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THE AMBIENCE OF SPORTS

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カメラマンとして残したいのは「カッコいい瞬間」です。僕がみつけたカッコいいを御覧ください^^
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2020年9月の記事一覧

THE AMBIENCE OF SPORTS vol.75

今までドラマチックな夕焼けを見たことは何度もある。 しかし、カメラを持って立ち会うことは意外と少なく、取材で選手を効果的に絡めらる状況となると滅多にない。 大抵、室内にいるか、屋根や大きなスタンドがついた競技場にいることが多いからだ。 ある日、願ってもないチャンスに恵まれた。 2008年@秋津サッカー場/サッカー日本代表練習 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽ 

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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.74

セパタクローには3つのポジションがある。 足を回転させて頭上でヒットするサーバー、ネット際で高く跳び上がり空中で戦うアタッカー。派手なのはこの2つだ。 そして、一見すると地味だけれど、なくてはならないのがトサーだ。文字通りトスをあげるのが大きな役割で、求められる能力は動体視力、瞬発力、忍耐力、そして、レシーブ能力だ。 トサー自身が得点することは滅多にない。レシーブで相手の得点を阻止し、正確なトスでアタッカーに得点をさせる。味方がミスをしても鼓舞し続け、活躍したら盛り上げ

THE AMBIENCE OF SPORTS vol.73

ネットを挟んで競うセパタクローは他のネット競技と同じようにサーブから試合が始まる。3対3で競われるレグにおいてサーブはめちゃくちゃ重要だ。 サーブには大きく分けて2種類ある。足を文字通り回転させて頭上で強振するサーブと、足の裏を使ってタイミングをズラしネットスレスレを狙うフェイント。 サーバーの緩急使い分けた駆け引きはセパタクロー の見どころのひとつだ。 2020年@和光市体育館/全日本セパタクローオープン選手権 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽


THE AMBIENCE OF SPORTS vol.72

空中の滞空時間が話題になるスポーツは多い。 陸上の走り幅跳びは言うまでもなく、体操やバレーボール、ハンドボール、そして、セパタクローだ。 でも滞空時間に個人差がないことはニュートンが証明している。ただ長く跳んでいるように感じているだけなのだ。 なぜ違いがあるのか。 まずはより高く跳ぶことが条件だけれど、一番の違いは空中でのバランス感覚にあると思う。回転軸の高さや身体の持ち上げ方など様々な要素がある。 難しいことは分からないけれど、ふわっと跳んでクルッと回る。かなり抽

THE AMBIENCE OF SPORTS vol.71

陸上の日本選手権は毎年6月におこなわれる。 日本一を決める大会なのに、梅雨のど真ん中だから、雨が降る確率が高い。当然、記録は望めない。 「なんでそんな時期に!」 そんな声もあるみたいだけれど、きっと諸事情があって余程のことがない限り変わることはない。 今年の日本選手権は10月1日に開幕する。余程のことなんて起こらない方が良いのだと痛感した。 2020年@等々力陸上競技場/日本陸上競技選手権 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.70

競泳の50mはスタートが命だ。各々が独自のルーティンで集中力を高めていく。 バシバシと大胸筋や大腿四頭筋を叩く者、肩甲骨のストレッチをする者、そして、叫ぶ者。 「っしぁぁぁぁ!!!」 短距離ゆえの緊張感が伝わってくる瞬間だ。 2008年@辰巳国際水泳場/日本選手権水泳競技大会 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.69

どの業界にも専門用語とか業界用語は存在する。 僕たちスポーツ写真の世界で400mmF2.8の大型レンズをヨンニッパと呼ぶように、競泳では400m個人メドレーをヨンコメと呼んだり、バタフライのことはバッタなんて呼んでいる。 最初は「え? コーヒーですか?」「蝶なのにバッタ??」なんて思っていたけれど、あるとき素で「今日のヨンコメは誰がでるのかなぁ」と考えていた自分がいて、業界に馴染んできたことが少し嬉しくなったのは内緒です。 ちなみにこの写真はバッタ。スイマーの肩甲骨と背

THE AMBIENCE OF SPORTS vol.68

いつもなら50mの長水路として使うプールだけれど、この日は短水路の大会だったから、ショートサイドを使うことになっていた。 いつもと同じ辰巳のプールだけれど、泳ぐ向きが違う。そうすると撮影条件も大きく変わってくる。 辰巳には大きな窓がある。夕方になると夕日が差し込んでくる。短水路だと見事な逆光になる時間帯だ。 2008年@辰巳国際水泳場/日本短水路選手権水泳競技大会 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.67

短距離種目のスタート前は緊張感が半端ない。その緊張感を少しでも表現したくて思いついた構図。 重い超望遠レンズを地面に起きつつも微妙な角度調整が必要だ。そのためには腹ばいになりつつ、首を曲げながらファインダーを覗かねばならない。 こうした無理な姿勢で撮影を続けると、僕の首はたいてい寝違えたような痛みをもって、翌日、無言の抗議をしてくる。 2008年@等々力陸上競技場/日本陸上競技選手権 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.66

アテネ五輪で躍進した競泳は北京でも期待の競技で、代表選考を兼ねた全日本選手権には注目が集まっていた。 その影響だろうか。照明が暗い辰巳での開催に中継局が動いた。この大会ではテレビ中継用にプールを照らす照明がメインスタンドに設置されたのだ。 プールサイドのフォトポジションはその反対側だから、そこから撮る人間にとってはド逆光になる。水面が反射してコースが見にくいし、露出も安定しない。ハッキリいってメチャクチャ撮りにくい。 でも折角の機会なので、その逆光でウマウマさせてもらう

THE AMBIENCE OF SPORTS vol.65

体操はいずれの種目も「流れ」を大切にしているけれど、つり輪だけは「静止」を重視している。 ピタッと静止して体を支える様は凄いの一言だけれど、個人的には技と技の間にクルクルと回転する瞬間も密かに好きだ。 2008年@代々木第一体育館/オリンピック競技大会体操競技第2次選考会 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.64

そうだ、海へいこう。 どこかの広告のキャッチコピーではない。ただ昨夜、突然そう思い立って僕は海へむかった。 満月に近い月明かりに照らされた海を眺めながら、さすらいを感じていたら、蚊に喰われたのでそそくさと車内に退散。 アラームで目を覚ますと紺碧の東の空には朱色の境界線ができていた。 2020年@釣ヶ崎海岸/サーフィン △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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THE AMBIENCE OF SPORTS vol.63

100m走はすべてのスポーツの中でもっとも注目を集める種目だ。 難しいルールはない。一番、速く走ったものが勝ち。シンプルでわかりやすい種目で、それこそがこの種目の魅力なのかも知れない。 例えば、世界でもっとも優れたサッカー選手は? という問いの答えは無限だ。ある人はメッシと答え、またある人はクリロナと答えるだろう。 しかし、世界でもっとも速く走った選手は? の答えはひとつしかない。 2020年@国立競技場/セイコーゴールデングランプリ陸上 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△