妻の記録:キツネにつままれる?

妻のリハビリに出かける所で、ドアに鍵を差し込んだ(はず)とき、コープの食品が宅配されていた。オッと気がつき、宅配物を部屋に運び、冷蔵庫に入れるものは冷蔵庫に入れた。

妻も追いかけて部屋に入ってきたが、もうそのときにはすべて宅配物の整理を終えていたので、一緒に家を出た。玄関で鍵を掛けようとすると、(あれっ)鍵がない。車のキーと一緒だ。

鍵はどこ・・・

周辺を探すが、鍵はない。もうリハビリの予定時刻で、時間がないので、もう一つの鍵を取り出し、家に鍵を掛け、車で出かけた。リハビリ中手持ちの荷物を確認するが、鍵はない。

リハビリを終わり、ごくうの散歩前に鍵を探したが、見つからない。家の中では、いつも定所に鍵を置いている。その場所から、鍵と荷物を持ち、玄関に行った。妻が珍しく先に出ていた。妻が鍵を抜き取ったのではないかと思ったが、鍵を持ってはいない。妻のいた場所は玄関まで1メートル以上の距離があった。妻の手荷物をくまなく探したが、鍵は見つからない。

同じ行程を数度に亘り、反芻するように鍵を探すが、見つからない。正にキツネにつままれている。

妻のリハビリに変化はないが、多少手の自由を獲得しているようだ。しかし、担当医は来年の3月までは掛かると話す。しかも、骨粗鬆症は平均並みだが、注射(自分で打つ)を打ちますかと投げかけられた。宿題となっている。*鬆(す)とは、「本来は均質であるべきものの中にできた空間をいう」とある。骨が粗く、透いている病気か。

翌日に同じ反芻をしても鍵は見つからない。どこに行ったかのか。以前、大事なものが何かの拍子に木に引っかかっていた。鍵が飛んだ感触はないが、周辺の木々を探してみるが、ない。

鍵がなくなって1日経過してしまった。