カロリーメイト無しの「はんかくせぇじゃ、わっしゃっしゃっしゃっ」が流れたことだった。
受験も終わり俺は俺だも、潮時だと思ったのである。

それからは、大塚製薬さんもポカリスエットを多く提供するようになったようで、「ブッテ」でもおなじみの「せいのちゃ(ペンネームは未聞)」が、読まれたが、宅急便屋さんが迷ってしまいポカリスエットが自宅に届かず同じ町内ではあるが三浦酒店に配達され、取りに行ったと聞くぐらいだった。

ズームイン朝で、浜ちゃんの顔は確認したりしてはいたのではあるが…。

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