ハリネズミは右利き、左利きは関係なし、動物の右左利き手は詮無い話だ
田村大也(たむら まさや、京都大学)はガボン共和国で、野生のゴリラを観察する。野生のゴリラに利き腕はあるのか。
野生のニシローランドゴリラは熱帯林に住む。右手で茎を持ち、シロアリを食べる。
野生のゴリラは「言語を使わない」。野生下だと「道具も使わない」。言語も持たず、道具を使わない場合、それらよりも前に「右/左」はあるかも。果たして。
ゴリラの好物は「アフリカショウガ」細いがちょいと長い。根元先端は「朱赤」。ゴリラは、右手でアフリカショウガを抜いて、左手で支え、右手で細かく作業をし、髄(ずい、デンプンやたんぱく質などの貯蔵組織)を食べる。
ゴリラはアフリカショウガの髄の採食行動は、両手を協調的に使う「両手協調操作」となるが、右が主で、左手が支える操作となっている。いわば、このゴリラは「右利き」である。この右利きが多数派かどうかはまだ未知のようだ。しかし、右利きが多いように思われる。
果たして、他の動物は?ハリネズミは観察したことがないが、両手利きのようだ。
問題:人間の身体は左右非対称であり、右利きが多い。ちょっと問題はあるが、遺伝子レベルで右利きになるようだ。※観察はあり。しかし、左利きがなぜ出るのかを説明できてはいない。
※「利き手の起源は言語の獲得と結びついている」というのはもう古い時代だそうだ。もうバージョンアップの時代。