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ごくうが行く:茶花-ササユリも

茶花(ちゃばな)があるという。茶花は「茶室の床に飾る花」らしい。何が代表的な茶花かは知らない。茶花も「かっては身近な山野に自然に生じていた種類も多い」とある。

ごくうが時間前にも関わらず「ワン」と吠える。散歩の催促には早すぎる。どうしたことか、側で座っている。おとなしすぎる位おとなしい。見ると、吐き戻しだした。季節の行事のように、定期的におとずれる。

昨夜はやはり食べなかった。もうこれで2日連続だ。一昨夕は少しペットフードにアレンジした。食べたが、十分な量ではない。昨夜は、さらに工夫した。ペットフードにごくうの好きな「サクランボウ」(先代犬・さくらが好きだった棒状の鶏肉の干したもの)を刻んで混ぜ合わせた。食べた。思わず、一安心。

ごくうが大好きな奥さんが近所にいる。ごくうが散歩から帰ると、出会えば、ごくうを、可愛がってくれる。奥さんも、ご主人も(最近は見れば可愛がってくれることが多い)、犬が大好きで、犬(ラッシー)と一緒に暮らしていた。ラッシーもごくうに優しく、思いやりがあった。

ある日、ツツジの形質を観察していると、奥さんが玄関を掃除し始めた。何気なく、ごくうが食べないのを語り始めた。困った表情で、「いい方法ないですかねぇ」。お互いに悩む。

「ツツジも咲いていますね」話しを転じてきた。
「自生のツツジがなかなか見つからないんですよ」
「ササユリはこの辺りでも、子供の頃はそこら中生えていたんですよ」
手を回すように振って示す。
ササユリは見たことがなかった。テッポウユリはよく生えており、むしろ困っている。(意図しないところに生え、球根が深い)

ササユリを調べて。確かに清楚な花だ。人気が高いのも分かる。6月頃、ホタルが舞う頃に花を咲かせるという。このササユリも茶花になるという。和歌山県では、シンボルフラワーとして「ササユリ」を指定していた市町村が7団体もあったという。西日本によく自生していたという。近くでは、集団自生地はもう2カ所しかない。保護対象になっている。

冬になると、ごくうの散歩時間が変わり、奥さんの庭掃除などと一致しない。ごくうは散歩から帰ると、少し寂しげに階段の側を通りながら気配を窺っている。いると分かると、立ち止まり、抱っこを強請る。家は目の前なのに。

今日は小雪の中、いつものように、いつものごとく、散歩を延長し、「帰るよ」でようやく帰宅。
ごくうが食べて、6:50分現在、戸外は-4度。


・塩見亮一(2022年)『茶花の見分け方、育て方』淡交社。