妻の記録:「星々亭に行く?」
妻は刺身が大好きである。ご飯も大好きである。昨年の春過ぎから、
「明日、刺身が食べたい」
「昨日、刺身を食べたかいねぇ~」
「刺身、何時行ったかいねぇ~」
呪文のように唱える。希望に応えるように、時を見て、買い物に出かける。同じものを食べていてはたちまちの内に飽きてしまう。それでなくても、食品のバライエティが狭まっている。
妻は一応料理は出来る。食材を買い、料理をする。味は大きく変化していない。
しかし①、食材を一部必ず残す。これは以前から同じである。残した食材が捨てられる割合は50%に迫っている。
しかし②、言っていた料理が出てこず、意外な料理が出てくることが30%を越えている。(3回に1回の頻度で起こる)料理を聞いていた胃が虚を突かれてしまう。
しかし③、残った料理の再加熱をせず、結果として腐ってしまう
しかし④、決めた料理を作る機会が何時おとずれるとも分からない食材が相当期間冷蔵庫や冷凍庫で寝て仕舞っている。
しかし⑤、その他もろもろのことが起こる機会がお待ちだ。
料理を作るのが億劫であるとはいえない。しかし、外食を言い出した。若い時に、外食に行こうとしても、ほとんどすべて応じていなかった。「私、家派よ」
「あそこに星々亭があったよね」「どんな料理を出すのかしら」
始まりだった。興味本位もあり、「星々亭に出かけた」※それ以前は馴染みの小料理屋の昼食や「うな重」を食べていた(頻繁ではない)。
出て来た料理に刺身が付いているものがあった。油料理をほとんどしないので、出て来た天ぷら料理に目を輝かせた。
家に帰る途中で、「刺身、美味しかったよね」「天ぷら、美味しかったよね」を繰り返す、何度も。
家に帰れば、思い出したように繰り返し、起きれば、食後に繰り返す。日に何回だろうか。(うっとうしいとは言わない)翌日起きれば、同じように繰り返す。妻の話はごくうと星々亭。いや、星々亭とごくうと愛犬。それに、ドクターコトーのDVD。料理しないときには、洗濯も忘れかけ、DVDプレイヤーの前に陣取る。繰り返し見るので、元は十分取れている。そろそろサブスクにかえるか、検討を始める。
こんなことを書いているが、(なんとかしてくれ~とは全然思わない)今の所は本人は自分で注意して生活している。ゆっくり見守ることしかないだろう。
※しかし、今日、定期検査で病院に行き、終わると「星々亭」に行きたいという。さすがに、帰りにスーパーにより、「にぎり寿司パック」でごまかした。多分、明日はさらに声が大きくなるだろう。