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ヒオウギ3態

*ヒオウギ属ではなく、「アヤメ属」に属する。

ヒオウギの葉は、長く扇状に広がっている。立方上には広がらず、1枚のごとし。

①花は7月下旬頃から咲き始め、夏が来た頃は次々と咲く。葉の間から花茎が伸び、先端に蕾ができる。

②蕾ができてしばらくすると、花の咲く準備ができ、花が咲く。花が開くと、メシベ1本に、オシベが周りに3本取り囲んでいる。花が咲くと、花被片にオレンジ色の赤い斑点があり、どこか妖しげな雰囲気を醸し出す。

③花は咲くと、1日で閉じてしまう。1日花である。花被片はクルクルと巻き付くように萎む。受精すると、花被片の下の子房が熟していく。

ヒオウギは生け花の花材としても重宝され、京都の祇園祭や大阪の天神祭では、床の間や軒先に飾る花として愛好されているとある。

昔、京都では白川女が「清楚な姿で、朝摘みの花と自家製の番茶を入れた藤の箕を頭上に載せ、売り歩いたという。これからすると、1日花は生け花でも次の蕾が咲くのかも知れない。(未確認)

祇園祭でヒオウギが用いられるようになった理由が示されている。

疫病が流行していた850年ごろ、神聖な存在とされていたカラスと同じ黒の実をヒオウギが付けることや形が扇に似ていることから、縁起物や厄払いとして注目が集まった。

徳島新聞2016/07/12

ヒオウギの生産は徳島県の神山町(生産量日本一)でよく生産されていると言うが、生産量は落ちてきているらしい。